2015年10月29日

11256 見過ごせないデータ

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
http://96k.blog98.fc2.com/
15年10月29日
11256 見過ごせないデータ

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 天からの落下物も深刻だが、身の回りのこれはもっと深刻なのかもしれない。一人暮らしの高齢男性にうつ病発症率が高いというデータだ。以下。

                           ◇=◇=◇
独居高齢男性、孤食でうつ発症が2.7倍に 全国調査
朝日新聞デジタル 10月28日(水)15時31分配信


 一人暮らしの高齢男性で食事をひとりでとる「孤食」が多い人は、誰かと一緒に食事をすることが多い人に比べて約2・7倍うつ症状が出やすい、という研究結果を千葉大や東京大などのグループが27日発表した。約3万7千人を対象に3年間追跡した全国調査の成果。家族や友人と一緒に食事をすることがうつ予防につながる可能性がある。

 対象は、要介護認定を受けていない65歳以上で、2010年にうつ症状がなかった全国24市町の住民3万7193人。うつ症状の有無は、うつ病発見のための簡易テストで調べた。
                           ◇=◇=◇

 食事はヒトが生きていくうえで欠かせない行為。仕事をしているときは単身者でも、職場の仲間とのつきあいがあり、お昼時は誘い合って食事に行く風景は日常的。ところが定年になって会社から離れてしまうと、そういう機会が劇的に減ってしまうことは容易に想像できる。一人だけの食事風景は、たそがれを禁じ得ない。

 それが、知らぬ間に精神的負荷を与えているというのだ。この調査結果は食事に限らず、「一人だけの時間」の長さの問題のような気がする。生活のなかで話し相手がいないということは、ある意味社会からの孤立になる。その結果うつ病が多くなる、ということなのではなかろうか。

 「定年になったら趣味を持て」とよく言われる。それは孤立化≠防ぐ意味あいもある。そもそも人は社会的に存在しており、集団的に生きていくようにつくられているのだ。「独り」では生きていけないのだ。趣味を持つことによって、周りの人との会話が生まれるし身体を動かすことにもつながる。

 上記の調査年齢の対象は、まさに私の今であり、ヒトゴトではない。私には家に帰ればカミさんがいるし、労働組合の仲間もたくさんいる。その意味では幸せなのかもしれないが、この調査、心したいものである。

★脈絡のないきょうの一行
宮崎の暴走自動車の運転手は高齢者。またしても、という感だが対策は必要だ。
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11255 大丈夫かなー……?

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
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15年10月29日
11255 大丈夫かなー……?

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 天から予期せぬ贈り物か? ちょっと心配。

                           ◇=◇=◇
未確認物体が地球に接近、11月に落下へ
CNN.co.jp 10月28日(水)12時26分配信


 宇宙を漂う正体不明の物体が地球に接近し、11月にインド洋に落下する見通しとなった。隕石にしては軽すぎることから、恐らく使用済み人工ロケットの残骸だろうと専門家は推定している。

 物体の直径は約2メートル。欧州宇宙機関(ESA)によれば、地上の人間に危険を及ぼす恐れはほとんどないという。大気圏突入で燃え尽きなかった断片は11月13日、スリランカの南岸沖約100キロの地点に落下する見通し。

 「物体は白昼の空で数秒の間、非常に明るく輝いて見え、素晴らしい天体ショーが観測できる」とESAは予測する。

 この物体は3日に発見され、「WT1190F」と命名された。専門家が分析したところ、密度は水の10%程度と隕石にしては低すぎることが判明。内部は空洞になっていると思われ、使用済みのロケットブースターの可能性が大きいと推定している。

 米ハーバード・スミソニアン天体物理学センターの天体物理学者、ジョナサン・マクドウェル氏は科学誌ネイチャーへの寄稿で、もしこれが人工の宇宙ゴミだと判明すれば、「忘れられた宇宙の歴史の断片が戻って来て我々を脅かす」ことになると指摘した。

 過去には1979年に宇宙ステーション「スカイラブ」が大気圏に突入し、燃え尽きなかった破片がオーストラリアに降り注いだことがある。

 現在地球に接近中のWT1190Fについても、世界的な観測プロジェクトが組織されている。
                           ◇=◇=◇

 ずいぶん昔のことだが、作者は忘れたがショート・ショートで地面に大きな穴が開いて、そこにゴミを捨てたところ、数年後にそのゴミが天から降って来た、というものを読んだことがある。この話、やや不気味であったがこの件は何やらそれに似ている。

 観測のように人間がつくった宇宙ゴミだったら、通常だと大気中で燃え尽きてしまうはずだ。が、前述でも触れているが大きさに限度があろう。今回のそれは直径2メートル程度だというが、やや不気味。

 核のゴミを宇宙に捨てようという意見があるが、この件を考えればとんでもないことだ。いつか還って来る可能性があるからだ。そういう事態になったらそれこそ、地球は破滅する。この未確認物体の地球接近、軽視してはならない。それにしても大丈夫なのかなー……。

★脈絡のないきょうの一行
政府、辺野古新基地工事に着工。強権に強権を重ねる蛮行、怒りを買うだけだ。

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2015年10月28日

「明乳市川工場事件」余聞

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年10月28日
「明乳市川工場事件」余聞

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 「検証・都労委『明治乳業事件』」が1年3ヵ月ぶりに終わりほっとしたとたん、思わぬところに愛読者がいることが判明した。私の批判の対象である当の明乳労務と弁護団である。

 昨27日、中労委で明乳全国事件の審問が行われた。時間前に控室に顔を出すと争議団長の小関さんが声をかけてきた。今日のこちら側証人に対する反対尋問用におれのブログが証拠として出されているというのだ。今年7月17日付のもので、全国事件の申立に至った経緯を綴っている。

 中に「この申立は和解対象者を明確にすることが目的で・・・」という記述がある。要するに全国事件は和解のために申立てたのであって、命令を求めて本格的に争うつもりはなかったのではないか、というわけだ。昨日の審問でも大阪の井村証人に対してそのような趣旨の質問があった。

 井村さんは「私たちは全国の仲間でかねてから差別是正のたたかいを起こす方針を決めていた」と言い切り、会社側弁護士もそれで尋問を打ち切った。それにしてもささやかな私のブログを鬼の首でも取ったように仰々しく中労委に証拠として提出する会社も会社だ。審問が申立人側の優位に進んでいることへの焦りなのだろう。

 おれは昨日の審問を聞いて中労委での明乳全国事件は勝負あったと確信した。格差の存在、会社の不当労行為意思、申立人らの正当な組合活動が余すところなく証明された。無理な屁理屈を並べた都労委の棄却命令が覆ることは確実だ。だが本件は命令を出せば済むという段階を越えている、とおれは考える。

