2019年05月23日

無謀な働かせ方が横行するアニメ業界

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


労働運動は社会の米・野菜・肉だ。

2019年05月23日

無謀な働かせ方が横行するアニメ業界

 NHKの朝ドラ「なつぞら」にはまっている。ひとつには主人公のなつがおれと同じ年だということ。従って高校(なつは農業高校)卒業も同じ1956年。卒業と同時に上京するのも同じ。なつは新宿だがおれは住まいは赤羽、勤め先は有楽町。コンピュータグラフィックスで描く当時の街並みが郷愁を呼ぶ。

 なつはこれからアニメーターを目指してがんばるようだが、この業界は並の労働条件ではない。桁違いの長時間労働の世界だ。そこでなつがどんな働き方をするのか、どう才能を伸ばしていくのか、目が離せない。NHKは朝ドラの土曜放映を止めると言っている。それがどうドラマに影響するのかも関心事だ。

 ところでアニメ業界だが、今でも働かせ方は変わらないようだ。5月17日付『朝日』デジタル版が実態を取り上げている。「アニメ業界、働き方は『インパール作戦』パワハラも」。アニメ制作会社「マッドハウス」で働く男性が長時間労働を労基署に告発。労基署は違法と認定し、会社に是正勧告を発した。

 男性は告発する。「スケジュールが厳しくなってくると、睡眠時間は連日3〜4時間になり、昼夜は逆転し、家に帰れなくなります。仮眠は会社のデスクでとります」「37日間連続で勤務を強いられたこともあるし、1か月の総労働時間が393時間に及んだこともあります」「ある日の朝、帰宅途中の路上で倒れ、救急車で運ばれました。それでも1日休養しただけで、翌日から再び出勤しました」。

 「業務はいっこうに改善されず、残業代も適切に支払われない。先輩社員は年々やめていく。インパール作戦(太平洋戦争中、無謀な作戦で多大な犠牲を出した旧日軍の行為)みたいなむちゃなことを何年も何年もやっていては、自分はこの仕事を続けられない。そう考え、今年3月ユニオン(ブラック企業ユニオン)に加盟し、4月にマッドハウスに対して団体交渉を申し入れました」。

 日本のアニメは海外の映画祭やアカデミー賞などでも高い評価を受けている。興行的にも日本映画界に寄与するところ大である。業界で働く労働者は「意義ある仕事」だとして歯を食いしばって働いている。そんな若者をぼろぼろにするまで働かせることは日本文化にとっても計り知れない損失である。

 朝ドラ「なつぞら」がアニメ産業で働く労働者の労働条件抜本改善へのきっかけになればいいな、と思っている。
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元徴用工問題に対する浅はかな日本政府の対応

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


労働運動は社会の米・野菜・肉だ。

2019年05月21日

元徴用工問題に対する浅はかな日本政府の対応

 「『徴用工』仲裁委要請」「日本、韓国政府に通知」(21日付『毎日』1面)「日本、しびれ切らす」「強硬姿勢 解決迫る」「韓国、対応先延ばしか」(同4面)。「日本政府は20日、韓国の元徴用工訴訟を巡り、日韓請求権協定(1965年)の基づく仲裁委員会の設置要請に踏み切った」。

 昨年10月30日に韓国最高裁が発した元徴用工の日本企業に対する賠償を認める判決に日本政府は猛烈に反発している。賠償を命じられた企業の中には和解金を払って早期解決を目指そうという動きもあるが、政府はそれを認めない。これは私企業の経営方針に対する国の介入だ。

 そんな日本政府が今年1月9日、韓国政府に対し請求権協定に基づく政府間協議を要請した。文大統領は「日本政府は謙虚な姿勢を」とまず日本政府のこの問題に対する姿勢を批判した。韓国最高裁の司法判断を一顧だにせず、「解決済みで請求権は存在しない」と言い張る相手では話にならないというわけだ。

 韓国最高裁は「日韓政府の協定は個人の請求権まで否定したものではない」と判断している。個人尊重の近代民主主義の基本理念である。個人の生存権を国家の名前で踏みにじった過去の歴史からの教訓である。文大統領は「韓国にも三権分立が存在する」と法治国家として当然の姿勢を明言している。

 日本政府は「政府間協議」に一向に応じようとしない韓国政府の姿勢に対し「しびれを切らした」という。そこへ今月の15日、この問題の韓国政府としての責任者である李洛淵首相が「韓国政府の対応には限界がある」発言。日本政府の仲裁委要請はこの発言が「引き金」になったという。李首相は<司法判断や世論動向を政府は無視できない>と言ったに過ぎない。国民の代表として当然の発言ではないか。

