2015年09月29日

閑話休題(30)

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年9月29日
閑話休題(30)

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 9月27日午後、麻布十番などというあまり行きつけない街に、女房や新聞OBの仲間と足を向けた。元麻布ギャラリーで開催されているケイコ・マンデラ展を見るためだ。ケイコ・マンデラ(マンデラ恵子)さんはバリ島ウブド在住で、ロイヤル・ピタハマという広大な敷地に建つ豪華ホテルの経営者だ。

 新聞や出版のOBたちでつくる「バリわくわく旅行」。ほぼ毎年ウブドを訪問しているが、2013年と15年にロイヤル・ピタハマでディナーとランチをとった。やはりウブド在住の光森史孝さんの紹介だ。その席にケイコさんが見えられてにこやかに歓迎の言葉をかけてくれた。そんなご縁だ。

 ケイコさんは愛知県出身の49歳。1988年に王家の跡継ぎバグス・マンデラ氏と結婚、インドネシアの芸術・文化を日本に紹介することに尽力している。3人の男の子の母親でもある。3人ともバリ舞踊の名手で、今回のケイコ・マンデラ展でもすばらしい踊りを披露してくれた。

 展覧会の副題は「神々の島から祈り平穏と平和=v。この趣旨を綴ったチラシの文面が読ませる。
 
 「今年は戦後70年を迎えます。子どもの頃から戦争の話を耳にし、悲惨な戦争はもう起こしてはいけないという言葉を信じ、世界中の人々もそう思ってするのだと思い込んでいました。でも現実は違い、慾のために戦い、守るために戦い、世界の多くの場所で戦いは続くどころか民族紛争や宗教戦争など広がりを見せ、憎しみあう心、命の大切さも感じないような事件が世界中で起こっています。

 一人一人が平和を願う心を持つことで少しでも何かが変わっていくことを願い昨年に引き続き今年は祈り≠サして平和と平穏≠テーマに作品を制作しました。神様に捧げる謙虚な気持ちから始めましたバリ島の舞踊も、会場で披露させていただきます。

 物が豊かになり、人間は欲しいものを手に入れましたが、それは満足しない時代≠フ始まりだったようにも思います。神々の島≠ニ呼ばれるバリ島も、私が嫁いだ頃に比べましたら今は大きく変化しています。変化が悪いことではありません。どこでも必ず変化はしていきます。ただ、何を変化させ、何を残すかの選択が正しくできることが大切なのだと思います」。

 ここにはバリ島から見た日本への大切なメッセージが込められているとおれは思う。そんな思いを噛みしめながら麻布という土地柄には珍しい庶民的居酒屋でビールと焼酎とマグロカマ焼などをいただいた一日でした。

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2015年09月28日

検証・都労委「明治乳業事件」(65)

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年9月27日
検証・都労委「明治乳業事件」(65)

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 命令は1966年(昭和41年)4月20日の「労使確認」が、新職分制度へ向けての労使協議のスタートだと位置づけ、その後の粘り強い交渉を経て新制度は会社の強制などでなく労使双方納得したものになったと認定する。確かにこの日団交が持たれ9項目にわたる「確認書」を締結した。しかしこの団交は労使対等とは言い難い性格のものだった。なぜなら明乳労組は完全に会社に取り込まれていたからである。

 団交の2日前、明乳労組石川委員長は「春闘妥結に際して組合員各位へ」という声明を発した。「会社との交渉中生産阻害者が終始問題になり、なおあげ得たであろう結果が割り引かれた点であります」と春闘が不十分に終わった元凶は申立人ら生産阻害者にあると罪をかぶせてきた。

 声明はさらに次のように続く。「会社のいう生産阻害者とは、共産党員、民青加入者で、欠勤が年30日を越えたり(某支部全体の7%強)、故意に不良製品を作ったり、職制に文句をいって自分はブラブラして作業もしなかったり、平常において円満な労使関係を樹立することを妨げたりする者をいいます。このような我々の労働運動と方向を異にし、我々の足を引っ張る者は組織から外れ自らの目的にあう組織の中で活動すべきだと信じます」。ここまで会社と一体になり、労使協調に徹した労働組合はそうざらにはない。

 このような姿勢の明乳労組中央と、申立人らの排除をけしかける会社側が団交を持ったらどんな結論になるか、最初から分かるではないか。

 この団交で合意された「確認書」は3本の柱からなっている。第1は人減らし「合理化」のさらなる推進、第2は新職分制度導入について、第3は「生産阻害者への対処」である。、

 第3の「生産阻害者への対処」は概略次のような内容である。
 「勤務劣悪な者、製品の故意の不良化、設備の損壊等を行う生産阻害者、職場秩序の破壊を唱導しあるいはみずから実行する者が出ないように組合は努力する。会社はかかる行為をなしたものについて社業への貢献が期待できないので、これを解雇することができる」。