 申立人らはすべて定年退職して職場にはいないのだ。不当労働行為制度は過去の紛争に白黒をつけるばかりでなく、将来の紛争当事者の関係正常化をはかることも重要な目的としている。明乳という会社はこれからも企業としての社会的責任を果たさなければならないはずだ。自分の会社で40年も働き、生産に貢献してきた申立人らを「企業破壊者」と烙印を押したまま、話し合いさえ拒絶するということでいいのか。そこのところを説き起こして会社を説得するのも労働委員会の務めではないか。

 いずれにせよこのところ影が薄い戸塚の名前を公の場に出してくれた明乳労務と弁護団に感謝する。まだ舞台裏に引っ込んではいけないと激励されたものと受け止めてもうひと踏ん張りするつもりだ。
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11254 イヤな感じA

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
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15年10月28日
11254 イヤな感じA

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 いち早く、尻尾を振って米駆逐艦の南沙諸島配備に賛成を表明した安倍首相。アメリカのポチを晒した一幕だった。ポチぶりにはあきれ果てるしかない。きのうのつづき。

 今年に入って、同海域で「中国海軍や中国海警局の艦船が、海域で頻繁に示威活動を繰り返すようになり、実効支配している暗礁を埋め立てて、新たな軍事拠点を構築しようとする動きが顕著化し、アメリカやマレーシア、フィリピンなど関係国が強く非難した。」(Wikipedia)という。

 これに対して中国は、人民解放軍の孫建国副総参謀長が5月のシンガポールでのアジア安全保障会議で、「南シナ海での岩礁の埋め立てに関して、正当かつ合法であり、埋め立ての目的の1つとして軍事防衛上の必要性を満たす目的だと」述べ、さらに6月30日の記者会見で中国外交部の華春瑩副報道局長が、岩礁の埋め立てについて「すでに埋め立て作業は完了した」と述べ、今後の関連施設の「建設にあたっては当然、軍事防衛上の必要性を満たすことも含む」と強調したという。

 この問題について、いつの間にかアメリカも関与。7月に入ると「アメリカのシンクタンクのCSIS(戦略国際問題研究所)が、中国が浅瀬を埋め立てて施設の建設を続けているファイアリー・クロス礁の様子を6月28日に撮影した衛星写真を公開し、駐機場や誘導路が整備されている様子が確認できると指摘して3000m級の滑走路が「ほぼ完成している」との分析を明らかにし、さらに2つのヘリポートと10基の衛星アンテナ、レーダー塔とみられる施設などが確認できるとした。」(Wikipedia)このあたりからアメリカは本格的関与≠してきている。

 日本は、7月21日の閣議で報告され了承を得た『平成27年版防衛白書』の中でこの問題を、「国際社会から懸念が示されている」と指摘、中国の艦船や航空機による東シナ海や南シナ海への進出で「不測の事態を招きかねない危険な行為もみられる」と危機感を示した。何かの前ぶれと思いたくなる対応である。

 9月現在、「中国が埋め立てているとされているのは、実効支配しているスビ礁、ファイアリー・クロス礁、クアテロン礁、ミスチーフ礁、ヒューズ礁、ジョンソン南礁、ガベン礁、エルダッド礁(安達礁)であり、地球上でやり取りされる原油や液化天然ガス(LNG)の半分近くが通る世界経済の大動脈である南シナ海が、中国による南沙諸島の岩礁の埋め立てによる要塞化で緊張状態にある」(Wikipedia)。

 エネルギー運搬の大動脈を中国が握ることへのアメリカの懸念が、冒頭の米駆逐艦接近の背景になっているのだろうが、危ないといわざるを得ない。9月に中国の習近平国家主席とアメリカのオバマ大統領がホワイトハウスで会談したばかりではないか。このとき南シナ海問題は触れられなかったというが、話し合う余地はいくらでもある。

 成立したばかりの日本の戦争法が発動されるようなことがあってはならないし、銃の引き金を引くようなことは許されない。

★脈絡のないきょうの一行
おおさか「維新」のドタバタ騒ぎ、さもあらん。あれは政党じゃなく烏合の衆だから。

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2015年10月27日

11253 イヤな感じ@

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
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15年10月27日
11253 イヤな感じ@

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 きょうのNHKお昼のニュースのトップだったが、米駆逐艦が南シナ海で中国が建設をすすめている人工島に接近しているという。日本の集団的自衛権確立£シ後だけに、胡散臭さを通り越してきな臭さを禁じ得ない。とりあえず以下。

                           ◇=◇=◇
米駆逐艦、南シナ海の中国人工島12カイリ内へ=米当局者
ロイター 10月27日(火)10時5分配信


 [東京/ワシントン 27日 ロイター]米国防当局者は米国時間26日、米海軍のミサイル駆逐艦「ラッセン」が、南シナ海で中国が造成した人工島から12カイリ(約22キロ)の境界に接近しており、12カイリ内に数時間とどまる見通しだと明らかにした。

 中国は人工島から12カイリの海域を領海と主張している。

 ラッセンは現地時間27日早く、スプラトリー諸島のスビ礁とミスチーフ礁付近を航行。これらの岩礁は、中国が2014年に大規模な埋め立てプロジェクトを始める前までは満潮時に海面下に沈んでいた。

 米国防当局者はロイターに対し、「オペレーションが始まった。数時間以内に完了するだろう」と述べた。
                           ◇=◇=◇

 この問題の経過を若干追ってみよう。

 中国の人工島建設問題が表面化したのは昨年から。14年5月フィリピンが自国の領土内で人工島建設が行われていることを告発。フィリピンによると2012年頃から工事が始まり、13年には建物が確認できるまでになったという。

 この事態を受けてフィリピン政府は前述の14年5月に「国際法違反」であると告発、中国に抗議した。これに対して中国は、「自国領で行っていることであり、何を造ろうと中国の主権の範囲内」と拒否、フィリピンは同年8月「南沙諸島問題の平和的解決を目指す『南シナ海行動宣言』に違反している」と抗議。

 ※注・南シナ海行動宣言/2002年にASEAN(東南アジア諸国連合)と中国との間で合意した東シナ海の領有権争いを抑止するための枠組み。スプラトリー諸島(南沙諸島)、およびその周辺の海洋資源を巡り、ASEAN諸国と中国がそれぞれ所有を主張して紛争が生じている。80年代には中国・ベトナム間で武力衝突も起きている。南沙諸島は、島そのものは領地としてそれほど魅力があるわけでないが、その周辺海域に豊富な資源、例えば大規模な石油・天然ガス資源が埋蔵されているなどと言われている。南シナ海行動宣言は、あくまで宣言であり、各国の理解を協力を求める性質のものでしかなかったが、2010年から2011年にかけて、法的拘束力を有する「南シナ海行動規範」として改めて制定しよういう動きが進められている。(新語時事用語辞典)

