2017年01月19日

11505 ポスト真実∞B止

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
http://96k.blog98.fc2.com/
17年01月19日
11505 ポスト真実∞B止

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 問題は、これにメディアがどう対応しているかだ。

 民主党(当時)が政権を担ったとき、マニフェスト(政権公約)がよく取りざたされた。代表格は高速道路の無料化だ。民主党はマニフェストにそのことを盛り込んだ。しかし、現実的には予算化できなかったし、車を使う頻度が多くなり排ガス問題も生じる、という批判が出て沙汰止みになった。このときのメディアは民主党を「マニフェスト違反だ」とスクラムを組んで批判した。ウソの政治が許されないことを考えれば、それは当たり前だった。

 ところが、自民党・安倍政権にもどりTPPに関してマニフェスト違反であったにもかかわらず、メディアは自民党を批判しないばかりか「推進せよ」と煽り立てた。先述した福島第一原発の「コントロールされている」発言も、明らかにウソであったにもかかわらず、批判はなかった。

 南スーダンの情勢についてもそうだ。安倍首相は「首都ジュバは比較的落ち着いている」と述べ、自衛隊のPKO派遣は問題ないと主張した。が、実際はどうか。誰がどう見てもジュバも含めて南スーダンは内戦状態ではないか。ところがメディアからの反論はない。

 最たるものは、アベノミクス戦略である。経済学者のほとんどが「破たんした」と分析している。が、安倍首相は「道半ばである」と強弁し、経済はますます悪化している。これは明らかなウソであるにもかかわらず、メディアは批判していない。

 これらを見ていると、「ポスト真実」という言葉は、嘘を言った政治家本人と、それを批判しないメディアの合作≠セったのではないか、と、私は思いたくなる。

 戦前のジャーナリズムを振り返ってみたい。大政翼賛政治は当時のメディアが支えたのではなかったか。今国会に提出されようとしている共謀罪は、平成の治安維持法と言われる。その治安維持法が、あの戦争を批判した人たちをどれだけ弾圧したか、メディアが知らない訳はない。が、共謀罪への批判は弱い。

 戦前のあり方を反省して、「戦争のためのペン、カメラ、マイクは取らない」と誓ってつくられたのが日本ジャーナリスト会議であった。その精神は、貫かれているだろうか。(私もその会員の端くれだが)一部でがんばっているジャーナリストはいるが、総体としてはそうなっておらず、隔靴掻痒感は免れない。

 この状況を見たとき「ポスト真実」という言葉は、前述した一部政治家とメディアの合作≠ナあると同時に、政治家の嘘を放置しているメディアを批判したものではないのか、そんな気がしてならない。オックスフォード大学に聞いてみよう(笑)。

★脈絡のないきょうの一行
台湾で脱原発法が成立(1月11日)。見識である。
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2017年01月18日

11504 ポスト真実∞A

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
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17年01月18日
11504 ポスト真実∞A

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 この現象は、日本に限ったことではない。最大のものは昨年のアメリカ大統領選挙に起きている。トランプ候補の発言が明らかに事実と違っているにもかかわらず、まかり通ったことだ。アメリカメディアのなかには4分の3がウソだった、と伝えているものもあるという。オックスフォード辞典はトランプ発言を総称して「ポスト真実」という新しい言葉を生み出したと言われる。

 この問題で古くを訪ねれば、ヒトラーの側近、ヨーゼフ・ゲッペルスの「ウソを100回も重ねると本当になる」という言葉を想起させる。この言葉の翻訳は若干違うという。技術コンサルタント:中村 友一氏のブログ「雑多な事」(http://techpr.cocolog-nifty.com/nakamura/2011/06/post-5fef.html)2011年6月のもので、その件について述べられている。

 英語を翻訳すると「もしあなたが十分に大きな嘘を頻繁に繰り返せば、人々は最後にはその嘘を信じるだろう。嘘によって生じる政治的、経済的、軍事的な結果から人々を保護する国家を維持している限り、あなたは嘘を使える。よって、国家のために全ての力を反対意見の抑圧に用いることは極めて重要だ。真実は嘘の不倶戴天の敵であり、したがって、真実は国家の最大の敵だ。」ということになるという。

 今回のテーマをこれに引き写してみると、実にしっくりする。2011年のブログだから、6年も前になるが中村氏は「ポスト真実」について見通していたことになる。この翻訳を少し分解してみよう。

