2018年12月07日

マクロン抗議の仏デモで思い出したこと

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


労働運動は社会の米・野菜・肉だ。

2018年12月05日

マクロン抗議の仏デモで思い出したこと

 「フランス各地で燃料税引き上げなどに対する抗議デモが激化し、逮捕者やけが人が相次いでいる」(5日付『毎日』)。毎週土曜日、黄色いベストを着た群衆が街角に集まり「マクロンは金持ちの味方」などと叫んでいる。11月17日には全仏で29万人が参加して道路を封鎖したりなどしたという。

 「1日にパリであったデモでは一部が暴徒化。シャンゼリゼ通り周辺は、治安部隊が放った催涙ガスやデモ隊による放火で発生した煙に包まれた。412人が拘束され、治安部隊23人を含む133人が負傷した」。パリ警視庁のデルプエシュ警視総監は「前例なき極度の暴力行為」と非難した(『毎日』)。

 今回のデモにCGTなどの労働組合はからんでいないようだ。『毎日』記事も「主催者不在の仏デモ」と分析している。しかしデモのきっかけがマクロン大統領の反労働者的政策への反発であったことは間違いない。マクロン大統領は9月、企業が労働者を容易に解雇できるよう労働法改正を強行した。さらに国鉄改革や法人税減税などの企業・金持ち優遇の政策も実施。労働者の不満が高まっていた。

 パリのデモと言えばおれは20年前、パリメーデーに参加したしたことがある。震え上がるような寒い日だったがCGTのデモ隊はお祭り騒ぎだった。トラックに乗った楽団の先導、演奏するのは軽快なデキシーランドジャズ。ピエロに扮した労働者。沿道のアパートの窓から手を振る市民。平和的風景だ。

 デモの途中で小便をしたくなり、トイレがあるという路地へ入った。びっくりしたね。武装した警察隊が待機している。何を警戒しているのだ。用を済ませて隊列に戻りしばらくすると、ゲバラのTシャツを着た若者が突然騒ぎ出した。発煙筒から猛烈な煙。ワインをラッパ飲みしていたデモ隊員がやおら「インターナショナル」を歌い出した。おれたちの周りではそれに呼応する動きはなかったがしばし行進はストップした。

 警察隊の出番まで行かず騒ぎは収まったが、こんな平和的なデモが一瞬で暴徒化する可能性を持っていることにおれは戸惑った。これがフランスの国民性なのだろうか。そう言えばメーデー会場までくる地下鉄の社内で、何やら演説をして生活資金のカンパを募っている失業者がいた。CGTの幹部の説明では失業者が200万人、不安定雇用も拡大しているという。労働者は怒っているのだ。

 「黄色いベスト」の記事を読んで20年前のパリメーデーを思い出した。あの時のCGT幹部は今どうしているだろうか。
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続・ゴーン逮捕はトランプの差し金では?

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


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2018年12月03日

続・ゴーン逮捕はトランプの差し金では?

 「トランプの差し金」を裏付ける記事を見つけた。夕刊フジのネット版「ZAKZAK」(11月24日配信)だ。「トランプ氏激怒!?『ゴーン斬り』に隠された国際事情・・・米仏一触即発か」。「単なる経済事件と思えない、国際的要因が絡んでいるとの指摘もある」というのだ。以下記事を要約する。

 今年、トランプはオバマ政権下で締結されたイラン核合意から離脱し、経済制裁再開に踏み切った。これに英仏独が同調しなかった。仏国策会社ルノーのゴーンCEOは6月、定時株主総会で「わが社はイランでの活動の縮小を迫られても、イランから撤退しない」と明言。これはルノーの筆頭株主であるフランス政府の方針に沿ったものだと見られており、トランプは激怒したと伝えられている。