 これが「確認書」の柱なのだ。命令はこのうち新職分制度の導入合意のみを取り上げているが、新職分制度と人減らし「合理化」、「生産阻害者」の排除はセットになっているのである。それなのに命令は新職分制度の合意部分だけ取り出すことによって背景事情を全て抹殺してしまったのである。

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2015年09月25日

野党間の選挙協力と連合の出方

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年9月25日
野党間の選挙協力と連合の出方

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 本25日付『毎日』を見て「やっぱりねえ」と変な納得をした。19日に日本共産党が提案した「国民連合政府・選挙協力」構想に民主党岡田代表は「思い切った提案で、かなり注目している」と乗り気だった。おれは今まで民主党の選挙を仕切ってきた連合が簡単にはウンとはいうまいと思ったがその通りだった。

 「共産との共闘 民主に異論」「岡田氏は当初、前向きな考えを示していたが、連合の古賀伸明会長との24日の会談では、『政策で相当なへだたりがあり、現実味はあるのか』と語った」。文脈からすると「現実味はあるのか」と語ったのは岡田代表にも読めるが、多分言ったのは古賀会長だろう。

 連合は大単産ごとに組織内候補を抱えており、これには民主党執行部も口をはさめない。連合幹部は労働運動の路線でも「反共・労使協調」だが、選挙となればなおさら反共だ。おれはこれまでの労働運動や都労委の場でいやというほど知らされている。あの連中が党派選挙で共産党と選挙協力するとはとうてい思えない。その辺の事情は社民党も同じだ。足腰が弱く労組頼りなだけに余計動きが取れない。

 労働組合が尻尾にくっついていないならともかく、現状では無理筋だ。その点沖縄はどうだったか。まず言えるのは沖縄では民主党の力が弱く、翁長知事選挙でも宙ぶらりんだった。沖縄連合は反基地闘争では先頭に立っている。知事選では翁長陣営でがんばった。だから知事選直後の総選挙でも反基地勢力でたたかったのだと思うが、詳しくは分からない。ちなみに沖縄では全労連系の全教も自治労連もない。

 そこで気になるのは共産党がその辺をどう見ているのかということだ。25日付『赤旗』は連合の姿勢について『毎日』と違う見方をしている。岡田代表の「志位提案で中身詰めたい」との意向に対し、古賀会長は「野党の(候補者)競合で与党をみすみす勝たせてしまうことを防ぐため、野党側で調整しなければならない」と「共産党との候補者調整を容認する考えを示しました」というのだが。

 「野党側で調整」というのと「共産党との候補者調整」というのはどうも内容が違うようにおれには思える。頭から「連合は反共組織だから調整は無理」と決めつけるのも間違いかも知れないが、やはり連合の姿勢に対する見方は『毎日』の方が当たっているとおれは思う。いずれにしてもこの問題、今後に注目したい。
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11243 オール・ニッポン≠めざせ

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
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15年09月24日
11243 オール・ニッポン≠めざせ

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 19日、日本共産党が来年の参議院選挙で、他党候補を応援するため1人区を軸に候補者の一本化を考えていることを明らかにした。この方針について少なくない人々が賛意を示している。私もこの方針に賛成する一人である。

 共産党の主張は、単なる自民党追い落としのための戦術ではなく、戦争法の廃止をめざす「国民連合政府」を展望しているところに特徴がある。この動きをつくった原動力に、今回の戦争法案反対の未曾有の広がりがあったことは明らか。その意味では、国民の意思が政党を動かしたと言える。

 共産党はいう。「国民の声、国民の運動にこたえて、野党が結束して、法案成立阻止のためにたたかったことも、大きな意義をもつものと考えます。」と。実に真摯な姿勢だと思う。そのことを理解しようとせず、旧態依然の『反共的思考』で共産党との共闘を否定的に語る人々がいる。とくに連合幹部にみられるようだが、これでは時代の流れに取り残されるであろう。

 何故なら、日本というこの国はいま大きな曲がり角に来ていると思うからだ。今回の戦争できる国に仕立て上げた法律をはじめ、労働者保護を謳った労働法制の改悪、消費税の増税、TPP、社会保障費の切り下げ、などなど政治、経済、社会生活全般にわたって「いつか来た道」を想像させるからだ。

 その歴史の転換点≠ノあって、反共主義を振り回すことは歴史に背くことになりはしないか。たとえば、千代田区議会でみてみよう。民主党、維新の党、共産党、そして無所属の議員7人が連名で「戦争法案反対」を訴えた。定数25の中の7人は少なくない。

 このような運動は、全国で展開された。自民党員のみならず、創価学会員のなかにも「反対」を主張する人たちが現れた。このことについて共産党は「この間の戦争法案に反対する新しい国民運動の歴史的高揚は、戦後70年を経て、日本国憲法の理念、民主主義の理念が、日本国民の中に深く定着し、豊かに成熟しつつあることを示しています。」とも述べている。