 「十分に大きな嘘を頻繁に繰り返せば、人々は最後にはその嘘を信じるだろう。」この部分が100回繰り返せば≠ニいうふうに転嫁したものと思われる。ヒトラーが繰り返したウソが、事実のようにドイツ国民には映ったのではなかろうか。

 「嘘によって生じる政治的、経済的、軍事的な結果から人々を保護する国家を維持している限り、あなたは嘘を使える。」という部分はすごい。つまり一般市民の嘘は否定されるが、権力(国家を維持)を持った者の嘘は使える、と断じているのである。

 そして次の部分は恐怖すら感じる。「国家のために全ての力を反対意見の抑圧に用いることは極めて重要だ。」これも思い当る。安倍政権が反対意見を封じるために『特定秘密保護法』を制定したことはこの間私たちが学んできたとおりであり、これから国会に提出されようとしている共謀罪もこの範疇に入る。

 極めつけは「真実は嘘の不倶戴天の敵であり、したがって、真実は国家の最大の敵だ。」という部分だ。「真実が不倶戴天の敵」という規定は、まさにファシストの思考回路と言える。真実を国民に知られては困るからだ。「ポスト真実」という新しい言葉は、ヒトラーがたどった道と同じように、トランプや安倍に通じるものと言えよう。(次回につづく)

★脈絡のないきょうの一行
JR蕨駅の盲人転落死事故、駅員を減らしホームドアの設置を遅らせたことが原因。そこにメスを入れた対策こそ大事。

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2017年01月17日

11503 ポスト真実∞@

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
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17年01月17日
11503 ポスト真実∞@

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 昨年来、「ポスト真実の政治」「ポスト真実」という言葉が目につくようになった。「脱真実」という記述もあるが、意味は同じである。この言葉はどうも無視できそうにない。少し考えてみたい。

 もちろん、わが家の広辞苑(第三版)には載っていない。そこでちょい、調べてみた。ウイキペディアが比較的分かりやすく説明している。以下。

                             ◇=◇
 ポスト真実の政治(英:post-factual politics、ポスト事実の政治、脱真実の政治、真実後の政治)、事実に基づかない政治(英:post-factual politics)とは、政策の詳細や客観的な事実より個人的信条や感情へのアピール(Appeal to emotion)が重視され、世論が形成される政治文化である。

「Post-」という修飾語は、「後に」「次の」という意味を持ち、「脱」とも訳される。「Post-」の後にくる言葉は「過去のもの」となるので、「Post-」は転じて「重要ではない」という意味にもなる。よってpost-truthは「客観的な事実や真実が重視されない時代」を意味する。

政治社会学者の津田正太郎は、日本語の「事実」と「真実」とは異なっており、「事実」とは「一般には誰の目から見ても明らかな事柄や出来事を指す」ように思うが、真実は様々な解釈が可能であるため、真実は一つではなく、「ポスト真実」以前に真実が人びとにきちんと伝えられ共有されていたというわけではない、と述べている。「事実関係の明白な誤りを含む情報が大手を振ってまかり通るようになっている」といった意味では「ポスト事実」の方が訳語として適しているが、日本では「ポスト真実」で定着しつつある。
                             ◇=◇

 この言葉は、昨年11月にオックスフォード英語辞典(※注)が、「今年の言葉」に「post-truth」を選んだことによるという。日本では「ポスト真実」と訳されることが多い。しかし主として政治の世界で使われることから「ポスト真実の政治」という使い方がさている。

 ※注・オックスフォード英語辞典/イギリスのオックスフォード大学出版局が刊行する英語辞典。英語辞典としては最大のものと言われる。

 前出説明の政治的文化≠ニいう言い回しが気になるが、早い話しが、政治の世界では事実と異なる発言をしても許され、それが大勢を占めることがありうる、という見方である。これは承服できないが、現実として起きているのである。

 日本におけるその典型は、福島第一原発事故の影響について「完全にコントロールされている」という安倍発言があげられる。これは世界を相手に堂々とウソをついて、東京オリンピックを招致したときに使われた。凍土壁の失敗を例示するまでもなく、いまでも放射能はダダ漏れ状態にある。ところが社会的には、「コントロールされている」ということになってしまっている。これは変だ。(次回につづく)