 一方トランプはアジアで米中経済戦争を激化させている。その中国に対してゴーンは「中国は最も成長性のあるEV(電気自動車)市場だ」と言い切り、ルノー・日産グループによる中国への投資拡大を示唆した。トランプは日本企業の日産が、議決権を持つ43%株主のルノーに支配されることを極度に警戒する。アメリカの日本経済に対する支配体制が揺るぐ恐れがあるからだ。

 日産はゴーン逮捕を受けて、ルノーとの持ち株比率を日産側に有利に変えようと動いている。日本政府も「日産の独立性」を守る立場とみられ、これはトランプの意向に合致する。

 11月9日に行われた日米首脳会談の共同声明で「日米両国は、第三国の非市場志向の政策や慣行から、日米両国の企業と労働者をより良く守るための協力を強化する」と強調。これを日産に当てはめれば、非市場志向型の中国から、米国に投資を振り向けさせようということになる。

 ――さてここからはこの記事を見てのおれの推理となる。日産に対するルノーの支配を弱めるということと、日産経営立て直しのカリスマ化したゴーンの影響を弱めることとは切っても切れぬ関係にある。ゴーンが逮捕され、日産と三菱自動車の会長を解任されたことは、時期的に見てまさにタイミングがよすぎる。トランプから何らかの要請があって安倍晋三がその線で動いた、という図式が考えられるのではないか。

 なにしろ地検特捜部は東京も大阪もモリカケ疑惑で沈黙したアベ友グループだからね。何でもできるよ。とおれは思う。
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2018年12月01日

ゴーン逮捕はトランプの差し金では?

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


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2018年11月30日

ゴーン逮捕はトランプの差し金では?

 「仏大統領、首相に面会要請」「日産・ルノー巡り」(30日付『毎日』)。日産ゴーン前会長の逮捕劇が日仏間の政治問題化となりそうだ。『毎日』によればマクロン仏大統領の要請趣旨は「仏政府が筆頭株主でゴーン容疑者が会長を務める仏ルノーと日産の提携関係維持」だというが、ゴーン逮捕そのものへの抗議の意思も含まれるのではないかとおれは見ている。フランス側にとって「逮捕」は疑問符なのだ。

 日産立て直しを理由に労働者の生活と仕事を奪い、工場閉鎖で地域経済を破壊、一方で会社の金を私的に費やしていた男など弁護するつもりはさらさらない。しかし、有価証券の虚偽記載というだけで逮捕、長期取り調べをするというのはちょっと大げさすぎるのではないか。裏の逮捕理由があるのではないか。

 実は、ゴーンは過去にれっきとした犯罪を犯していた。08年のリーマンショックの際、私的に運用していたデリバティブ(金融派生商品)で約17億円の損失を出し、その損失分を日産に付け替えたというのだ。これは内緒でできることではなく、経営陣はもちろん取引の新生銀行も監督官庁も承知していたことは間違いない。この時点で告訴されていればゴーンは間違いなく特別背任罪で逮捕されていたはずだ。

 30日付『毎日』によれば「金融当局の指摘を受け、損失は日産からゴーン前会長側に戻した」という。おれには「泥棒が見つかったから品物を元に戻した」だけと思えるし、それで泥棒行為が免罪されるわけがない。ところが当時はそれで済んでしまった。特別背任罪の時効は7年だというから今更どうしようもない。

 今回のゴーン逮捕は日産経営陣のクーデターだという見方が有力だ。何故クーデターを起こさなければならなかったのか。ルノーは日産株の43%を持ち議決権を有する。このままいくとルノーに経営統合されるのではないか、という不安があったのは事実だろう。しかしそんなことなら重役会の決定などで抵抗すればいい話で、ゴーン逮捕の荒療治は必要なかった、とおれは思う。