 そういう分析に立って、今回の「国民連合政府」の提起である。それは辺野古基地反対をたたかう「オール沖縄」とオーバーラップする。今回の共産党の提言が真の意味で国民が主人公となる、「オール・ニッポン」につながることを期待したい。

★脈絡のないきょうの一行
ラグビーのカベも厚いなー……。

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2015年09月23日

検証・都労委「明治乳業事件」(64)

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年9月23日
検証・都労委「明治乳業事件」(64)

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 このように「判断に必要な証人を採用」し「判断に必要な事実認定」をした結果、とんな「判断」になったか。

 「44年度職分制度改正の趣旨は、従業員の増加、従業員構成の変化、同一職分内における能力分化等の要因により、旧職分制度の5職分で管理することが困難にになったためであった。また、職分制度改正の方針は、『能力に応じた配置、昇格、昇給』を行うこと、『公正な人事管理』を実現すること、『職分昇格は・・・人事考課成績および昇格試験により行うこと』、『職分と職位の対応関係を明確』にすること、『職分制度は職務に密着しない』こと等々とされていた」。

 「会社における職分・賃金制度は職能中心の制度であるが、このこと自体、学歴・年功よりも職能・職務に重きをおいた人事諸制度が次第に大勢を占めるようになってきた今日の社会情勢と何ら矛盾するものではなく、新職分制度において職分が細分化・多層化した事実はみられるものの、これも、職能と処遇の対応関係をよりきめ細かく行う趣旨で実施されたのであって、特に被申立人会社に特徴的な制度とはいえない」。

 なんと会社の主張をそのままなぞっただけの判断ではないか。これほどまでに企業の職務職能給を礼讃・美化した労働委員会命令にお目にかかったことはない。しかもこの判断には論理のすり替えがある。命令のいう「今日の」とはいつのことか。命令文面からすれば命令作成の1996年であって新職分制度導入時の69年てはない。27年の歳月の経過を無視して賃金制度を論じるのはあまりにも乱暴だ。

 69年当時はまだ「学歴・年功」より「職能・職務」に重きを置くような社会情勢にはなっていなかった。明乳の新職分制度は命令時点の96年では「社会情勢」かも知れないが、69年当時としては職能・職務を絶対化した社会的にも例を見ない過酷なものだった。しかも移行格付け試験という「踏み絵」を踏まなければならない。そんなことは労働委員会のこの種事件を振り返ればすぐに分かることだ。

 さらに命令は新職分制度導入に至る労使協議に触れる。「(昭和)41年4月20日の労使確認に始まり、43年8月15日の経営協議会において『新職分制度に関する合同委員会』の答申どおりの内容で承認されるまで、組合と会社は相当の手続きを経たうえで新職分制度の導入を決定していたものと認められる」。
 
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2015年09月20日

基地反対で盛り上がる沖縄へ行ってきた

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年9月19日
基地反対で盛り上がる沖縄へ行ってきた

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 3泊4日の沖縄ツアーから昨夜帰ってきた。この間。国会も沖縄もともに情勢緊迫、おちおち酒も飲んでいられなかった。というのは真っ赤なウソ!連日オリオンビールと泡盛三昧でした。沖縄では3ヵ所の座り込み(辺野古海岸、キャンプ・シュワブ正門前、東村・高江)にちょっとずつだが参加してきた。

 1日目は敗戦を前に沈められた引き揚げ船の対馬丸記念館へ。沖縄決戦を避けて安全な九州へ疎開するつもりの学童がアメリカの魚雷攻撃で船を沈められ殺された。まさに「去るも地獄残るも地獄」。

 2時に琉球新報社到着。潮平編集局長と松元同次長から辺野古新基地建設反対のたたかいの話を聞く。夜はお2人に沖縄タイムスOBの糸数さん、運天さん、元マスコミ労協議長の山根さんらも加わって3時間の大宴会。山根さんとは、名前は聞いていたが会ってお話するのは初めて。戦闘的で重厚な人だった。

 2日目は1日かけて基地巡り。朝8時に出発してまず佐喜眞美術館。沖縄戦を描いた大壁画の前で説明を受けたが、おれは5年前に聞いているのでいささか退屈。美術館の屋上から普天間基地を概観。道の駅「かでな」屋上から見た嘉手納基地もそうだが、街のどまん中につくられた巨大滑走路に改めて怒りを覚える。

 5年ぶりの辺野古海岸はこの間の工事進行で景観が一変していた。座り込みのテントも一回り小さくなった感じ。主力部隊が近くのキャンプ・シュワブ前に移動したからだ。われわれもバス内で弁当を食ってキャンブ・シュワブ前に移動。なんと賑やかなテント村だ。100メートル以上歩道を占拠している。