★脈絡のないきょうの一行
阪神淡路大震災から22年。私たちは決して忘れない。

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2017年01月15日

海外旅行・パリ(2005年)C

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年01月15日
海外旅行・パリ(2005年)C

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 《パリはもう5回目くらいになるのかな。伝統の街、石造りの街。この石はパリの地下から掘り出したそうです。パリという街全体が硬い岩盤の上に乗っている。石造りの家をつくるために地下道を掘ってその地下道が縦横に延びたのでそこへ電車を通らせて地下鉄にしたという説もある。あまり信用できる説じゃないけどね。とにかくシャトルなんて駅は大手町以上に複雑な地下道でできていることは確かだ》

 《2月6日、日曜日。午後3時です。今朝、川崎さんと梶さんが風邪や腹痛で具合悪いというので、豊さんと2人だけでドライブに出かけることになりました。ホテルの近所でレンタカーを借りて10時前に出たんですが、豊ちゃん、最初からどの道を通ればいいか分からない。しかも無茶苦茶な走り方です》

 《やっと高速13号線を探し当ててパリが一望できるという郊外の高級住宅地へ向かいました。やっと着いたと思ったら駐車できるところがない。道路も空き地も立錐の余地もなく車で埋まっている。結局一回りしてまた13号線をさらに遠くへ。ゴッホが住んでた街があるはすだと豊ちゃんはいうけど、それらしい街はない。小便がしたくて寄った喫茶店はどうやら競馬の私設馬券売り場(ノミ屋)だった》

 《もうドライブは諦めて引き返すことに。パリ環状道路まで戻ったがそこからどうモンパルナスへ行くかが大問題。モンパルナスタワ―を目当てにやっと辿り着きました。豊ちゃんご苦労さん。でもあの運転見てたら川崎さんと梶さんが今朝になって急に腹痛起こした謎が解けた感じです》

 《今回の旅行、ほんとに金を使わないな。パリに着いて5万円両替。それで316ユーロ。そのうち200ユーロを団費に出す。後は小遣いだがほとんど手つかずに残っている》《ドライブから戻って1人で福来楼でラーメンとビール。11.4ユーロ。店を出てセーターとチョッキで歩いても全然寒くない》

 夕食は念願の「牡蠣の3段重ね」を食う。細かく砕いた氷の上に生牡蠣をはじめいろんな貝が乗っている。茹でたイセエビやワタリガニもある。よく冷えた白ワインが豪華な食事をさらに引き立たせた。

《2月7日、午前10時15分。5日間お世話になったホテルセントラルとお別れしてこれから帰路につきます。空は雲一つない青空。気温も千葉県なみ。快適です。ホテルの前、道の両端を水が流れています。紙屑や犬のウンコが流されてきれいな街に変貌いたします。それではパリの街、ごきげんよう》

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2017年01月13日

40年前の新聞労連「統一スト」

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年01月13日
40年前の新聞労連「統一スト」

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 「英国労働者立つ」「航空・鉄道・郵便窓口・地下鉄・・・スト相次ぐ」「賃金引下げ、人減らしに反発」(13日付『赤旗』)。航空大手のブリティシュ・エアウェイズ(BA)、ロンドンへの通勤鉄道サザン・レール、郵便局、地下鉄などで今年に入ってからストが続いている。

 ストの課題は、客室乗務員の大幅賃下げ、鉄道の民営化にともなう車掌乗務の廃止、地方の郵便局閉鎖、地下鉄の人員削減などで、労働者への攻撃はどの国でも似たりよったりと言える。ただしその攻撃に対してストをうてる国と黙って受け入れざるを得ない国の差があることが悲しい。昔は違ったのにな。

 ちょっと待て、日本の労働組合も黙ってばかりいるわけではない。「月2万円、時給150円以上アップ」「国民春闘共闘が賃上げ要求決定」(同『赤旗』)。全労連小田川議長は政府の「働き方改革」を批判し「すべての労働者の実質賃金の改善、くらしを維持する賃金・労働条件にこだわる」と強調した。

 そうは言っても正直なところ、今の日本の労働組合にストをうって要求実現するだけの力量は無い。この前必要があって新聞労連東京地連30年史(1985年刊)をめくっていたら、76年春闘で新聞大手労組が「統一スト」をうつ記述があった。「統一スト」を前にした共立講堂での決起集会の場面だ。

 「当日は雨。しかもドシャ降り。もう駄目だと観念した。とにかく受付を作り、2階は閉鎖して1階の中央だけでも埋まればいいと考え、雨の中をやってきた先発組を無理矢理演壇正面に座らせた。ところがだ。あの比較的動員の悪い共同通信労組がストをうって集団でやってきた。