 ここからはおれの推理だが、ゴーン逮捕は日本政府・安倍首相が誰かの差し金で遂行したのではないか。アベにこんなことを命令するのは世界に一人しかいない。トランプ米大統領だとおれは考える。アメリカファースト、自由貿易否定でEUとの経済摩擦を引き起こしているトランプ。マクロン憎しで打った手が仏国策会社ルノー苛めではないか。それに唯々諾々と乗せられたわが安倍首相。このように見てくると今回のゴーン逮捕劇の舞台裏がぼんやりと見えてくる気がするのはおれだけだろうか。
 
posted by マスコミ9条の会 at 15:23| Comment(0) | 社会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月23日

ついにおれもスマホなど買ってしまった

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


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2018年11月23日

ついにおれもスマホなど買ってしまった

 5日前の日曜日にスマホを買った。おれの携帯は長いことAUだった。もう15年ほど前、せがれが新しいのにしたからとお古の携帯をおれにくれた。その機種が廃棄になってAUが引き継いだ。無料で新しいのに替えてくれるというので、ついでに女房と2人でAUを持つことにした。それが06年のことだ。

 それ以来だから12年になる。このところどうも調子がよくない。こちらの話は伝わるのだが相手の声が聞こえないなんてことがしばしば起こった。女房の前でぼやいたら「わたしのもよ」と言う。それなら新しいのに替えようか、ということになった。といってもおれたちでは携帯の買い替えは心もとないのでお姉ちゃん(娘)に付き合ってほしいと頼んだ。日曜の午前中くらいに用が済ませると軽く考えていた。

 11時に松戸駅で待ち合わせる。逢ったとたん「今までと同じガラケーでいいかそれともスマホにするか」決めろと迫る。おれはガラケーでいいと言ったのだが女房はスマホにしたいと言う。結局スマホにした。どこの機種にするか。2人の娘もせがれもソフトバンクだというので同機種にすることにした。

 駅前のソフトバンクショップは混んでいて購入相談は午後1時だという。ちょうどお腹も空いたので「関宿」で鴨汁そばを食った。おれはビールの大瓶を飲む。眠くなるだろうが、30分もすればスマホを手に帰宅できるはずだ。「それから昼寝したらいい」。その考えが甘かった。

 1時半に担当の女性に名前を呼ばれて椅子に座った。それから延々3時間余。いろんな書類を書かされ、AUに解約通告の電話までさせられてほとほと疲れ果てた。もっとも応対は娘と女房がやってくれて、おれはビールの酔いでうつらうつら。契約内容も2人にお任せだが、ソフトバンク側の営業目的は契約料やハードの値段でなくこれからの利用料にあることがどうやら分かった。

 5時半にやっと帰宅。その夜は地元の飲み会に出かけたので、あらためてスマホと対面したのは翌日の朝食後。「かんたんガイドブック」とそれを映像にしたDVDを見ながら初歩的操作の習得に四苦八苦。当面必要な電話の授受だけはなんとかできるようになった。後はおいおい慣れていけばいい。

 なにしろ今までの携帯のランニングコストは女房と2人で3000円だったが 今度は1万円を超える。余計な機能には極力関わらないようにしながらしこしこ付き合っていこうと思っている。
 
posted by マスコミ9条の会 at 22:00| Comment(0) | 科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

ゴーンの犯罪に手を貸した政財界とマスコミ

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


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2018年11月21日

ゴーンの犯罪に手を貸した政財界とマスコミ

 日産自動車のカルロス・ゴーン会長が19日逮捕された。容疑は実際より少ない報酬額を有価証券報告書に記載した金融商品取引法違反だというが、おれは特別背任もしくは横領罪だと思う。「正規の報酬」(それも高すぎるが)の倍以上ちょろまかしていたのだから単なる「虚偽記載」ではないのではないか。

 こんな独占企業トップの犯罪が堂々とまかり通ったのは何故か。本21日付『毎日』社説は「長期独裁の大きなゆがみ」だと言うが、それだけではないだろう。根本には日本社会にはびこっている「利益第一主義への信奉」があると思うのだがどうだろう。ゴーンは日産の救世主ともてはやされていたのだ。