 さて今回の日本政府による仲裁委員会の設置要請だが、韓国側がたやすく応じるとは思えないし、応じたにしても日本の思惑通りに行く可能性は薄い。それなのに何故この時期にこんな無理筋の要請をしたのか。『毎日』は対韓国よりも参院選を前にした国内対策にあるのではないかと指摘する。「自民党関係者は『韓国に強く出ると、有権者受けがいい』と指摘する。韓国に妥協しない姿勢を示せば、安倍政権の支持基盤の保守派に歓迎されるとの見方だ」。まさに「語るに落ちる」とはこのことだ。

 日本の植民地時代、徴用されて死ぬ苦しみで働かされた韓国の労働者がいたことは事実なのだ。何十年経とうと癒える傷ではない。この問題はすべてその事実から出発して解決されなければならない。
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それはないよ!建交労のスラップ訴訟

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


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2019年05月19日

それはないよ!建交労のスラップ訴訟

 スラップ訴訟とは強者が弱者に損害賠償を請求する裁判のこと。解雇された労働者が会社の門前で解雇撤回を訴えるビラを撒いたとする。それを名誉棄損・営業妨害などといちゃもんをつけて提訴する。裁判で勝とうが負けようが提訴自体が争議行為への恫喝になる。その効果を狙った狡猾な法的手段だ。

 そんな裁判を労働組合の全日本建設交運一般労働組合(建交労)がやり始めたというのだから驚く。事の発端は2018年9月に開かれた建交労中央本部の第20回定期大会。一般討論で代議員のNさん(大阪合同支部執行委員)が建交労関西支部が他の労組と連名で経営者団体と締結した「協定書」に批判的な意見を述べて本部の見解を質した。他にも大阪府本部の3人から同趣旨の発言があった

 問題の「協定書」(2015年11月25日付)とは@生コン業界における労使の協力・協調関係を構築するA生コン製造、販売事業の適正な推進・業界振興等に向けて労使共同事業の実施B労使の立場の尊重、相互信頼、相互協力、との内容だがNさんたちは「団体行動権放棄の惧れがある」と批判している。

 大会はスムースに議事が進行して終了したが、建交労中央本部は11月13日付でNさんを被告とした損害賠償請求訴訟を大阪地方裁判所に起こした。「被告の発言により、原告の社会的評価は著しく低下したといえるのであり、原告がこうむった精神的苦痛を慰謝するためには少なくとも150万円の慰謝料が支払わなければならない」というのが請求理由で、弁護士費用を含めて165万円の請求となっている。

 労働運動の歴史上、組合内部の紛争が裁判沙汰になった例はあるかも知れないが、組合大会における発言を理由とした損害賠償訴訟など聞いたことがない。しかもそれを起こしたのが全労連の民間主要単産の建交労だというのだから驚くほかない。全労連は組合民主主義を一番大事にする組織ではなかったのか。組合民主主義は少数意見を頭から否定せず、尊重するところからスタートするのではなかったか。

 不当なスラップ訴訟をしかけられたNさんたちは建交労内外に呼びかけ、「『スラップ訴訟』に勝利する全国連絡会」を結成することになった。おれにも呼びかけ人になってほしいという依頼がきたので喜んで引き受けた。5月26日(日)には大阪で全国連絡会(準備会)主催の学習決起集会が開かれる。

 今、労働組合の地盤沈下が懸念されている。建交労は日本の労働運動にとって大事な組合だ。ぜひ正常に戻ってもらいたい。そんな願いを込めて決起集会に参加するつもりだ。
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2019年05月18日

外資が牛耳るインドネシアの自動車産業

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


労働運動は社会の米・野菜・肉だ。

2019年05月14日

外資が牛耳るインドネシアの自動車産業

 昨朝日本に帰ってきた。今日は溜まっていた新聞を読むのに午前中費やした。それから昼寝。起きたら2時に近い。去年のバリ滞在ではかなり頻繁に現地でブログ更新したが、今年は同室者がいたり観光日程が混んでいたりして一週間で一回しかできなかった。日本語の「ジャカルタ新聞」も読まなかった。

 とにかくバリ島の道は車の洪水だ。乗用車やトラック、小型バスの間を縫って接触すれすれにバイクが走る。信号が極端に少ない。それでも交差点はそれぞれの車が自主的に判断して止まったり走ったりする。何度か渋滞に遭ったが、流れがストップしないよう結構うまい具合にそれぞれが工夫している。