 名護市議会の大城議員の迫力のある話を聞く。その後、ちょうど始まった座り込み集会に参加して、おれが「新聞OB九条の会」を代表して共にたたかう決意を述べた。多大な拍手を頂戴して感激。ここにテント村があることによってヘリパット建設工事は阻止されているそうだ。

 高江地区は名護市からぐっと北へ行った山の中にある。ここのテント村・座り込みもオスプレイのためのヘリパット建設反対が目的。高江は映画「標的の村」としても有名。日が暮れかかった中を今日のお宿「やんばる学びの森」へ。木造でお風呂も部屋も木の香りがする。鳥の声がする最高の自然環境。夜は「学びの森」ならぬ「泡盛の森」。いつ果てるとも知れない語り合いが従業員の迷惑も顧みず延々と続いたのでした。

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2015年09月17日

11242 正念場

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
http://96k.blog98.fc2.com/
15年09月17日
11242 正念場

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 この国の形が変わり、民主主義が崩壊するのかの正念場がやってきた。

 戦争法案に反対する声は日増しに強まっている。昨日の国会前は、雨の中、3万5000人が集まった(写真は以下)。国会内は、野党議員が委員会採決を阻止するため、委員会室前を占拠し身体を張った。自民党は、それでも強行採決の姿勢を崩していない。

【国会正門前でシュブレヒコール】
150917-1.jpg

【国会内の様子を報告する辻本議員】
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【機動隊に抗議する市民】
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 この法案、どういう角度からみても「勝負あった」はずである。憲法学者に恃むまでもなく、法案は違憲である。だからこそ7割もの国民が疑義ありの意見を表明している。それでも強行採決することになれば、これはもうファッショであり民主主義の圧殺としか言いようがない。

 この間私は何回、国会に行ったことか。そのたびに人の数は増えた。とりわけ若者が雪崩を打ったように参加してきたことに心強さを感じた。人間も動物である。その動物的感覚が、この国を戦争する方向に向かっていることを感じさせ、反対運動にたちあがったのではないか、私はそう見ている。

 お母さんたちも同じだ。子どもを守るという母性が声となって線から面となり、広がりを持ってきているのだ。この「戦争法案反対」のたたかいは理屈ではなく、国民がハダで危険性を感じとり、行動に転嫁していると言える。重ねて言うが、これは理屈ではなく戦争はダメだ、という本能のたたかいである。

 国会はきょうの午前中、野党が特別委員長の不信任動議を出した。これをめぐる動きとなるが、野党はつづいて衆院に内閣不信任決議案、参院に安倍晋三首相や閣僚の問責決議案の提出などを構えているという。

 それらを想定して、与党は衆議院に差し戻して3分の2の賛成を得て成立させようという「60日ルール」の動きも見えるという。そこまでして成立させなければならない法案なのか。この段階で改めて公明党に問いたい。「平和の党」はどこへ行ったのか、と。

 雨が激しくなってきた。風雲急を告げる雰囲気であるが、私はきょうも国会に行く。

★脈絡のないきょうの一行
個人情報だから(水害の)行方不明者は公表しない。茨城県の幹部はこの法律の真の意味を、良く知らないらしい。

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2015年09月15日

鬼怒川大洪水に思う

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年9月14日
鬼怒川大洪水に思う

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 茨城県鬼怒川流域の大洪水が悲惨な状態になっている。テレビ・新聞では常総市となっているからピンとこないが、旧水海道市のことだ。おれが満州から引き揚げてきてから高校卒業までの10年間いたところである。大洪水となった鬼怒川は日頃ちょぼちょぼの水位しかない。ことしの8月15日に墓参りに行った時鬼怒川に架かる豊水橋を渡ったが、水面ははるか下の方だった。鬼怒川の氾濫なんておれの記憶にはない。
 
 堤防が決壊したのは川の東側で、おれが住んでいた方とは反対側だ。テレビで見ると新興住宅地として開発されていたようだ。おれの高校時代の友達の家は川の反対側。周りは見渡す限り田んぼだ。もし決壊したのが西側だったらあんな被害にはならなかったと思う。友だちの家へ電話したが3日間不通で、今朝がたやっと通じた。「うちは大丈夫でしたよ」と友だちの奥さんが元気な声を返してきた。

 水海道は名の如く江戸時代から、明治、大正、昭和と米どころの関東平野を横切る重要な水路の中継拠点だった。おれが高校を出た1950年代半ば頃までは、近隣の下妻、石下、三妻、守谷、取手などに比べて断トツの存在感があった。街の商店街は活気にあふれ、大きい本屋が2軒、映画館が二つもあった。

 60年代の高度経済成長期には工業団地を造成し、東京から工場を誘致した。初めは街の活性化に役立ったが、そのうち誘致工場の経営に陰りが見えてきた。東京からの距離が中途半端なのが原因だったとおれは思っている。工場が閉鎖したり移転したりした。農業をやめて工員になった若者が次々失職した。