 この抗議に対して中国は「埋め立てられたジョンソン南礁についてベトナムからは島ではないと指摘されており、満潮時はすべてが海面下に没する岩礁ならば国際法では埋め立てをしても領海や排他的経済水域(EEZ)の根拠となる島とは認められない。」(Wikipedia)と反論している。(次回につづく)

★脈絡のないきょうの一行
国土交通省、沖縄県知事による辺野古の埋め立て承認取り消しの執行停止を決定。予定どおりとはいえ、南シナ海への米駆逐艦の動きと日程を合わせたところはニクイね。

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2015年10月23日

検証・都労委「明治乳業事件」(72)

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年10月23日
検証・都労委「明治乳業事件」(72)

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 命令の会社側名宛て人は中山悠社長である。彼は命令を免罪符・無罪証明書として活用した。2003年まで社長を続け、この間2000年創設の「日本乳製品協会」(乳業協会)会長にもなった。その功績で08年には旭日重光章をもらえた。申立人らを踏みつけにしたまま名誉ある階段を上りつめたのである。

 成川美惠子事務局員は命令2年後の1998年に、同僚の直井春夫氏と共著で「労委制度ノート」(新しい紛争解決システムの模索・総合労働研究所刊)と題する定価4000円の本を出した。事務局職員が在職中に自著を出版することは非常に稀で、私の記憶ではこの本以外に例はない。
 
 高田公益委員は99年11月まで会長代理として都労委に在籍した。あれは2003年10月に開かれた三睦会(都労委三者委員・事務局幹部の現役とOBの懇親会)だったと思う。高田さんが現役時代を回顧してスピーチした。戸塚や兵頭さんの名前を出して雪印乳業の和解の思い出を語った。

 話し終わって壇から降りた後、私を見つけて近寄ってきた。親しそうに話しかけてきたが、私は普通の挨拶をしただけで話に乗らなかった。明乳命令のしこりが残っていたのだと思うが、今考えると大人げなかった。高田さんは寂しそうに私に背を向けて離れて行った。

 もしかすると明乳命令について何か話そうとしたのかも知れない。その後ろ姿が高田さんを見た最後で、三睦会名簿によれば2年後の05年11月に逝去とある。享年79歳だった。末廣毅使用者委員は01年まで在籍し、退任1年後の02年2月に71歳で亡くなった。

    ◇    ◇    ◇    ◇    ◇    ◇

 昨年8月に始めた本稿だが、この(72)で終わる。最初気負ったほどには新発見はなかったけれども、なにやら見えないものが見えてきた気もする。近々整理、補足、訂正をはどこしてパンフにまとめたいと思っている。興味ある方は通してよんでほしい。
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2015年10月22日

検証・都労委「明治乳業事件」(71)

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年10月22日
検証・都労委「明治乳業事件」(71)

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 反共と労使協調の連合型労働運動路線を労働委員会に持ち込もうとした成嶋都労委労働者委員幹事と「和解も嫌だ」「救済命令も阻止したい」と画策する明乳労組がどこかでドッキングしたことが容易に想像される。明乳労組の願望が成嶋幹事を通じて事務局の幹部や分会に反映したことは否定できない。

 だからといって彼らの意図がそのまま明乳命令になったとは私も短絡的に決めつけるつもりはない。公害事件の複合汚染のようにいろんな要素がからんでいたのだと思う。却下・棄却命令を見越した会社側証人の採用、強引な審査指揮、偏った事実認定、それらは特定多数の共同作業だった。

 労働組合の右翼的再編、総評解体、労働者委員の連合独占といった背景事情のもとに、高田公益委員、末廣使用者委員、成川事務局員、経営法曹の重鎮を揃えた会社側弁護団、中山社長、黒川・沢井・大島・石田・江間・東野らの会社側証人、そして明乳労組が「却下・棄却命令」に的を絞って集中した。日本の労使関係を「対決」から「強調」へ変質させようとする権力の意図が透かし見えるではないか。

 命令以後、命令に関わるいくつかの後日談を記して本稿を終える。

 不当な明乳命令の変更を求めて申立人らは中労委に再審査申立をした。結審後、中労委から和解の打診があった。全金出身の嶋田労働者委員の情報によると会社は「雪乳の例」を持ち出して頑なに和解を拒否したという。特に和解後「雪印一般」なる労働組合を結成したことが和解拒否の理由とされた。「和解の精神を裏切った」というわけである。会社の意思決定に明乳労組の意向が強く働いている証拠である。

 明治乳業株式会社(現明治ホールディング)のメインバンクは第一勧銀(現みずほ銀行)である。当然設備投資資金などは第一勧銀を中心にした他銀行との協調融資に頼っていた。それが明乳命令以後急変する。農林水産省が管轄する農林漁業金融公庫の融資額が跳ね上がったのである。

 1997年に20億円だった明乳への長期貸付金が98年80億円、99年114億7000万円と増え、2001年には194億円に達している。4年間で約10倍である。農林漁業金融公庫は政府系金融機関だから市中銀行に比べて金利が安い。企業にとって有利なだけにそれだけ融資先に神経を使う。不祥事や内部紛争など問題がないことが条件だ。もし明乳を「不当労働行為企業」と烙印を押した都労委命令が出されていたらどうだったろう。

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2015年10月21日

11251 JAL経営に改めて怒りA

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
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15年10月21日
11251 JAL経営に改めて怒りA

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 上野村の民宿・不二野屋は大歓迎してもらった。山の幸がふんだんに出てきて、食べきれないほどであった。民宿のオヤジさんは、事故当時のことを話してくれた。

 当時は消防団員をやっており、次の朝、緊急招集がかかった。村内すべて消防団にも声がかかり事故現場に向かった。墜落場所は猟師がすでに特定していたが、簡単には入れない山奥で苦労した。事故現場は見るも無残な状態だった。手足のない人が転がっている状態は地獄だった。

 捜索をしている最中、仲間が動く手首を見つけた。「生きている人がいる!」ということで、みんなが駆け寄り救出に当たった。そのときはスコップしか持っておらず、安全ベルトを外すのに苦労した。助け出したのは、全日空の女性だった。

 家に戻ってもハラは空いているものの、事故現場を思い出し食欲がなく大変な思いをした。2回目に行ったときは、自衛隊員を案内した。普段は人の入らない山で、道なき道を歩くため、自衛隊員もかなり苦労して登っていた。