 今日の『赤旗』が、06年に『産経』紙上でゴーンと対談した安倍首相(当時官房長官)の言葉を紹介している。「ゴーンさんが果たされた役割は大きいと思いますよ。日産はルノーと提携し、ゴーンさんが来て、その結果、会社は活性化し、存続し、雇用も守られた」。まさに手放しの礼賛だ。

 ゴーンは02年に「企業に手腕を発揮した経営者」として総理大臣表彰も受けている。「企業に手腕を発揮して雇用を守った」というわけだ。冗談でない。ゴーンは2万人以上の首を切ったのだ。「犠牲にされた労働者」「『50億円あれば派遣切り必要ないのでは』」「関係者怒りの声」(『赤旗』)。

 政財界はこぞってゴーンを持ち上げた。ではマスコミはどうか。今日の『毎日』には「堕ちたカリスマ」として日産経営の裏側にメスを入れている。「権力集中うみたまる」「ルノーが収益吸収、社内に不満」「国内市場軽視に批判」「威光背に側近支配」。まさに批判の洪水だが、どうも「今だから言える」というたぐいにおれには思える。問題は「これまではどうだったのか」ということだ。

 『毎日』だけではないだろう。新聞もテレビもゴーンの日産をヨイショしていたのではないか。何しろ大スポンサーだから悪口は書けない。『赤旗』でジャーナリストの阿部芳郎氏は「経営の数字さえ上がれば優れた経営者だとして改革の中身も検証せずに政治家やマスコミがほめちぎった。リストラと非正規雇用の増大で政府の全面的なバックアップがあり、ゴーン氏に権力を集中して何でもできるようにした。改革の中身をよく見ないでゴーン氏を天まで持ち上げた結果だ」と語る。その通りだ。

 それにしても『毎日』社説の「長期独裁の大きなゆがみ」という見出し、どこかの国の首相にもピタリだよな。
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あと12日に迫った明乳事件地裁判決

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


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2018年11月17日

あと12日に迫った明乳事件地裁判決

 明治乳業賃金昇格差別事件の東京地裁判決まであと12日と迫ってきた。地裁における審尋過程をみると、労働者側にとって楽観を許さないと言えるだろう。この裁判は2017年2月17日公布の中労委命令を不服とした行政訴訟である。中労委の主文は労働者敗訴だが、末尾に「付言」として「当事者双方の互譲による解決」「会社は大局的見地に立った判断をすべし」との趣旨の文章を付け加えている。

 問題は東京地裁がこの「付言」をどう扱うかである。@全く触れない、A「付言」を肯定する、B否定する、の三つが考えられる。裁判所は主文が全てであって余計なことは言わないという流れからすると@の可能性が大きい。しかし裁判長も人間である。「余計なこと」に言及するのではないかとおれは思う。

 裁判所が主文は主文として「余計なこと」を判決文に書き入れることは結構多い。おれは最近、ネット情報から興味ある判決に行き当たった。今話題になっている「徴用工」問題に関係する。2007年に最高裁は、戦時中中国から強制連行されて西松建設で働かされた労働者の賠償請求訴訟で「原告敗訴」の判決を出した。「1972年の日中共同声明で中国国民は賠償請求権を失った」との判断である。

 しかしその判決文の中で最高裁は「被害者らの苦痛は極めて大きく、西松建設を含む関係者に被害救済の努力が期待される」と付言した。西松建設はこの付言を重く受け止め、「即決和解」を東京簡裁に申し立てた。原告もこれに応じ和解協議を続けた結果、09年10月、@強制連行されたとする360人への謝罪、A補償金を支払うための基金に2億5000万円を拠出することで和解が成立した。

 西松建設の和解決断はちょうどその時期社会的に批判されたヤミ献金問題を契機に、諸問題の解決に迫られその一環としての判断でもあったが、最高裁の付言が後押ししたことも間違いない。当時「勝訴した被告企業が自主的に金銭補償に応じたのは異例」と広く話題になった。