 70年代、80年代、おれが墓参りに帰るたんびに街は寂しくなっていった。おれの1年先輩に自民党の茨城県会議員になった奴がいて一緒に飲んだことがあるが、街を復興させる意欲もプランも持っていなかった。守谷が筑波エキスプレスの拠点駅になってからは地域経済センターは完全に持っていかれてしまった。

 今度大被害にあった地域は、東京通勤の格安のベッドタウンだったのではないかな。低地に簡単な工事で住宅用地を造成し、建て売り住宅を雨後のタケノコのように建てた。それが全部流された。決壊の危険が予知されながら放置されていた鬼怒川の堤防とともに安上がり宅地開発も大被害の原因だったとおれは思う。

 明日15日から18日まで、新聞OB九条の会主催で沖縄平和ツアーに行ってくる。20人のメンバーでおれが団長だ。琉球新報や沖縄タイムスの幹部との交流もある。国会の戦争法案審議も沖縄新基地反対闘争も旅行中に山場を迎える。精一杯がんばってくるつもりだ。5日間ばかりブログを休む。
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2015年09月12日

検証・都労委「明治乳業事件」(63)

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年9月12日
検証・都労委「明治乳業事件」(63)

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 命令は、新職分制度の中身、労使協議の経過、移行格付試験の必要性と実施状況、人事考課制度の骨組みなどについて2人の会社側証人(江間俊夫、東野和夫)の証言をそのまま採用して「事実認定」している。2人とも証人採用について申立人側は「必要ない」として反対した経過がある。

 91年暮れから92年春にかけての個別立証の調査の段階で、新堂公益委員が「本件は新職分制度とそれに基づく移行格付試験が不当労働行為意思のもとに実施されたのか否かが争点だ。改めて労使双方から証人を立てて立証してほしい」と言い出し、申立人側は「これまでの立証で尽くされている」と反対したが審査指揮で、争議団側小関守、会社側江間俊夫が証人に立つことになった。

 江間証人は中大法学部を出て入社、すぐ労組専従になった。新職分制度導入時は明乳労組本部の専従書記次長、書記長の役にあった。組合の民主的手続きを経ることなく会社の指示で組合専従になり、組合幹部になった男だ。会社が新職分制を提案し、組合が内部討議で導入を受け入れることを決め、粘り強い労使協議をした旨の証言をした。ベテランの経営法曹山田弁護士の誘導で辻褄の合った証言がなされた。

 新堂公益委員は93年10月31日で退任し、以前明乳事件を担当していた高田委員が後を継いだ。94年6月2日、個別立証の組合側最後の証人桜井隆夫さんの主尋問が終わった労使同席の審問廷で、高田公益委員が「会社から申請のあった東野和夫証人を採用する」と突然宣言した。

 申立人側守川弁護士が立って「反対である。桜井証人で結審のはずだ。東野証人の証言趣旨が明確でない。証人採用を再考してほしい」と粘った。高田公益委員は「判断に必要な証人と考える」として自説を曲げなかった。この発言は私のノートに明記されているので間違いない。

 当時は気付かなかったがこの「判断に必要な証人」という発言は極めて重要な意味を持っていたことになる。96年9月11日に交付された明乳事件命令では、まさに東野証言がそのまま採用されているからである。まだ証言も聞かないうちに、どうして「判断に必要」と分かるのか。

 命令を書く側の都労委が、命令の論拠が薄いと思われる「新職分制度の合理性と必要性」について分厚く立証させたものとしか思えない。東野証人はこのように証言した。「前任地の帯広工場から市川に転勤して仕事への熱意ということであまりの違いにショックを受けた。満足感、充実感のない従業員の存在だ。従業員に希望を持たせられるような資格制度、賃金制度が必要だった。それが新職分制だ」。

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2015年09月09日

増強すべきは軍事力でなく外交力

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年9月09日
増強すべきは軍事力でなく外交力

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 9月7日付の『毎日』夕刊2面は読みごたえがあった。まず「特集ワイド」。登場するのは東大大学院法学部教授の国際政治学者藤原帰一さん。「この国はどこへ行こうとしているのか」「『平和』の名の下に」「増強すべきは外交力」。安倍政治への冷徹な分析と批判に説得力がある。

 「中国から見れば、有事に自衛隊が米国と歩調を合わせて軍事行動を取ることは想定内。ですから安保法案が成立しても、中国は自国を取り巻く環境が大きく変わるとは考えない。それなのに安倍政権は『日本の軍事力を強めれば中国は退く』と素朴に信じている。軍事力を過大評価しているのです」。

 藤原教授の話の中で特に面白いと思ったのは「日本では『安保法制の成立によって米国の戦争に巻き込まれる』と懸念する声があります。しかし、むしろ米国の方が『日本と中国の戦争に巻き込まれやしないか』と懸念しているのです」という指摘だ。おれなんか考えもしなかった発想の転換だ。