 会場近くの毎日労組からは『あれ、こんな人も』と私がびっくりするような労連嫌いの組合員も『やあ』なんて私に挨拶しながら受付にやってきた。朝日も読売も大動員。たちまち1階は埋まり、2階の階段を封鎖していたロープを取り外して2階へも上げた。会場は超満員の1700人。壁に沿って立ち見の人さえ出る盛況に私は唖然とした」。地連委員長のおれは思わず涙して感動したんだよね。

 さて3月31日の「統一スト」当日。読売が青年行動隊の指名ストと社屋前ビラ配布、日刊工業が15:30〜16:30、毎日、共同、東京が16:30〜18:00、朝日が17:00〜18:00のスト決行。日経は午後6時から社屋前大決起集会。――いま思い出しても胸躍る1日だったな。
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2017年01月11日

海外旅行・パリ(2005年)B

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年01月11日
海外旅行・パリ(2005年)B

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 《電器店です。ソニーの携帯が179ユーロ。高いですね。小さいテレビが45ユーロ。ソニーのミニコンポ149ユーロ。ホットドックが2.5ユーロから3ユーロ。セーターが18ユーロ。腕時計が13ユーロから100ユーロ。14から24ユーロで結構なカバンが買えます。クロワッサン1ユーロ》

 《ここがピガール広場。夜になると綺麗なおねえちゃんが誘うそうです。4時半、少し早いですけどこれから地下鉄に乗ってモンパルナスに帰ります》

 《2月4日午前8時半。おれの朝飯は昨夜スーパーで買ってきた炊き込みごはん。ぽろぽろで固いけど、よく噛むと味がでてくる。あったかいね。3度から5度という感じ。ホテルから歩いて2分ほどのお墓にきました。入り口近くにジャンポールサルトルとボーボワールの入っているお墓が。サルトル1905年から1980年、ボーボワール08年から86年。質素なお墓で墓石の上に誰かが供えた本》

 《露店がありました。ホタテ貝、牡蠣その他貝類。生の魚、肉、野菜、果物が並んでいます。そんな通りにもスーパーがあって主婦で賑わっています。あ、やきとりを焼いています。凄いね》《パリの運河です。船が来ると水門を閉めて水位をセーヌ川と同じにしてこの地点で地下へ潜ります》《ちょうど船がきました。水門を閉めて水位を下げています。セーヌ川と同水位になったら出て行きます。見ていた私たちが拍手すると甲板の乗組員が手を振って応えてくれました。1人は若い女性でした》

 《パリには雑多な人種が集まっています。街を歩いていて幼稚園児の行列に出会ったんだけど、半分が黒い顔してたよね。それをフランス人は違和感として感じていないようだけど》

 《2月5日土曜日朝の7時半。昨夜はこの部屋に4人が集まって、ワインを4本飲んでソーメンのパーティということで夕飯を済ませました。例によって途中でおれだけダウン》《ああ疲れた。お昼前にみんなで出てコンコルドまで地下鉄。そこから歩いてサッポロラーメンの店へ。おれはラーメンと餃子のセットで10ユーロ。ビールは2人で1本。結構おいしかったんだけど凄く混んでてしばらく待たされました》

 《そこを出てオペラ座まで歩いて、デパートのプランタンをちょっと覗いて、結局またコンコルド広場へ。さて凱旋門へ行きたいと地下鉄で4駅乗る。凱旋門を下から見上げてそれからシャンゼリゼ大通りをぶらぶら。途中喫茶店で休んだがかなりの時間をかけて三たびコンコルド広場へ。疲れ果てて地下鉄でホテルに帰った、とそういうことです。同室の川崎さんは今夕食の店を探しに出ています》
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11502 不透明の時代C止

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
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17年01月11日
11502 不透明の時代C止

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 いつの間にか、小ブログは1500回を超えていました。ご声援に改めてお礼を申し上げます。

 前回のつづきであるが、国際的な政治、経済状況を見てみよう。まずお隣の韓国。韓国国会は朴大統領の弾劾を決議した。大統領の職務は停止され180日以内に憲法裁判所がこれを認めたら失職する。現在はその手続き中であり、先は見えない。