 電車、地下鉄の類はもちろんゼロ、定期バスは走っているというのだが見たことはない。要するに公共交通機関がゼロに近い。自家用の車とバイクがなければ買い物にも病院へも行けない。みんな無理しても車を買う。だからインドネシアはアセアン最大の自動車市場なのだそうだ。2017年の国内販売台数が106万台、2位タイの87万台を大きく引き離している。過去最大は13年の123万台だ。

 インドネシアで販売される車の98%は日本系メーカーが占める。そのうちトヨタがダントツで、中でもトヨタ系列のダイハツの伸びが著しい。最近になって中国系のSGMW(ウーリン)がインドネシア国内に組み立て工場を建設して順調に販売を伸ばしている。ディラー網の威力が日本系を凌ぐ勢いなのだ。

 もちろんトヨタ、日産などもインドネシア国内に生産拠点を持っている。中国系と競争しながら車の生産能力を拡大するので、さすがに過剰気味になってきた。その分は輸出に向ける。17年度の完成車輸出台数は23万台になった。日本や中国の自動車メーカーがインドネシアでつくった車をインドネシアから輸出するということだ。日本や中国の企業がインドネシアを舞台に商売しているというわけだ。

 この前の選挙で二期目の大統領を確実にしたジョコウイ氏は「自動車産業の発展はインドネシアの経済に貢献している」という趣旨の発言をしているが、本当にそうなのか。インドネシア市場だけでなく輸出までしている日本や中国の企業(資本)はインドネシア経済のために企業活動をしているのではない。

 目的は自社の最大利潤の追求にある。インドネシアの技術力、労働力を使って自社の懐を肥らせているに過ぎない。インドネシアが自らの資本で国産自動車を生産することが大切なのではないか。発展する自動車産業を国と国民の手に握ることだ。そのための技術力、労働力は間違いなくあるのだから。
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優雅でのんびりのバリ、半分過ぎた

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


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2019年05月09日

優雅でのんびりのバリ、半分過ぎた

 バリ島・ウブドへ来て4日目の朝を迎えた。ちょうど滞在の半分が過ぎた。連日いい天気だ。着いた日はもう遅かったのでワルン・スシ(旧ビンタンダイニング)でミーゴレンや餃子、野菜炒めなどを食べて、その後小1時間「反省会」をして寝た。疲れていたのでぐっすり。

 2日目の7日は例によって両替。今回おれが自分で会計を受け持っているので、共通経費の中から10万円ルピアに替える。1277万5000ルピア。札束の厚さが2センチはある。大事にナップザックに収納。両替後お昼まで時間があるのでモンキーフォレストへ。入園料1人8万ルピア。

 ここは8年ぶりだ。前は迷路みたいだった園内がきちんと標識が出てきれいに整備されている。その分猿の野性味が減った感じがするが気のせいかも知れない。12時前にモンキーフォレストを出てマンデラケイコさんのホテルへ。見晴らしのいいいつものレストランで豪華なランチ。腹いっぱいになる。

 帰りにスーパーに寄ってビールやワイン、つまみや果物を買う。約100万るぴあ。夜は王宮前の集会所で、ガムランの演奏とレゴンダンス。最前席だったので迫力があった。9時前に公演が終わって迎えの車でビラビンタンへ。例によって反省会をして11時頃散会。

 昨8日はキンタマーニ高原。10時にボンさんの運転で出発。11時にはキンタマーニに着いた。入村料1人3万ルピア。まず湖の縁まで下りて温泉に入る。1人19万ルピア。村営だというが、いつもの温泉と違って親しみのあるいい施設だった。打ち湯に頭から叩かれるとご利益のある気持ちになった。

 昼飯は街道筋のこれも何度も行ったカフェテリア方式のレストラン。味はまあまあだが、値段が安い。パンプキンスープがうまかった。ここからの見晴らしはいつ見ても素晴らしい。すっきりと晴れていてアグン山クッキリ。帰途、ジオパークという公営の火山博物館に寄る。さらに例の沐浴で有名なお寺。何と言ったかな。おれは10回くらいお詣りしている。白人が沐浴のプールで順番待ちの行列をしていた。

 夕食は、これもお馴染みの王宮通り突き当りのマンガマドウへ。ミーゴレンと野菜サラダとビザとビンタンビールの夕食。1人10万ルピアもしなかった。さて今日は少しゆっくりするかな。
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2019年05月07日