 全国からマスコミ関係者、自衛隊員が集まり村のコメがなくなってしまい、補給するのが大変だった。そりゃそうだ、7千人弱の村に1万人を超える人がやってきたのだから。公民館などは関係者で埋まり、少なかった民宿や旅館は入りきれない状態だった。

 あの事故機の機長は、一人でも生き残るようにと最後まで努力したのではないかと思う。市街地に墜落させず、最後にあの山まで行ったのではないか、仲間内ではそんなことを話し合ったことがある。

 ――など、民宿の主人は語ってくれた。機長が最後まで一人でも生き残るようにしたのではないか、という話しは「後付」ではあるが、決して意味のない話しではないと思った。何故なら事故機は御巣鷹の尾根に激突したのではなく、尾根から沢筋へ覆いかぶさるような形で墜落しているからだ。

 最後まで希望を捨てずに操縦したと思われる機長の姿を想像すると、涙が止まらなかった。

 10人ほどのグループと同宿となった。聞いてみると、あの事故機の副操縦士と同じ(航空学校の)クラスだった人たちだという。30年を経て初めて上野村に来たという。翌18日に登るといっていたが、よくよく考えてみればそういう人たちがいても不思議ではない。クラスメートがやって来たことの意味は小さくないと思った。

 墜落現場の人たちの話を聞き、改めて御巣鷹の尾根をたずねたが、事故の悲惨さを改めて感じるとともに、日本航空経営者がやったその理不尽さに怒りが起きていた。

★脈絡のないきょうの一行
臨時国会開かず? 国民無視、国会無視も甚だしい。
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2015年10月20日

むしろ今こそ労働組合なのだ

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年10月20日
むしろ今こそ労働組合なのだ

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 9月19日の戦争法案強行採決から1カ月が過ぎた。本日20日付の『赤旗』3面に「戦争法廃止へ 9・19から1カ月」「新たな行動 希望見えた」との特集記事が組まれている。「安倍晋三政権が戦争法を強行成立させてから1カ月。『戦争反対』『憲法守れ』と立ちあがった若者、学者、子育て世代、弁護士などあらゆる分野の人びとは、戦争法廃止に向け、新しいたたかいを始めています」。

 赤旗記事は次のような団体や個人の結集を紹介している。「総がかり行動実行委員会」「若者」「ママの会」「学者の会と大学人有志」「映画・演劇 音楽人ら」「日弁連」・・・。この中に労働組合の名前が見えない。暑い夏の期間中たたかった戦争法反対行動でも労働組合の影は薄かった。

 今回の大衆行動は60年安保闘争としばしば比較される。「あの時は労働組合や学生団体の動員が主体だったが、今回は個人の自主参加の集積だ」との評価が一般的だ。そして「もはや労働組合などの組織が運動を仕切る時代ではない」と結論し、労働組合不要論まで飛び出しかねない雲行きだ。

 確かに、国会前のデモ隊列に労働組合の旗はあまり見かけなかった。60年安保の時のように電車を止めるストライキもなかった。自主的に参加した青年やママさんたちに比べて労働組合の影が薄かったのは事実だ。しかしだからといって、「戦争反対」「憲法守れ」のたたかいにもはや労働組合は時代遅れだとはおれには思えない。むしろ今こそ労働組合はその力を発揮すべきなのではないだろうか。

 現に今回の行動の中でも、労働組合は重要な役割を果たしていた。あの「戦争法案廃案!安倍政権退陣!8・30大行動」をはじめ連日のたたかいを仕切ったのは「総がかり行動実行委員会」だったが、その中に全労連・東京地評をはじめ映演労連、出版労連、新聞労連、全印総連などのマスコミ労組が名を連ねていた。8・30大行動には全労協も参加、大衆運動に腰の重いあの連合も国会前で抗議集会を持った。

 今年のノーベル平和賞授賞で、チュニジアの労働組合が国の民主化に力を発揮していることが世界的に認められた。アメリカの最大労働団体AFL・CIOがTPP協定に反対してたたかっている。EUの緊縮政策に欧州労連(ETUC)傘下のギリシャやスペインの労働総同盟がストライキで抵抗している。

 労働運動の活躍如何はその国の文化のバロメーターだと思う。日本の労働運動・労働組合が元気な姿を取り戻すことが日本の将来を民主的に切り拓くカギを握っているのではなかろうか。

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11251 JAL経営に改めて怒り

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
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15年10月19日
11251 JAL経営に改めて怒り

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 JALの不当解雇撤回闘争を支援する東京中部共闘会議(千代田区労協、中部全労協、中央区労協、千代田区労連の4団体で構成)の呼びかけで、JAL機墜落から30年を迎えた御巣鷹の尾根に行った。6月に行き、小ブログで紹介したがあのときは一人だったが、今回は12人となった。

 10月17日土曜日、東京は雨が降っていたが実行しかない。車4台に分乗して、参加者の利便性のいい場所で集まり上野村を目指した。関越自動車道は折悪しく、下りの所沢インターの先で車両火災が発生して大渋滞。事前に分かってはいたものの、渋滞でも高速を使う方が早いと判断、その列に入る。

 4台中1台は、高速を使わないことが分かっていたが、やはりこれが待ち合わせ場所・道の駅「上野」に一番乗りだった。あとの3台は何の示し合わせもしていなかったのだが、3台つづいて道の駅の駐車場に滑り込んだ。こういう面白いめぐりあわせもあるものだ。

 道の駅で昼食を済ませて、御巣鷹の尾根へ。もともとの予定時間を30分ほどオーバーしていたが、誤差のうち。尾根への登山口にはマイクロバスが3台、自家用車が駐車スペースをほぼ埋めていた。われわれの車はその隙間を縫って駐車、準備を整えスタートだ。この頃になると、雨も収まり青空が広がり始めていた。ラッキーである。

 12人いればスピードの差も生まれる。早い組みは先に進んでもらう。途中のプレハブ建ての休憩所の中は、手作りの焼き物でできた人形がたくさん飾ってあった。鎮魂の意味が込められているのだろう。「昇魂の碑」の広場で参加者全員の記念写真。やはり気が重くなる。

 【広場で全員集合】
151019-1.jpg

 ここから少し下ったところに、墓標群≠ェある。その場所で遺体が発見された人の名前が書かれている。その数の多さに参加者は息をのむ。520人という犠牲者の数の多さを、改めて感じさせられた。

 【墓標群の前で手を合わせる】
151019-2.jpg

 下山後、何故だか参加者は無言になる。調査団は、この日泊まる上野村の民宿に移動し、定例の会議を開いた。(次回につづく)