 明治乳業争議は会社の攻撃が始まってから50年、係争事件になってから30年、64人の原告のうち15人が「ならず者」の烙印を押されたまま憤死している。まさに「被害者らの苦痛は極めて大きい」(西松建設最高裁判決)のである。それは今回の明乳事件の東京地裁・春奈裁判官は重々分かっているはずだ。だからこそ自らが和解勧告をしたのではないか。それを頑なに拒否した会社側に対する指導的見地をぜひ盛り込んでもらいたい。それは決して「余計なこと」でない。むしろ司法の務めだと思う。
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2018年11月15日

今年読んだ文庫本

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


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2018年11月15日

今年読んだ文庫本

 長い間おれの図書館は移動する電車の中だった。ところが去年の秋以来、OB会や九条の会の役職を降りたためめっきり都内へ出向く回数が減った。当然ながら本を読む時間も少なくなる。どのくらい減ったのかなと調べてみた。それでも結構読んでるものだ。まだ今年はひと月あるがまとめてみた。

 「青春の門(風雲篇)」五木寛之、「娼婦の眼」池波正太郎、「ラオスにいったい何があるというんですか?」村上春樹、「房総の列車が停まった日」西村京太郎、「校長、お電話です!」佐川光晴、「拳に聞け」塩田武士、「天国までの百マイル」浅田次郎、「孫物語」椎名誠。

 佐川光晴はお父さんが全学研労組の三役だった。おれが都労委委員になった1977年当時、解雇や配転、支配介入といった労組攻撃に遭って労働争議の真っ最中だった。都労委にも20件ほどの事件を申し立てており、おれが前任者の中根さんから引き継いで担当委員になった。組合は過激派が執行部を握っていて出版労連とも敵対関係だった。息子さんの著書は穏やかで人間愛に溢れていてジーンとくる内容だ。

 塩田武士は元神戸新聞記者。去年かな、関西の中堅新聞社の労使団交を小説にしたのを読んで大いに共感した。今度の話ではボクシングジムを舞台に、あまり上等でない登場人物が重なり合う。父親をはじめ腹に一物ある大人たちに翻弄される新人ボクサー。しかし翻弄されていたのは実は大人たちだった。

 五木寛之もしぶといよな。もう止めたと思っていた「青春の門」だが、まだまだ続ける気だ。それにしても主人公の伊吹信介は女にもてる。この風雲篇ではロシアの少女に惚れられる。ロシアからヨーロッパを目指す旅の前夜、「信介はアニョータの柔軟な体をまさぐり、やがてまっすぐ迷わずに彼女の中に入っていった」なんて男冥利に尽きるではないか。さらなる続編に期待する。

 昨日、用があって松戸駅に行ったついでに駅前の本屋に寄り、「奇譚を売る店」芦辺拓、「ブラック オア ホワイト」浅田次郎の2冊の文庫本を買ってきた。芦辺拓は以前『赤旗』に「新・二都物語」を連載したがこれが奇想天外波乱万丈の物語で超面白かった。この2冊を今年中に読み終えるとちょうど10冊になる。電車だけでは読み終わりそうにないので炬燵の中も図書館にしようかな。

 今朝の最低気温は一桁だった。枝に残っていた柿も全部収穫を済ませた。本格的な冬の訪れになりそうだ。
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2018年11月11日

アベと心中、ネトウヨの末路

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


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2018年11月12日

アベと心中、ネトウヨの末路

 「週間金曜日」11月2、9日号に掲載された対談「『ネトウヨ』バブルはもう底を打った」が面白い。対談者はそれぞれ1982年生まれの倉橋耕平立命館大学非常勤講師と評論家の古谷経衡。「1980年代生まれの論者が語り合う『フェイクニュースの時代』」。古谷氏は元ネトウヨだったという。