メーデーと田植えそしてバリへ

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


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2019年05月04日

メーデーと田植えそしてバリへ

 日頃の運動不足を一気に解消と意気込んだのに、そうはうまくは問屋が卸しませんでした。メーデーも田植えも運動としては中途半端。相変わらず酒の量だけが増える。今日この頃なのであります。

 1日のメーデー。朝方まで雨。いささか肌寒い。ジャンバーを着ていくかどうか悩んだ末に「ええいままよ、寒さ何するものぞ」と長袖シャツにベストだけ。10時45分に千代田線の明治神宮前下車。凄い人の波だが、6割は駅前を右に折れて明治神宮へ。天皇の代替わりのセレモニーがあるのかな。

 メーデー会場の代々木公園サッカー場は青いシートが雨に濡れて靴の泥が。MICの部隊がいるはずの演壇向かって右の公園縁の位置はまだガラガラ。簡易椅子を出して腰掛け、手製のゼッケンをつける。「朕のため死ねと命令した昭和」。令と和の字は赤で強調したのに、注目度は今一つ。空は雲が切れて青空。気温がぐうんと上がる。薄着で来てよかった。やっと周囲に人が集まり出したがOBが目立つ。

 12時20分にデモ行進開始。おれたちの出たのは1時近かった。去年は新宿までだったが、今年は代々木。例の天皇代替わり行事の影響か。でもまあデモが禁止されなくてよかったよね。代々木から電車で恵比寿まで行き、いつもの沖縄料理「大吉」で反省会。昼飲みはことのほか効くよね。

 鴨川・大山千枚田の棚田は爽やかな5月の風。田んぼの面積が去年の半分になった。田んぼの会会員の高齢化で人手が足りなくなったためだ。いつも20人ほど来ていたのに今年は大人7人、子ども1人。おれは一応参加したが田植えは無理なので田んぼに入らず稲苗を投げ入れたり、植える間隔を示す綱を張るなど雑用を引き受ける。それでもそれなりに疲れた。終わった後のビールのうまかつたこと。

 帰りの高速道路も国道16号も大変な渋滞。5時頃には帰宅できるはずが7時近くになった。昼に孫たちが来て一緒に手巻き寿司を食う予定だったが間に合わない。帰り着いたらもう食い終わっていた。おれ1人で手巻き寿司の具を肴にビールとワインを飲む。さんざん飲んでから孫2人(11歳、6歳)と風呂(菖蒲湯)に入ったが、お湯が溢れて半減してしまった。それでもやはり孫は可愛いいな。

 6日から13日までバリ島へ行ってくる。最初8人参加の予定だったが、体調悪化や親族が危篤になって6人に。パソコン持っていくので現地からブログ投稿します。
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2019年05月02日

コンビニのドミナント戦略を告発する

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


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2019年04月29日

コンビニのドミナント戦略を告発する

 「ドミナント」――ちょっと聞きなれないカタカナ語である。日本語では「高密度多店舗出店」というのだそうだ。このドミナントがコンビニFC店舗の生殺与奪の権限を握っている。その実態が「労働情報誌」981号で暴かれている。「加盟店を『共食い』させるドミナントの恐怖」。

 まずドミナントの解説。「ある地域内に集中的に出店して『知名度や配送効率』をアップする経営戦略だが、コンビニオーナーにとっては自分の店の近くに、同じチェーンの店が出店し客が奪われることを意味する」。具体的にはどんな状態になるのか。同誌はドミナントに遭った悲惨な実例を描く。

 2010年、都内でセブンイレブン店をオープンしたSさん(60)。当初は経営好調で1日の売り上げが100万円を超えた。ところが14年2月、本部は道を隔てた向かいに新規店を開店させた。売り上げは半分に落ち込む。それで止めてくれるどころかドミナントはさらに続く。Sさんの店から200メートルの範囲に4店舗も乱立させた。売り上げ減少だけでなく、アルバイトも取り合いになる。

 労働力補充と人件費節約のため奥さんや高校生の長男も店に入り、24時間営業を懸命に維持した。14年9月、深夜の長時間過重労働が原因で長男が自殺。「申し訳ないことをした」とSさんは悔やむ。そのSさんも心筋梗塞で倒れ、奥さんが近くのドラックストアで働いてアルバイトの時給に充てた。