★脈絡のないきょうの一行
読売巨人軍・原辰徳監督勇退へ。敵ながらあっぱれであった。ご苦労様でした。
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2015年10月17日

検証・都労委「明治乳業事件」(70)

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年10月17日
検証・都労委「明治乳業事件」(70)

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 これほど酷い、不公正かつたたかう労働者への悪意に満ちた命令書。そのルーツはどこにあるのか。私の脳裏には明治乳業労組の影がちらつく。これから先は私の推論・推測の域に属するのかも知れない。しかし状況証拠を積み重ねていくとかなりの正確度で「明乳労組の介入」の実態が浮かび上がってくる。

 ここで思い出していただきたいのは92年10月6日に行われた調査期日である。新堂公益委員が会社側に熱心な口調で和解に乗るよう説得した。これに対して調査の場に出ていた労務課職員は「いま職場の人はこの審問に注目している。自分たちの処遇以上に何故申立人らが優遇されねばならないのか。逆に不公平ではないか。この事件は申立人と会社の争いでなく、一般の従業員との争いなのだ」と発言した。

 「職場の人」とか「一般の従業員」とか言ってるが抽象的で分かりにくい。これを「明乳労組」と置き換えてみたらどうだろう。労務課職員の話がよく理解できるではないか。明乳労組は「審問に注目」し「何故申立人らが優遇されなければならないか」と不満を持つ。和解をぶち壊した張本人なのだ。和解をぶち壊すだけではない。申立人らの主張を認めた救済命令は何がなんでも阻止しなくてはならない。

 89年の連合発足まで、食品産業の労働組合は食品労連と食品同盟に分かれていた。ナショナルセンターは、前者が中立労連で後者が同盟である。雪印、森永、明治などの乳業関係は食品労連で、60年から70年代までは総評とともに春闘共闘を組んでいた。しかしその中で明乳労組は、60年代の早くから労使協調路線を歩み食品労連の最右翼と言われた。

 「生産阻害者・企業破壊者の排除」を謳った明乳の労使合意は1966年だが、その後も申立人らを敵視した労使癒着は進行した。連合発足後、食品労連と食品同盟は組織統一して食品同盟となる。連合民間の大産別の一つである。ちょうどその頃、都職労都労委分会も連合・自治労の傘下に入る。

 91年11月に都労委第30期が発足し、労働者委員幹事に全逓出身の成嶋久雄委員が送り込まれた。成嶋幹事は「担当事件の平準化」を強行し、私から「潮流間事件」を取り上げようとした。反連合、非連合の労働者委員を認めず連合独占を謀った。ある時私は連合派職員から「社民を見くびってはいけませんよ」と言われたことがある。成嶋氏が都労委分会と密接な関係を持っていることがうかがわれた。
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11250 パラノイア的狂気の沙汰

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
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15年10月16日
11250 パラノイア的狂気の沙汰

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 きのうの小ブログと同じテーマになるが、新聞でいえば「ベタ記事」だがこれは放置できない。まずそれから。

                           ◇=◇=◇
記憶遺産「検証が必要」=「慰安婦」不採用へ努力―安倍首相
時事通信 10月15日(木)20時11分配信


 安倍晋三首相は15日、自民党の秋葉賢也外交部会長らと首相官邸で会談した。

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)世界記憶遺産に南京事件の資料が登録されたことについて、首相は「日本として組織的な活動をしなかったのは反省材料だ。しっかりした検証が必要だ」と述べた。

 首相はまた、韓国が旧日本軍による「従軍慰安婦」の資料の登録を目指していることについて「登録されないよう今から万全を尽くすことが大事だ」と強調した。 
                           ◇=◇=◇

 上記は昨日の夜ウェブから拾ったものだが、このことをカミさんに話すと開口一番「くるってるんじゃないの」であった。「くるってる」という表現、差別用語に抵触するがズバリそのとおりだと思う。昨日の小ブログは『分裂症』いう表現をしたが、それを通り越しているからだ。

 この首相、パラノイア(偏執病)だと断言できる。

 正確を期すためにパラノイアの意味するところを「デジタル大辞泉」から見てみよう。「内因性の精神病の一型。偏執的になり妄想がみられるが、その論理は一貫しており、行動・思考などの秩序が保たれているもの。妄想の内容には、血統・発明・宗教・嫉妬(しっと)・恋愛・心気などが含まれ、持続・発展する。偏執病。妄想症。」ということになる。

 もう一つ調べてみた。「世界大百科事典 第2版」だ。そこには「精神障害のうち、体系的な妄想観念で終始する病態で、それゆえ〈妄想症〉と訳される(以前は〈偏執病〉の語も用いられた)。ただし、語源的には、パラpara(錯誤)+ヌースnous(精神)で、古代ギリシアでは狂気一般を指す言葉として用いられた。18世紀後半には体系的妄想を伴うすべての精神障害がパラノイアに含められたが、その後、概念はしだいに狭まって、クレペリンにいたり〈内的原因から発生し、思考、意志、行動の秩序と明晰さが完全に保たれたまま、徐々に発展する揺るぎない妄想体系〉と定義される。」としている。

 実にピッタリではないか。まさにこの人は歴史修正主義の揺るぎない妄想体系人≠ナはないだろうか。先の戦争法案もそうだ。日本の平和のためには集団的自衛権を確立するしかない、という妄想を国民に押し付けたのだ。

 ここは精神科医の出番であろうが(もしそういう病的状態であったとしたら)、日本はとんでもない首相を抱えていることになる。精神的な病を持った人に政治をつかさどる能力・資格があるとも思えず、これは一日も早く辞めさせるべきだと思う。

 そういう病的な人を首相に選んだ国民と、自民党にはとてつもない歴史的責任があると言える。もちろん、そういう人と手を組んで悪政をすすめる公明党も例外ではない。

★脈絡のないきょうの一行
冥王星の表面に豊かな色彩。ちょっとわくわくするね。
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2015年10月16日

司馬遼太郎「街道をゆく」(南蛮のみち)を読む

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年10月15日
司馬遼太郎「街道をゆく」(南蛮のみち)を読む

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 司馬遼太郎著「街道をゆく22」と「同23」(朝日文庫)を読み終えた。(22)がスペイン・バスク地方、(23)がポルトガルの旅だ。16世紀の日本に宣教師として渡来したフランシスコ・ザビエルはバスク人だったという。バスクという国はないが、独特の言語と文化を持つ民族だ。

 ザビエルやイエズス会、バスク人の話も面白かったが、フランスの文化に触れたこんな文章に心が惹かれた。「人間に対する気遣いや思いやり、あるいは異なる価値観に対して驚き、寛容になり、ときには賞賛したりすることがふつうその社会でおこなわれているかどうかということでの、いわば『社会意識のゆとり』とでも理解したい」。そういうゆとりに一番欠けていたのが戦前の日本というわけだ。