 「軍事力の行使の可否は、それ以外に手段はないか徹底して考えた末に判断すべきなのです。イラク戦争では、日本は『米国が考えていることに間違いはない』と判断のげたを米国に預け、軍事行動を支持した。大事な局面で判断しなかった。そして今なお、なぜ判断を誤ったのかという検証さえしていない」。

 このように分析した藤原教授は「大事なのは国際情勢を冷静に分析する力。その分析に基づいて戦争回避に向けて外交力を駆使すること。その対応策を考えるのが政府、国会議員の役割です」とズバリ提言する。

 同じ紙面の左端に毎週連載している「牧太郎の大きな声では言えないが」。この日のタイトルは「『鬼畜米英』を思い出した」。牧さんのお母さんは「お前が、おなかにいた頃は、朝起きれば、新聞もラジオも鬼畜米英!≠セったよ」と言っていたそうだ。「大戦の頃、まるで『鬼畜米英』は流行語だった。母は『戦争をあおったのは新聞だった』とも言った」。新聞記者の牧さんには耳が痛かったことだろう。

 当時の新聞は何故戦争を煽ったのか。牧さんは言う。「新聞は軍部の言論弾圧で自由を奪われた!と被害者ぶっているが、実は違う。確かに、新聞は政府の統制を恐れず『軍部の拡大』を批判していたが、世界恐慌で経済は疲弊。販売部数が大幅に落ち込んでから『売れる戦争報道』に転換した」。――この指摘、昨今のメディア状況にも通じるのではないだろうか。

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検証・都労委「明治乳業事件」(62)

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年9月07日
検証・都労委「明治乳業事件」(62)

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 明乳事件の個別立証については戸塚意見書で指摘したように、@ほとんどが本社人事部、市川工場業務部の若手部員による伝聞証言である、A数少ない上司証人はすべて申立人らを敵視する明朋会に所属している、B相対評価を抜きにして申立人らのミスだけをあげつらっている、C証言の根拠としているのは作成時期も作成者も不明な「観察記録」や「日報」である、など同種差別事件に比べると明らかに欠陥証言である。

 これを使ってでは命令を書けないことぐらいは労働委員会の玄人筋なら誰でも分かる。もし命令の中でこの個別立証に触れるとしたら、会社側の主張する「人事考課の合理性」を否定するしかない。そこで考え出されたのが@除斥期間とA分離命令である。除斥期間を理由に過去の累積格差を否定し、分離命令で1987年から92年までの差別の判断から逃避したのである。

 そのことによって命令は「有意の格差はない」と判断した。格差がなければ「人事考課の合理性=個別立証」に触れる必要はない。命令書をもう一度見てもらえば分かるが、申立人らの人事考課一覧表はあるが個人の勤務成績には1行も触れていない。1年半の貴重な時間を割いたのに完全に無視したのだ。

 会社側でさえ申立人の一部ではあるが「格差の存在」を認め、「格差の合理性」を証明するために個別立証をしたのに都労委はそのことにまったく触れずに労働者敗訴の不当命令を出したのである。ずさんな個別立証という会社側の不利を都労委がカバーしてやったとしか言いようがない。

 命令書の構成も異常である。手元の都労委平成8年「不当労働行為命令集」によれば命令書は別表を含めて65ページ。このうち「判断」部分が20ページ、45ページが「事実認定」である。問題はどんな「事実」を認定しているかということである。命令書の項目に従って認定事実を拾ってみた。

 「昭和44年度の新職分・賃金制度導入をめぐる経過」「旧職分制度から新職分制度への移行」「市川工場における移行格付試験前後の状況」と新職分制度への移行の記述に6ページ、「会社の職分制度・賃金制度」の説明に13ページ、「会社の人事考課制度」の説明に8ページ、計27ページが会社の職分制度・賃金制度に関する説明で費やされている。その中には「新職分制度導入に至るまでの労使協議の経過」が事細かく記述されている。新職分制導入推進の労働組合本部との「労使協議の経過」である。

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2015年09月06日

消失リスクに晒される年金積立金

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年9月05日
消失リスクに晒される年金積立金

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 日本共産党の高橋千鶴子衆議院議員が9月2日の厚生労働委員会で、公的年金積立金の株式運用について質問した。「株式運用拡大の論拠崩す」(3日付『赤旗』)。

 高橋議員は「年金積立金運用独立法人(GPIF)の株式運用比率を高めている問題について『運用による積立金の増減によって給付が増えたり減ったりするものではないはず』とただし」「急速に株式やインフラ投資など、より投機的なものを増やそうとするのは問題だ」と批判した。