 北朝鮮は、金正恩体制が強化され無法ぶりは目に余る。核兵器を所持している可能性は大きく、長距離弾道弾の開発は間違いなく進んでいる。体制に反対する者の排除は日常的に行われているようで、自由をはく奪された国民のくらしぶりは見えない。

 中国はどうか。日本との関係では尖閣諸島問題がある。あの石原東京都知事が、(それまでは私人が所有していた)島を買い取ると言い出したことをきっかけに、この問題が浮上した。神経質な問題であるだけに放置しておけばよかったものを、中国を刺激したのである。石原元都知事の(豊洲問題を含めて)罪と罰は小さくない。

 以来、尖閣諸島周辺は日中両国の船舶がけん制しあい、危ない関係に陥っているのはご承知のとおりである。中国は、初めて空母をつくり東シナ海から太平洋にそれを展開、戦闘力を誇示している。きな臭さを拭えない。

 中国国内で発生するPM2.5(微小粒子状物質)の問題は軽視できない。日本がかつて辿った企業優先の公害である。中国から届くその映像は、東京で起きたスモッグの比ではない。遅からず、いやもうすでに起きていると思うが住民の健康被害は広がる。その数も、東京大気裁判や水俣病をはるかに凌ぐものとなろう。これらが表面化すれば、中国経済は内部から危機に瀕する。

 アメリカはどうか。紙数は必要としない。今月20日にトランプ大統領が就任するが、アメリカ国内はその是非をめぐって分断状態にある。貿易摩擦もすでに勃発している。ISをはじめイスラム圏への対抗心は異常とも思える。核のボタン≠押す権限を持っている大統領だけに、危惧は深まる。

 ヨーロッパでも異変が起きている。イギリスは国民投票でEU離脱を決めた。アメリカの大統領選挙同様に、想定外であった。ギリシャの財政破綻も含めて、EUに暗雲が立ち込めている。

 中近東では石油利権と宗教・民族対立は武力衝突を生み、収まる気配はない。アフリカ中部の南スーダンでは、前述したように内戦状態がつづいている。日露関係では、北方領土問題解決の見通しはなく、ロシアとウクライナも「宇露関係」という言葉が生まれるほど、小競り合いが続いている。

 いま、世界はどこで何が起きるか予測できない事態となっている。それはまさに「不透明の時代」であり、心せねばならない事由である。なかでも、過去の戦争が経済問題に端を発していることを考えれば、人類は改めて歴史を学ぶ必要がある。そのうえで、戦争だけは起こしてはならないという原点は何としても堅持しなくてはならない。

★脈絡のないきょうの一行
いつの間にか「新元号は改元の半年以上前に公表」(読売新聞)。天皇生前退位の議論中だったのでは?
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2017年01月09日

時の権力と癒着した組合の末路

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年01月09日
時の権力と癒着した組合の末路

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 連合の自民党への傾斜が顕著である。昨年暮れには安倍首相、神津会長会談も。2人は自民党の目玉商品「働き方改革」で意気投合した。連合は賃上げばかりでなく、雇用確保、労働時間規制、非正規対策などを政権与党に丸投げする方針のようだ。これでは労働組合無用論が出てくるのも仕方あるまい。

 そんなことを考えながら、たまたまある組合史をめくっていた。1988年に出版労連が高文研から出した「出版労働者が歩いてきた道」(出版労連30年史)である。最近亡くなった森下昭平さんが3人の執筆者の1人だ。あとがきによると、戦前編の記述は森下さんの書き下ろしだという。

 中国侵略戦争が泥沼化する中で日本労働組合全国協議会(全協)など左派の労働組合はどんどん潰され、1936年、反共労使協調の日本労働組合総同盟(全総)に統一される。全総は「進んで全産業に亘り同盟罷業の絶滅を期す」と有名なスト絶滅宣言を発し、戦時体制への協力を打ちだす。「しかし『戦局』は、たとえ右派であれ労資協調であれ、『自主的』な労働者の組織を許すほど甘くはなかった」。

 「1936年には労働組合員数は973組合42万人と戦前のピークを示すが、この組織労働者のかなりの部分を占めたのは大企業の『会社組合』だった。そしてこの頃から、単なる労資協調をこえた、戦争協力・推進の日本主義的愛国労働運動が主流となる。そしてついに1940(昭和15)年には右派組合も含めて主要組合のすべてが解散して『大日本産業報国会』(産報)が生まれる。産報は、中央本部―道府県産報ー支部産報(警察署ごと)―事業所ごとの単位産報(社長・工場長が会長)というビラミット型組織で、争議未然防止から生産増強運動に重点を移す。そしてこの年、労働組合組織率は0.12%」。