 司馬さんはこんなエピソードを紹介する。1925年(大正14年)治安維持法が制定された頃、パリに駐在する日本のさる武官がフランスの政治家と同席した。政治家は大の共産主義嫌いで、いかに悪しき思想かと論じた。日本武官はこれに迎合、「お説に賛成です。わが国では国法をもって禁止しました」と言った。とたんにくだんのフランス政治家は軽蔑の色を浮かべ席を立ったという。

 司馬さん一行は、リスボンのファド歌手が出演するレストランで食事する。事前にアマリア・ロドリゲスのテープを聴いて期待していたのだが「拍子抜けがするほど下手だった」。ロドリゲスを聴き過ぎたと後悔する。おれも1996年に音楽家ユニオンの佐藤一晴さんやゴリちゃんたちとリスボンでファドを聴いたが、あの時の男性歌手は素晴らしかった。哀調を帯びた調べに涙が出そうになった記憶がある。

 そういえばあの時のおれたちもスペインからポルトガルへ旅したのだった。バスの窓から見えるのがスペインではオリーブ、ポルトガルではコルクの木。前夜の酒疲れでうとうとして目が覚めると窓外は眠る前と同じ景色だった。あんなにオリーブやコルクを栽培してどうするんだろうと心配したものだ。

 コルクは元治元年(1864年)に初めて日本に入ったそうだ。司馬さんはコルクの効能を次のように講釈する。「すばらしい浮力をもちながら、水や他の液体が、絶対といっていいほどしみこまない。また窮屈なびんの口にむりやりつめこんでゆくと、それなりにちぢこまってくれるし、びんの中に入ると反発力によってなかの液体を漏らすことがない」――なんか人間の資質を語っているようだ。

 「街道をゆく」は43まであるようだ。気が向いたらほかも読んでみようかな。
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11249 これはもう分裂症ではないか?

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
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15年10月15日
11249 これはもう分裂症ではないか?

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 この国の政府は、同じ時期に二つの異常行動≠とった。一つは、翁長雄志沖縄県知事の辺野古埋め立て承認の取り消しに対抗して、不服審査請求を出したこと。もう一つは南京大虐殺に関する資料が世界記憶遺産に登録されたことに対して、それを決めたユネスコへの拠出金停止などを表明したことである。

 支離滅裂としか言いようのないこの行動、国際社会の笑いものになること必至である。

 まず、南京大虐殺問題。このニュースが流れたとき、どこかの首相は逆上したに違いない。彼の歴史認識からすれば、南京大虐殺はなかったのだから。かつて彼は、従軍慰安婦問題を放送のテーマにしたNHKに対して殴り込み≠かけ、大問題になったことがある。

 さすがに今回は国の代表だからそれはできない。そこで、経済的に包囲しようと考えたのだろう、拠出金の停止を検討すると言い出したのだ。実に質の悪いイヤガラセである。私の知り合いのなかにもこういう人がいる。自分の知らないところで決められてことについて、いいか悪いかは別にして、とにかく反対するのである。その幼稚さに辟易したものだが、同じ手法と言える。

 「言うことを聞かないモノは問答無用で切り捨てる」というこの方式、ファッショそのものである。国内において強行採決を繰り返し、ファッショ政治ではないかと批判がつよまっているが、そのキバは国外にも向けられた形である。実にアブナイ。

 もう一つの不服審査請求問題。この制度は国民が政府や地方公共団体の行政決定が不服な場合、取りうる方式である。つまり政府という最高権者が振りかざすべき制度ではないはずだ。しかも請求先は、国交省すなわち政府の出先機関である。身内≠ナコトの解決を図ろうというのだから、結果は知れている。

 この件について沖縄県の翁長知事は14日、「取り消しの翌日に審査請求を行うことは、政府の強硬姿勢を端的に示すもので誠に残念。『辺野古が唯一』という政府の方針が明確にされている中、同じ内閣の一員である国交相に審査請求を行うことは不当で、行政不服審査法の運用上あしき前例になる」とのコメントを発表したという(毎日新聞ウェブ)。

 確かにそうだ。同じ内閣の一員に事の是非を判断させるということは、前述のとおりできレース≠ニなることは明らかだからだ。こんな出鱈目な審査請求は許されない。

 今回の辺野古問題と、南京大虐殺記憶遺産登録問題の対応は安倍暴走政治をさらに加速させる気配を強くした。世界の笑いものにならないためにも、早期修正をはかるべきだ。

★脈絡のないきょうの一行
麻生財務大臣「低減税率導入はメンドクサイ」。だったら10%もやめてしまえよ。
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2015年10月15日

11248 あれから1か月の被災地B

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
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15年10月14日
11248 あれから1か月の被災地B

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 現地調査最後の行動は、常総市長との懇談である。ところがこの日ちょうど、国土交通省の石井啓一大臣が常総市の被災状況について視察に訪れていた。この大臣視察に市長が同行、われわれとの懇談に参加する予定だったが、塩畑実副市長が対応した。

 【副市長との懇談、右側手前から3人目】
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 副市長はわれわれの質問に真摯に答えてくれた。現調で問題になった「水位が1メートルを超えないと住宅が半壊扱いにならない」という点についてただした。住宅の災害補償は「一部損壊」「半壊」「全壊」の区分がされ、その金額が違う。水害の場合はその水位によって規定されており、1メートル以下でも床上まで来た場合、家財や畳は使えなくなる場合があり、事実上「半壊」、あるいは「全壊」に相当する。

 ところが今の規定は、床上浸水しても1メートルを超えないと半壊扱いにならず、補償金は低くなり不公平が生じている。この問題について副市長は、「国の基準がそうなっており、それを適用させてもらっている。しかし言われるように不平等感はあり、検討の対象にしたい」と応えた。

 義援金の集まり具合について到達状況を訊ねた。「ふるさと納税、見舞金、義援金の三種類に別れて納入されており、それを正確に処理している最中だが、2億円程度は集まっている」とした。現調参加者は一日も早く被災者に渡して欲しい、と要請した。

 副市長との懇談後、参加者は現調の感想や今後の運動の在り方について、感想を出し合った。「実際に見て良かった。水害の状況がよく分かった」、「生活の立て直しには時間がかかるだろう。それを成し遂げるために精神的にも経済的にも支える必要があることを痛感した」、「今後も続くたたかいのために、茨城県に災対連のような組織づくりを検討すべきではないか」、「ペットはどういう扱いになったのか。被災から免れたのだろうか」などの意見や質問が出された。