 今の日本でネトウヨ(ネット右翼)と呼ばれる人がどのくらいいて、どんな職業、学歴、年代層か。「古谷さんも独自調査されたそうですが、研究者による調査でも『ネトウヨ』と呼ばれる年代は40代、学歴は大卒が多い。職業別では自営業が多く、さらにIT系や保安業にも多いという特徴があります」「数的には、200万人くらい。実際には、それほど多くない」(倉橋)。

 「人口の2%ぐらいでしょう。僕の経験から言うと、60代、70代の世代がコロッと『ネトウヨ』になる」「(ネトウヨ層の特徴は)首都圏のミドルアッパー以上の、自営業者が大半ですね。それに医者とか」(古谷)。ネトウヨは関東に多くて関西は少ない。彼らは「在日朝鮮人に日本人にはない特権が与えられている」と叫ぶが、在日が多い大阪などでは「そんなものあらへんやろ」と皮膚感覚で分かる。

 対談を読んでいて「なるほど」と思ったのは、アベ政治への影響力として注視されている「日本会議」に対する2人の見方だ。「一部には『日本会議』について『日本を操る黒幕』とか、『ものすごい力を持っている』みたいなことを言う人がいるけど、陰謀論のように極度に過大評価するのは良くないと思います。どの閣僚が『日本会議国会議員懇談会』に属しているかと騒ぐ人もいるけど、全員が全員、『日本会議』のイデオロギーを背負っているようにはとても見えません」(倉橋)。「僕も同じ考えです。50票でも100票でも入れてくれれば、国会議員はどんな議連や団体にも入りますからね」(古谷)。 

 ネトウヨも生まれた頃はそれなりの思想的バックボーンみたいなものがあった。小林よしのりの「戦争論」や桜井よしこ、渡辺昇一、西尾幹二などの本を読んでいたが今は読まない。ネットに走り書きされた100字くらいの文章を読むのが精いっぱい。彼らのなかで今ももてもてなのは桜井よしこの動画だ。

 杉田水脈や片山さつきは初期ネトウヨの典型だが、今はもう通用しなくなっている。「安倍政権が終わったら安倍翼賛のオールド右翼の論調も変わっていくはず。それにつれて『ネトウヨ』の趨勢も、『逆雪だるま式』に収縮していくと予想しています」(古谷)。
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酒処60年が夢のよう

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


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2018年11月09日

酒処60年が夢のよう

 10日も前の話だが、10月30日夕方水道橋へ行った。70の坂を越えたカメが女房やそのお仲間と新しい商売を始めるという。レンタルスペース「余白」と言い、要するに20人くらいは入れるスペースを自由に使わせて使用料をいただく。昼は弁当屋もやる。最近あちこちで流行っているビジネスらしい。

 お披露目会は6時半から。早めに水道橋に着いたのだが場所が分からなくてウロチョロしてしまった。幸いケータイを携帯していたのであちこち連絡した末やっとたどり着いた。30人ほどの40〜60歳くらいのメンバーが集まっていて、会は面白く進行。カメもああいう仕切りをやらせるとうまいものだ。

 8時過ぎに同行の田村、赤川さんと会場を出る。お2人とも疲れているらしくそのまま水道橋で分かれる。おれはお茶の水で千代田線に乗り換え、二つ目の根津でふらりと降りる。はたちの頃から60年以上、付かず離れず通っている居酒屋「多からや」を目指す。ワインの酔いで少しふらつく。

 「多からや」は不忍通りから根津神社の方へ入る曲がり角にある。昔この近くに毎日新聞の独身寮があった。輪転の橋本さんや前田、それから写真製版の柳澤さんが住んでいた。ヤナさんはおれのふたつ先輩だが、気兼ねのない間柄。飲み潰れるとヤナさんの部屋に泊まった。この部屋が並の部屋ではない。汚いとか散らかっているとかはまあいいとして、部屋そのものが傾斜しているのだ。真ん中に寝たつもりでもいつの間にか二人とも隅に転がって折り重なるようにして寝ている。