 年金積立金の運用資産額は今年6月末現在で141兆1209億円だという。途方もない巨額だ。年金積立金は以前、財政投融資として国が公共事業費などに投入していたはず。それが社会保険庁が解体され、日本年金機構へと民営化されるに従って国債や株式投資へも回すようになった。

 年金積立金は貴重な国民の財産である。その運用には「長期的安定性」が求められる。そのため運用先の構成割合を決めていた。国内債券67%、国内株式11%、外国株式9%、外国債券8%。このルールを昨年10月、株式運用重視へと大幅に変更してしまった。株式重用は塩崎厚労相の持論だったという。

 結果、国内債券は67%から35%へ、国内株式は11%から25%へ、外国株式は9%から25%へ、外国債券は8%から15%へと変わり、ハイリスク・ハイリターンのシフトになった。GPIFの発表によると、14年度で15兆円の収益、今年4〜6月期で2兆6489円儲けたという。

 ところがこのところの株式大暴落。ひと頃2万2000円だった日経平均が1万8000円を切ってしまった。かつてリーマンショックの時、GPIFは巨額の損失を計上した。しかしあの時は株式運用枠が今の半分以下だった。今度はあんなものでは済まないはず。7〜9月期でどのくらいの損失になるのか、空恐ろしい。

 巨額の資金を運用するGPIFは、その投資行動が株式市場に影響を与えているといわれている。自ら作・演出した株式バブルに自ら足をすくわれて、国民の貴重な財産が消失するようなことにならないのか。陰りの見えてきたアベノミクスと心中するのだけはどうしても阻止しなければならない。
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2015年09月03日

検証・都労委「明治乳業事件」(61)

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年9月02日
検証・都労委「明治乳業事件」(61)

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 ここで95年3月2日に行われた調査期日を思い出していただきたい。前年の12月22日、会社側東野和夫証人の反対尋問でこの事件のすべての証人調べが終った。それを受けての調査期日だったが、高田公益委員は突如「本件命令の範囲を60年不27号、61年不20号、61年不21号の3件とする」と宣言した。労働者委員の私も、申立人側代理人、争議団も猛反発したが審査指揮ということで押し切られた。

 明乳事件は上記3件に、62年不17号、63年不22号、平成元年不20号、2年不8号、3年不9号、4年不6号を加えて計9件が併合されていた。それを3件だけにし、他は分離するというのである。3件といっても61年不20号は1人の追加申立事件なので実質2件、審査対象は1〜2年分にしかならない。ちなみに直近の潮流間差別事件では、朝日火災が6件、日立中研が7件併合だった。

 併合する、しない、が命令にどう影響するのか。96年4月5日に交付された朝日火災命令を例に検証してみよう。朝日火災命令の対象事件は1983年(昭和58年)申立から91年(平成3年)までの8年分である。命令は、83年以前は(明乳と同じように)除斥期間徒過を理由に却下したが、83年以後の8年間については「査定の中間評価であるCとして再査定し、既支給分との差額を支払うこと」と命じた。

 明乳事件でももし平成4年不6号まで併合のままだったなら、85年から92年まで7年間の格差の存在が問題になっていたはずだ。格差の顕現を実証するには1〜2年の観察ではどだい無理だ。そんなことは労働委員会の常識のはず。それを無視して強引に分離し、審査対象を1〜2年に限定する。その結果「有意の格差はない」とあっさり否定する。「あっさり否定する」ために分離したとしか思えない。

 賃金昇格差別事件に個別立証論議はつきものである。労働者側は集団的差別事件だから大量観察で十分だと主張するが、会社側は格差の合理性を分かってもらうには個別の勤務成績、評価の正当性の立証(いわゆるアラ探し立証)が不可欠だという。明乳事件でも個別立証が行われた。会社が個別立証をやるというのは格差の存在を認めるからだ。格差がなければ「格差の合理性」を論じる必要はない。

 明乳の個別立証は、93年3月から94年8月にかけて、会社側証人延べ16人、申立人側反論証人2人、14回の審問期日を費やして行われた。この会社側個別立証は他に類を見ない特異なものであった。
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11241 東京五輪エンブレム騒動――黒に近い灰色

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
http://96k.blog98.fc2.com/
15年09月02日
11241 東京五輪エンブレム騒動――黒に近い灰色

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 この問題、結構笑えたね。「もう見られない貴重なものになりそうだから」と剥がされる前のポスターの前で写真を撮る人もあったという。なかなか気の利いた人である。

 この問題の決定打は個人ブログからの借用≠ナ、もう言い訳ができなくなった。さすがの五輪組織委員会も弁護のしようがなくなったのだろう。撤回が決まり新たに公募することになったという。

 組織委員会が擁護してきた背景が分かった。一度決まったエンブレムで、ポスターづくりや企業広告が実行されており、これを白紙にすればそれらを廃棄せざるを得なくなり、責任を問われかねないからだ。現に、東京都はポスターなど完成したものを含めて4500万円を支出することになっており、その賠償を組織委員会に求めるという幹部の発言もある。