 ペットについては、避難所からすでに自由に持ち込まれて、元気に動き回っている様子などが報告された。これからボランティアが必要となる。床上浸水した家屋は、畳を取り換えるなどしなければならないが、畳は水を吸うと重くなり年寄家庭では対応できない。アスベスト対策も必要となる。それらの取り組みに協力していくことを確認して、調査活動を終わった。

 なおこの調査には、全国災対連の事務局、世話人など県外から9人、茨城県内からは常総市議、県労連、農民連など11人、赤旗記者2人が参加した。市議の一人は、国公法弾圧ビラまき事件で闘った堀越明男さんのお兄さんで、久しぶりにお会いした。

★脈絡のないきょうの一行
共産党吉良良子参議院議員に、第一子誕生――の報がスポーツ紙に。共産党も大衆的になったねー。

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2015年10月14日

11247 あれから1か月の被災地A

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
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15年10月13日
11247 あれから1か月の被災地A

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 【樹木の汚れで水位が分かる】
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 農家の住宅の手前に植木があった。まずこれをご覧いただきたい。少し分かりづらいかもしれないが、下の部分が汚れている。ここまで濁流の水位があがったということである。対象物がなくて高さもわかりにくいが、1メートルは超えている。

 実はこの「1メートル」、ある重要な意味があるのだが、それは後述しよう。視察団が農家のご主人から話しを聞いている間、家の裏側にまわってみた。もちろんそこも水没したところだ。田んぼの稲はことごとく倒れ、泥をかぶっていた。ビニールハウスも潰れたままだ。人的被害も厳しいが、せっかく作った農作物が失われるのもやるせない。
 【潰れたビニールハウスと汚れた田んぼ】
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 【泥をかぶったイネ】
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 つづいて、水没したという鉄工場を訪ねた。最低限の操業はできるようになったというが、そのための設備投資も必要で、借金をして新しい機械を導入したという。なるほどと思ったのはコンピュータを使った機械は、水没で全てだめになったがそうでないものは時間をかければ修理ができたという話し。アナログは強いのである。
 【1メートル80センチ近い水位】
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 【とりあえず最低限の仕事はできるが】
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 【泥にまみれた手つかずのままの材料】
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 調査団は常総市役所に足を運んだ。ここの市役所は建て直して1年経たない。が、1階部分が水に浸かったのである。市はやむなく、水浸しになった業務を外に仮設庁舎をつくりそこで行っている。

 さらに困ったことに、庁舎すべてのエレベータが止まったままだという。制御室が地下にあり、それが水没したため復旧に時間がかかるというのだ。ここでもコンピュータ=デジタルの弱さを見た思いである。市役所では、副市長との懇談を行った。(次回につづく)
 【市役所の庭につくられた仮庁舎】
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★脈絡のないきょうの一行
辺野古埋め立て承認取り消しへ。沖縄をそこまで追い込んだのはどこの政府だ!!

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2015年10月12日

検証・都労委「明治乳業事件」(69)

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年10月12日
検証・都労委「明治乳業事件」(69)

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 笠原ファイルは70〜72年の職制連絡会の会議記録である。職制連絡会は明朋会会員から班長以下を除いた係長・主任ら上級職制のみで構成されている。つまり会社の意思が直接伝わる会社直結組織なのだ。会議には会社応接室などが使われ、会社が管理する資料を使った業務上の議題も討議された。

 笠原ファイルには@支部役員選挙で申立人らの進出をどう防ぐか、A職場組合員を赤組(×)白組(○)雑草組(△)に分類する、B赤組の票崩し、白組の拡大、などが討議されたことが記録されている。このあからさまな証拠文書に対し会社側大島証人は@「赤組排除」などは笠原個人の考え、A明朋会とは無縁、B組合選挙に介入したのでなく互いに感想を述べ合っただけ、などと言い訳している。

 命令において「使用者の不当労働行為意思の存否」を判断することは労働委員会としての何よりも大切な責務である。申立人が会社の不当労働行為意思を示すものとして提示し、会社が反論した笠原ファイル。これをどう判断するかは明乳命令のカギを握る。なのに都労委はその判断を姑息にも回避したのだ。

 都労委は明治乳業市川工場事件命令において悪意による少なくとも三つの「事実の無視」を行った。一つは1年半を費やした個別立証を無視したことである。あまりにも空疎な立証であるためまともに判断したら申立人らを救済しなければならなくなる。そこで救済請求を入口で拒絶する却下命令とする。さらに後続の事件を分離して命令対象から外してしまう。これなら個別立証の判断はしなくて済むと踏んだのだ。

 もう一つは1966年(昭和41年)4月20日の「労使確認」である。この労使確認は既に述べたように@合理化の推進、A新職分制度の導入、B生産阻害者・企業破壊者の排除、の3本柱によって成り立っている。この3本柱のうち新職分制度に関わる労使確認のみ事実認定し他は意図的に無視した。

 労使確認は申立人らを生産阻害者・企業破壊者と決めつけ「会社はかかる行為をなしたものについて社業への貢献が期待できないので、これを解雇することができる」と宣言した。解雇さえできるのだから賃金・昇格差別など軽いものだ、ということになる。これが不当労働行為意思でなくてなんだろう。

 第3は笠原ファイルだ。これほど明白な不当労働行為意思の証拠を判断もしないで無視したことは労働委員会のあり方として失格に値する。「邪魔な証拠は消せ」というのではあまりにも不公正ではないか。

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11246 あれから1か月の被災地@

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
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15年10月12日
11246 あれから1か月の被災地@

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 テレビに映し出されたヘリコプターから救出される様子を、多くの人たちが固唾をのんで見つめていた。鬼怒川の決壊現場からの濁流は、恐怖心を覚えさせた。流される車の中から自力で出てきた人の映像には、正直ほっとした。あれから1か月――。

 10月10日、全国災対連(災害被災者支援と災害対策改善を求める全国連絡会)の呼びかけによる、鬼怒川決壊による茨城県常総市の被災地調査に参加させてもらった。午前10時に常総市役所近くの「水海道駅」に集合。ところが、常磐道が事故発生によって通行止めとなり、かなり手前の「流山」インターチェンジで降りて一般道を走った。

 そのため現地到着時間が大幅に遅れ、避難場所の一つ総合体育館へ直行。管理者の説明によるとここには88人(うち外国人は13人)が暮らしているという。体育館のなかは段ボールで間仕切りされ、1スペースに1所帯が入る様式になっている。

 寝る場所は床に直接だと固すぎるし寒さもあり、段ボール箱の上に畳を置いた場所となっている。床の上に直接寝たり、間仕切りすらなかった中越沖地震の避難場所より進化≠オているのかもしれない。