 一度世界情勢をどう見るかで論争して、ついに根津神社の境内で取っ組み合いになり、おれはヤナさんにシャツを破かれたことがある。その夜も折り重なって寝て翌朝起きてみるとヤナさんはもう出勤していて、枕元に彼のワイシャツが置かれてあった。「根津神社の決闘」として今でも語り草になっている。

 その頃はしご酒の最後に飲んだ店が「多からや」だ。ここからなら這ってでも寮へ帰れる。50歳過ぎのおかみさんが1人で店を切り盛りしていた。午前零時を回って閉店近くなるとおかみさんもぐいぐい飲んで管を巻く。その足元に10歳前後の男の子がまとわりついていた。その子が今の「多からや」のマスターである。もう70歳になる。包丁さばきは母親をしのぐ腕前に成長。ヒラメの刺身なんか絶品だ。

 そう言えば橋本さんも前田も亡くなった。その夜のおれはマスター相手に、奥さんに先立たれ施設に入ったヤナさんの話をしながら、ヒラメのエンガワ、鯛、マグロで、熱燗2合徳利をあけたのでした。
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ストロングマンの強権支配とたたかおう

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


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2018年11月06日

ストロングマンの強権支配とたたかおう

 「ストロングマン選択」「民主主義破壊の危険性」。11月4日付『毎日』2面「時代の風」欄で、元「エコノミスト」編集長のビル・エモット氏はこのように警告を発している。ブラジル大統領選で右翼のボルソナルが当選したことに関してだ。なるほど「ストロングマン」か、うまいこと言うな。

 「それぞれの国の異なる状況を反映した偶然の一致なのだろうか、それともグローバルなテーマや原因があるのだろうか。ブラジル大統領選でのボルソナル氏の勝利はこんな疑問を突きつける。フィリッピンでドゥテルテ大統領が選ばれたのと同様、ブラジルの有権者は民主主義に反する「ストロングマン(強権的指導者)を選んだ」。ボルソナルはかつてブラジルを支配した軍政を称賛しているという。

 エモット氏はストロングマンの系譜として、ドゥテルテのほかにハンガリーのオルパン首相、トルコのエルドアン大統領、イタリアのサルビーニ副首相を挙げる。さらにアメリカのトランプ大統領、ロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席もそのリストに入ると指摘する。おれには我が国の安倍首相、北朝鮮の金正恩もお仲間に入りたいと念願しているように思える。若干格下だけどね。

 「危惧すべきは民主的に選ばれたストロングマンたちである」(エモット氏)。民主主義に反する国家指導者を民主的手法で国民が自ら選ぶ。かつてヒットラーも民主的な選挙で選ばれた。「ストロングマンが有権者の支持を得て、民主主義を内から破壊するかもしれないのだ」。

 何故有権者はボルソナルやドゥテルテを選ぶのか。エモット氏は「共通するのは恐怖心とストレスだと思う。ボルソナル氏勝利はブラジルで多発する犯罪で説明できる。フィリッピンのドゥテルテ大統領誕生の背景でもある。法と秩序が腐敗して機能不全になると、より強力な解決策に有権者が誘惑されるのは無理はない」と解説する。法秩序の腐敗が民主的手段による民主主義破壊へと結びつくのだ。

 そこで問題は「我が国の現状」である。首相の嘘を上塗りする高級官僚の忖度、沖縄の新基地強行のための行政不服の茶番劇、国や企業寄りの判決を出す裁判官、国家資金垂れ流しの金融緩和、枚挙にいとまないほどの法秩序の腐敗現象。国民の恐怖心とストレスは限界に達している。「民主主義と法の支配のための闘いは、日々、繰り返さなければならないのだ」とエモット氏。おれたちはたたかう以外にない。
posted by マスコミ9条の会 at 21:30| Comment(0) | 新聞報道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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