 セブン本部は売り上げが減って月150万円を割り込むと一定額を振り込まさせる。その振り込みのために1000万円あった貯金が5年で底をついた。カードローンにも手を出した。しかし本部は1円も手助けしてくれない。そして今年2月28日、本部はSさんに「3月いっぱいで閉店」と告げた。

 ショックを受けたSさんは失踪して北海道をさ迷った。寒さで病気になり死ねば生命保険が下りると思ったからだ。幸い旭川警察署に保護され、東京に戻ってきた。Sさんはコンビニ加盟店ユニオンに相談し、その支援を受けてセブン本部の冷酷な仕打ちを社会に訴える活動を始めた。

 コンビニ本部のドミナント戦略はFC店舗の営業権を侵害する違法行為である。Sさんの奥さんは「本部は親で加盟店は子なのに、一杯のご飯を子ども同士で取り合いさせる」と涙ながらに訴える。こんな冷酷商法で経営を拡大するコンビニ本部に産業としての未来があるはずはない。
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コンビニの労働条件決定は団体交渉で

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


労働運動は社会の米・野菜・肉だ。

2019年04月26日

コンビニの労働条件決定は団体交渉で

 「セブン、時短を容認」「行動計画 FC店判断尊重」(26日付『毎日』1面)「24時間見直し加速」「コンビニ3社行動計画」「セブン『対応遅れていた』」「収益構造改革も視野」(同6面)。1人のコンビニオーナーの勇気ある発言・行動とそれをバックアップし支援した労働組合の活動によって、日本を動かす巨大流通システムが大きく変革されようとしている。素晴らしいことではないか。

 「これまで24時間営業を一律に求めてきたセブンが方針転換に追い込まれたのは、東大阪市のFC店との時短営業を巡る対立が先鋭化し、社会的な批判が高まったためだ。セブンがすぐ見直しに踏み切らなかったため批判は拡大。混乱の責任を取る形で古谷一樹前社長は永松社長に交代した」(『毎日』)。

 セブンイレブン・ジャパンなどコンビニ本部への社会的批判が高まったについては、コンビニオーナーで組織するコンビニ加盟ユニオンの存在が大きい。東大阪市のセブンFC店が、人手不足を理由に午前1時から6時まで店を閉めると発表したのが今年の2月1日。これをセブン本部は契約違反だとして、契約解除の脅しをかけた。ユニオンはすぐさま時短営業の条件を協議するための団体交渉を申し入れた。

 セブン本部はこのユニオンの団交申し入れを拒否したが、これをきっかけに24時間営業の是非について世論の関心が高まった。労働組合が動き出したことで、人手不足と過重労働に悩むオーナーたちが声を上げ始めた。経済産業省もこの事態を放っておけず、コンビニ各社に「行動計画」の提出を求めた。

 「経産省がコンビニ各社に行動計画の策定を求めたのは、人手不足が深刻化する中、長時間労働や人件費高騰など負担が増す一方の店主側の不満が高まり、社会問題に発展したからだ」。経産省はコンビニ各社からの行動計画提出を受けて近く「有識者会議」をスタートさせる予定だ。

 24時間営業を基本とした長時間労働はFCオーナーの労働条件の問題である。「働き方改革」が議論される中で時間外労働の上限規制が不十分ながら法的に規定された。これは当然FCオーナーにも適用されるべきである。適用の条件に関しては労使の団体交渉で取り決めることが必要だろう。

 「有識者会議」というような第三者に任せるのでなく、コンビニ労働者の労働条件は労使で決めるという労働組合としての筋を通すことが今求められている。コンビニ加盟ユニオンの奮闘に期待する。
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2019年04月25日

高齢独居社会と労働組合の役割

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


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2019年04月23日

高齢独居社会と労働組合の役割


 「2040年 独居世帯3割超す」「高齢・未婚加速 全都道府県で」(20日付『毎日』1面)「病不安手元に携帯/『大人食堂』に憩い」「高齢者独居加速」「東京、未婚者が一極集中」(同2面)。うちの倅も49歳独身、足立区千住で独居暮らしだから他人事ではない。

 セルフネグレクト(自己放任)という言葉が4月21日発信『東洋経済オンライン』に出ている。「突然の解雇や不安定雇用などによる失職、あるいは職場などにおける人間関係のトラブル、肉親の死別、病気や借金、またはそれに伴う離婚などによて、社会から落ちこぼれてしまう人たち」のことだという。