 【間仕切りされた体育館内】
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 【さまざまな情報が館内入口に貼ってあった】
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 体育館に別れを告げて、コンビニで昼食用の食料を調達して「サポートセンター」へ。ここは地元の茨城労連や農民連のみなさんが共同してつくり、ボランティアの受け入れなどを行い被災者の支援をしているところ。センターといっても建物がある訳ではなく、空き地にプレハブとテントが張ってあるだけ。ここから被災者へ支援の手が届けられるのだ。

 【サポートセンターのテント】
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 つづいて被災農家を訪ねた。農家の入り口に建てられていたビニールハウスが水害によって壊滅状態となっていることがショックだった。このビニールハウスはイチゴを栽培している。その棚に使ったワラが全て水に浮き、一部流されている。もちろん全滅である。冬のクリスマスの季節を控えて、大打撃である。(次回につづく)
 【壊れたビニールハウス】
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★脈絡のないきょうの一行
ラグビーワールドカップ、日本3勝。決勝には行けなかったががんばったね。
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2015年10月10日

TPP「大筋合意」を礼賛する新聞論調

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2015年10月9日
TPP「大筋合意」を礼賛する新聞論調

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 TPP交渉が「大筋合意した。毎日新聞としんぶん赤旗の関連記事の見出しを拾ってみた。

 「TPP大筋合意」「12カ国 GDP世界の4割」「開かれた経済連携に」「農業保護から競争へ」「迫られる構造転換」「米主導 新秩序へ一歩」「自民、農業対策急ぐ 来夏参院選にらみ」「牛肉など値下げ期待」「消費者の選択肢拡大」「GDP押し上げ期待」(6日付『毎日』)。

 「TPP『大筋合意』発表」「政府、国民無視の譲歩重ねる」「撤退、調印中止求める」「TPP即時撤退を 各地で緊急抗議」「『食・農・医を守ろう』『国民に利益無し』」(6日付『赤旗』)。「『亡国のTPP』安倍政権の暴走」「公約破り交渉旗振り役」「撤回求め官邸前行動」「米国 労組・市民団体が批判『今後、巨大なたたかい』」「公約破り、コメも肉も譲歩」「事実隠し国民だまし討ち」「米国のアジア戦略に追随」「ぶつかっているのは『国益』でなく多国籍企業と諸国民の利益」(7日付『赤旗』)。

 「社説 新『貿易立国』の姿描け」「攻めの農業へ転換急務」「輸入品幅広く値下げ」「車 輸出増見込む コスト競争力強化」「サービス 海外進出容易に 許認可明確化進む」「和牛・日本酒には追い風」「稲作合理化必至 高付加価値化がカギ」「投資 公平確保へ紛争解決策」(7日付『毎日』)。

 『毎日』は「議長国・米に翻弄され 異例の延長交渉」「各国閣僚『またか』」「『コメ聖域』何だった 農家困惑」といった交渉に疑問を呈する記事も一部にあるものの、圧倒的にTPP礼讃だ。

 「少子高齢化で国内市場の拡大が見込みにくい日本にとっては、TPPによって同じルールで経済活動ができる国が増えて企業が国外活動を活発化させることで、海外の成長を取り込み、新たな経済成長の場とすることが期待される」という。ほんとにそうだろうか。一部の輸出型巨大企業は活性化するかも知れないが、おれたち庶民の生活はどうなる。輸入品が安くなる分だけ国内の生産が荒廃するのではないか。

 政府は来春の通常国会で今回合意したTPP協定を批准するつもりのようだが、農業団体をはじめ国民を総結集した批准阻止闘争が予測される。その際、メディアはどういうスタンスをとるのか。今のような論調では国民から見放されることが必至だとおれは思う。

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2015年10月09日

11245 「国家総動員法」を思わせないか

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
http://96k.blog98.fc2.com/
15年10月08日
11245 「国家総動員法」を思わせないか

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 第3次安倍内閣が発足した。暴走政治を支える$w容は辟易にとどまらず吐き気さえ催す。目玉として打ち出された「1億総活躍」という活字を見た途端、私は戦前の「国家総動員法」とオーバーラップした。法律によって国民を縛り、戦争への途を突き進んだ希代の悪法である。

 国家総動員法(こっかそうどういんほう)は、1938年(昭和13年)に制定された法律だが、同法によって国家統制の対象とされたものは、以下の6点に大別できるとされる。

 @労働問題一般――国民の産業への徴用、総動員業務への服務協力、雇用・解雇・賃金等の労働条件、労働争議の予防あるいは解消
 A物資統制――物資の生産、配給、使用、消費、所持、移動
 B金融・資本統制――会社の合併・分割、資本政策一般(増減資・配当)、社債募集、企業経理、金融機関の余資運用
 Cカルテル――協定の締結、産業団体・同業組合の結成、組合への強制加入
 D価格一般――商品価格、運賃、賃貸料、保険料率
 E言論出版――新聞・出版物の掲載制限

 さてみなさん。目を皿にして、もう一度ご覧いただきたい。これらの統制がすでに始まっているものもあれば、これから押し寄せてくると思われるものもある。始まっているものの一つは、言論出版の掲載制限だ。

 特定秘密保護法が掲載制限を強制する法律となるわけだが、こういう使い方≠ェあったのだ。1億国民の活躍を促すために、秘密を守りよけいな報道はするな、というわけだ。労働問題もしかり。派遣法の改悪=生涯ハケン=は、働かせやすい労働者をつくり、労働争議を未然に防ごうというものだったのだ。

 「活躍」を促すために、マイナンバー制度を利用してくるのは間違いない。個人情報を筒抜け状態にしておいて、「おカミはお前のことをよく知っているぞ。さあ働け」というわけだ。これから導入が始まる制度だが、「1億総活躍」などと言われるとそう思えて仕方がない。決してごまめの歯ぎしりではない。

 福山雅治の結婚が決まった時、菅官房長官は「この結婚を機に、ママさんたちがいっしょに子供を産みたいという形で国家に貢献してくれればいいなと思っている」と語り、批判を浴びた。戦前の国家総動員法時代は、「産めよ、増やせよ」の号令で、国家への貢献を国民に強制したが、それと同じような趣旨の発言を菅官房長官はしたのである。

 いや、角度を変えてみてみよう。この官房長官の発言は福山雅治というタレントの人気に乗じて、今回打ち出した「1億総活躍」を意識した発言ではなかったのか。うがち過ぎだろうか。

★脈絡のないきょうの一行
京都で散歩道に猛毒キノコ。触るだけでも具合が悪くなるほどだというから、これは怖い。

posted by マスコミ9条の会 at 06:26| Comment(0) | 労働運動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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