 なんだか背筋が寒くなるような記述である。たとえ右翼的労資協調の労働組合でも、国家権力や資本が邪魔だと判断すれば簡単に潰されるのである。いや労資協調でたたかう力がない組合ほど簡単に抹消される。例えばユニオンショップ協定を破棄されれば現存の大企業労組のほとんどは間違いなく壊滅する。

 労働組合が時の政治権力や資本と癒着すればどうなるか。戦前の歴史が厳しく教えているのだ。連合の中と外からそのことを指摘しなければならない。警鐘乱打しなければならない。手遅れにならないうちに。
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11501 不透明の時代B

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
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17年01月09日
11501 不透明の時代B

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 次に政治状況をみてみたい。これもまた不透明である。

 まず、日本。安倍暴走政治はますます狂暴化している。海外に行って、「円借款」なとど言いながら、バラマキを続けている。アフリカへの3兆円は、破格であった。まるで、打ち出の小槌を持っているかのようだ。そのカネはどこから出るのか。企業が出す訳はなく、国民からにほかならない。

 そのカネを捻出するためと思われても仕方のない、年金カット法の強行や、介護切り下げ、高齢者医療費の負担増などにみられるように、福祉予算をひたすら削りつづけている。それは一方で、予定していた消費税増税が出来なかったことへの幼児的意趣返し≠ノも映る。

 解散・総選挙問題は霧の中だ。3月までに行わなければ10月以降になる。7月には都議選があり、公明党が困ったことになるからだ。10月以降ということになれば、選挙区割りを余儀なくされる。この問題は自民党内部でも、現役議員にとっては死活問題でありもめること必定。いや、暗礁に乗り上げかねない。

 沖縄の辺野古新基地建設と高江のオスプレイ・パッドの建設強行も目に余る。県民の総意は「新基地建設ノー」なのだ。それは、先の総選挙と参議院選挙で(比例区を除いて)自民党の沖縄出身国会議員がゼロになったことに象徴される。にもかかわらず、アメリカ追随の政策はますますひどいものとなっている。

 TPP(環太平洋経済連携協定)の批准もひどかった。アメリカの大統領選挙の最中からトランプ候補はTPPからの撤退を言い続けていた。にもかかわらず安倍政権は批准をゴリ押しした。あれはどういう意味があったのか。不可解である。

 この問題で、私は出来の悪い飼い犬・ポチを引き合いに出して例えた。散歩の時、飼い主より先に歩く犬は駄犬とされる。賢い盲導犬をよく観察してほしい。必ず飼い主の横に寄り添い、一緒に歩く。ところが出来の悪いポチは、飼い主を引っ張るように先を歩くのである。

 TPPで見せた日本の対応はまさにこれで、飼い主=アメリカをなんとか引っ張り込もうとして、先を歩いたのである。ニッポンは駄犬・ポチを演じたのだ。それを糊塗するために、安倍首相は他国に先駆けてトランプ氏に会いに行った。これもまた、そこまでアメリカに服従するのかと思いたくなる、笑止行動≠セった。

 昨年11月、戦争法(安保法制)がついに発動された。自衛隊の南スーダンへの新たな派遣がそれだ。今回はそれまでのPKO派遣と違い、駆け付け警護≠ニいう名を冠して、武器使用を認めたのである。南スーダンはどう見ても内戦状態である。そこに武器使用を許可された軍隊が入るということは、事実上、戦闘行為を認めたことである。

 戦後71年間、日本は戦闘行為で相手を殺すこともなかったし、殺されることもなかった。それは憲法9条に依るところが大きかった。今回の南スーダンへの派遣は、もしかしたら、ついに戦後初めての戦死者が出る可能性がある。それは同時に憲法9条の死≠ナもある。

 安倍暴走政治の先行きは不透明である。(次回につづく)

★脈絡のないきょうの一行
釜山の日本総領事館前の少女像設置に抗議して、駐韓大使が一時帰国。大人気ないなー。

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2017年01月08日

海外旅行・パリ(2005年)A

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年01月08日
海外旅行・パリ(2005年)A

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 《やっぱり寒いね。どのくらいの温度かな。今ちょっと外へ出てみたんだけど、おれの感じでは1度か2度。もしかするとそれ以下かも知れません》《モンパルナスから地下鉄の12番線に乗って、コンコルドで降りて、ぶらぶら歩きながらルーブル美術館に来ました。右手にセーヌ川が流れています》