 盗用疑惑もさることながら、怪しい≠ニ思っても白紙に戻すとそういう財政的負担が大きくなることから、組織委員会は動けなかったというのが本筋なのかもしれない。

 制作者のデザイナー・佐野研二郎氏は、自らのホームページで「模倣はない」と言い切っている。しかし、20世紀のモダン・タイポグラフィ(@活版による印刷術。Aデザインにおいて、活字の書体や、字配りなどの構成および表現。/大辞林)の巨人といわれるヤン・チヒョルトの展覧会(13年11月)のポスターは、今回のデザインの原案と比べると、類似しており決して目の錯覚とは思えない。

 ところが佐野氏はこの点について、何一つ触れていないのである。模倣ではないとすれば、模倣でない釈明(説明責任)が必要なはずだ。模倣ではないことを前提にすれば、にもかかわらずデザインが似てしまったのは何故か、を説明すべきだった。単に「模倣ではない、盗作ではない」と言われ続けても、聞く人は納得しない。

 この種の作品が似たものになることが生じることは理解できる。ベルギーのリエージュ劇場のロゴは商標登録されておらず、調査した専門家も気づかなかったという。しかし、それが分かった時点で今回のような措置があって良かったのではないか、私はそう考える。早めの措置があれば、裁判にはならなかったはずだ。

 ところが日本のお役所体質≠ノどっぷり浸かった五輪組織委員会は、一度決めたことを覆そうとしない。しかし国民の声=五輪スポンサーの声=に押されて、白紙撤回した。この流れは新国立競技場建設の動きと似ている。ニッポンの恥がまたしても増えた。

 今回の事件で、今年の流行語大賞に「エンブレム」がノミネートされたことは確かなような気がする。

★脈絡のないきょうの一行
戦争法案11日採決を断念(毎日)。廃案へ追撃を。

posted by マスコミ9条の会 at 05:59| Comment(0) | 労働運動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年09月01日

戦争法案ノ―大行動に行ってきた

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年9月01日
戦争法案ノ―大行動に行ってきた

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 「安保法案反対の波」「全国300ヵ所でデモ」(31日付『毎日』1面)。手前に国会議事堂を配し参加者の波を俯瞰した「本社ヘリからの写真」が圧巻だ。ちなみに毎日新聞は同日付『赤旗』にも写真を提供している。「12万人怒りの包囲」「戦争法案ノ―全国1000ヵ所超」(『赤旗』)。

 集合場所で新聞OB「九条の会」の青いノボリを立てて陣取っている、と約束している手前、10時半に家を出た。11時から松戸駅東口デッキで行われている共産党の宣伝行動をのぞく。小雨の中で地区委員長や市議がマイクを握っていたが思ったより参加者が少なくチラシの受け取りもあまりよくない。

 11時半、千代田線で霞が関へ。12時過ぎに日比谷公園西南隅の集合地点到着。すでに10数人のグループが2組ばかりたむろしていた。早速ノボリを竿に取り付け、陶製のベンチに座ってコンビニで買ってきたおにぎりを食べる。雨足は細いが降り続いている。1時頃から新聞OBの仲間が集まりだした。

 集会開始時間の2時にはノボリの周りに60人ほど。広場の中心に小さな噴水があって、それを取り囲むように続々参加者が。沖縄関係のノボリが目立つ。大型宣伝カーが横付けにされ集会が始まった。まずシュプレヒコール。いや、単に「コール」というらしい。「せんそうほうあん、ぜったいはんたい」とリズミカル。60年安保の時の絶叫調とはずいぶん違う。大学生グループも大人しく唱和している。

 大学教授や主婦、沖縄代表などのスピーチが続く。がなりたてるような演説に慣れているおれなんかには物足りない気もするが、静かに語りかける口調には説得力がある。なるほど大衆行動も様変わりなのだ。「いま国会正門前は車道まであふれて、参加者は12万人を突破しました」と司会者の報告。

 3時に再び「一せいコール」。そして「沖縄を返せ」のうたごえ。この辺で雨が前より大粒になってきた。お年寄りの多い新聞OB組は風邪をひかぬうちに?と出身社ごとに退散の動き。おれの見たところ、まず東京・中日組が3時10分。5分後に読売組、さらに5分後に日経組、最後に残った毎日その他組も3時半には移動開始。おれも新聞九条のノボリをケースに収めて後を追った。

 日曜の午後4時、有楽町周辺に適当な居酒屋は見当たらない。結局銀座6丁目のビヤホール・ライオンで少し高級で少し値段の張るワインを飲んで、爆買いの中国人で溢れる銀座を後にした。これが恥ずかしながらおれの「国会10万人全国100万人大行動」参加の1日でした。お粗末!
posted by マスコミ9条の会 at 21:32| Comment(0) | 労働運動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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