 『東洋経済』記事はさらに「特殊清掃」略して特掃≠ニいう仕事の紹介もしている。「遺体の発見が遅れたせいで腐敗が進んでダメージを受けた部屋や、殺人事件や死亡事故、あるいは自殺などが発生した凄惨な現場の原状回復を手がける業務全般のことをいう。そして、この特殊清掃のほとんどを占めるのが孤独死だ」。ということはうちの倅も立派な孤独死候補というわけだ。ますます他人事ではなくなった。

 人が人とともに生活する社会単位は大きく分けて職場、地域、家族の三つあると思う。セルフネグレクトとはその三つとも断ち切られてしまうことだ。三つのうち一つでも繋がっていれば何とかなるケースも多いのではないか。うちの倅の例で言えば、職場、地域はどうだかわからないが、今のところ家族だけは間違いなく繋がっている。それも確実なのは親が生きている間だけとは思うがね。

 日本の社会、江戸時代や戦前戦中はいざ知らず、ついこの前までは職場の繋がりがあってセルフネグレクトを予防していたように思う。そのシステムの中心に労働組合があった。団結、統一、討論、議論、協議、仲間、付き合い、歌声、職場ニュース、集会、デモ、ストなど。繋がりのコンテンツがあった。

 例えば歌を歌うにも昔はスクラムを組んで合唱したが今はカラオケだ。仕事は共同作業がなくなって一人ひとり切り離される。隣のデスクの同僚ともメールで話す。集会やデモの動員もない。いわんやストライキなんか見たことも聞いたこともない。組合主催のサークル交流もないので異性と交際するチャンスもなく年取ってしまう。ネットの危険なサイトに引っかかる。賃金が安く結婚できない。

 「高齢独居加速」社会からの脱却は労働組合の再生・復活以外にないのではないか。
』)。フランス国民は何に屈しないのか、それが問われているように思える。
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朕のため死ねと命「令」昭「和」の世

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


労働運動は社会の米・野菜・肉だ。

2019年04月21日

朕のため死ねと命「令」昭「和」の世

 新元号を歓迎する国民が圧倒的多数だというが、我々戦中世代はそう単純には祝えない。そもそもこのグローバルの時代に、世界に通用しない元号をまことしやかに制定し崇め奉る神経が分からない。時代錯誤ではないか。しかも令和の和は昭和の和に通じる。誰も気にしていないようだがおれには気になる。

 軍歌「海行かば」に「大君の辺にこそ死なめ かへりみはせし」という一節がある。日本の軍隊は玉砕に際して「天皇陛下万歳」と叫んで敵陣に突撃した。もう一つ「暁に祈る」という軍歌を引き合いに出す。「遥かに拝む宮城の空に誓ったこの決意/捧げた生命これまでと月の光で走り書き」。

 天皇は74年前まで己のために国民に死ねと命令する存在だった。命令された国民は「かへりみはせぬ」と満足し「天皇陛下万歳」と叫び「生命を捧げた」のである。朝鮮や台湾を植民地化し、中国東北部に日本の傀儡「満州国」をでっち上げたのも天皇の名のもとに行われた。アジアの近隣諸国からの怨嗟の的になったのも当然と言えば当然の話だ。昭和の和は平和の和などでは絶対にあり得ない。

 おれは今船戸与一著「満州国演義」を読んでるが、その第二巻に満州事変に対する天皇の「御嘉賞の勅語」が紹介されている。要約すると「満州事変が勃発するや、関東軍は自衛の必要上果断神速速やかにこれを制圧、爾来各地の匪賊を掃討しよく警備の任を全うした。チチハル、錦州地方にても勇戦力闘し、皇軍の威武を内外に宣揚せり。朕深くその忠烈を嘉(よみ)す。汝将兵ますます励めよ」となる。

 船戸はこの勅語は天皇の本意ではなく、わが身の暗殺を恐れて軍部の意向を斟酌したものではないかと解釈している。しかしいずれにしてもこの勅語が関東軍による中国侵略に正義のお墨付きを与えたことは事実だ。その結果どうなったのか。日本は戦争の泥沼にはまりこみ、国民は塗炭の苦しみに突き落とされたのではなかったか。朕は軍が担いだ神輿に乗っていただけだ、というような言い訳は通じない。

 ネットの世界では令和の「令」に「ン」をつけて冷和とし、「(世の中)冷たいわー」という言い方が広まっている。アナクロニズムの元号にしがみつき、昭和の時代をもう一度と画策する輩(やから)に政治を任せているわけにはいかない。来る参院選での反自公勢力の大同団結に期待する。


 
posted by マスコミ9条の会 at 20:24| Comment(0) | 戦争 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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