 《どんよりしていて寒いです。北関東なみというところですかね。ルーブル美術館の通りを一つ入ると街の様相ががらりと変わります。2両連結のバス。免税店があります。2階建ての観光バスは上がオープンで、お年寄りの観光客が5〜6人コートの襟を立てて乗っています。風邪ひかなきゃいいけど》

 《市内観光ツアーで今シャンゼリゼ通りを凱旋門に向かっています。車は多いけど道が広いのでそれほどの渋滞ではありません》《いよいよ凱旋門をくぐります。凱旋門は祖国愛の象徴です。凱旋門から12本の通りが放射状に広がっています。新しく開発されたビジネス街が行く手遠くに見えます》

 《パリの地下鉄は1900年代につくられ、万博の時に開通したそうです。エッフェル塔の下に来ました。やはり下から見ると高いですね。フランス革命100年のお祝いでもあったのだそうです。ミドリ十字の薬局の看板が目立ちます。薬だけでなく日用雑貨も売っているようです。マツモトキヨシですね》

 《アンバリッドの庭には青い砲身の大砲が並んで威嚇しています。アレキサンダル三世橋。コンコルド橋。セーヌ川を渡ってコンコルド広場からノートルダム寺院に向かっています。シテ島に到着しました。観光客がいっぱいいます。75年かけてつくられたノートルダム寺院》《サンデルマンデプレです。かつてサルトルはじめ文学者や学者・学生が闊歩していました。もうすぐ1時間半のツアーの終点です》

 《モンマルトルです。曇っているのですけど薄日も射します。コートを脱いでも歩けます。テラスでビール。やはり冬のモンマルトルは寂しい。隙あらばと観光客を狙うジプシーもいない。絵描きさんも少ない。閑散としたモンマルトルです。これから坂を下ってピガール方面へいきます》

 《下町ですね。もう少し行くといわゆるピンクゾーンがあるそうです。日本料理の店。やきとりセットで8ユーロですね。店の感じはうす汚い。提灯にやきとりと入っています。靴屋さん、下着の専門店。道にはみ出したテラスのテーブルで黒人が1人ビールを前に置いて何やら考え込んでいます》

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2017年01月07日

正月雑感

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年01月07日
正月雑感

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 晴天つづきの穏やかな松の内だった。暮れの28日から来ていた孫たちが、元旦の夜帰ってしまい火の消えたよう。なんか今年は箱根駅伝にも身が入らなくてゴールの瞬間も見ていない。元旦は孫たちと例年通り柴又帝釈天に初詣。矢納め100円。破魔矢1500円。だるま1000円。小エビ佃煮648円。

 5日は発足29年目の地酒の会「豊友会」の役員10人で新年会。おれの行きつけのやきとり栄が会場だ。5時から8時まで鳥鍋と焼き鳥を肴に1升瓶を3本と4合瓶2本を空けた。椅子席でないので3時間座っているのは辛い。去年の新年会では元気だった河村さんが9月に83歳で亡くなった。寂しい。

 6日は新聞OB会主催の千寿七福神巡り。女房と2人で参加。午後1時に北千住駅西口デッキに集合。今年は40人と参加者が多い。汗ばむほどのぽかぽか陽気で、厚手のコートを途中で脱いだ。約3時間かけて大黒天ー布袋尊ー壽老神ー恵比寿天ー毘沙門天ー福禄寿ー弁財天と回る。布袋尊の大川町氷川神社で買った1500円の色紙に各寺で朱印を捺してもらう。朱印代は1か所200円だ。

 携帯についている万歩計では6300歩だったがどうもおかしい。歩き方が悪くてカウントされなかったに違いない。ちなみに女房の万歩計は1万を超していた。4時から駅前の居酒屋「永見」で懇親会。腰が痛いのを我慢して歩きとおしたおれの根性にねぎらいの乾杯をした。ひえービールがうまい!

 日刊工業の山口君と中座して、日暮里のホテル・ラングウッドで6時半から開かれる東京地評の旗びらきに駆け付ける。知ってる顔に出会い新年の挨拶。ここも高齢化が目立つ。OBばかりで現役が見当たらない。おれが現役の頃濃い付き合いをした弁護士さんがいっぱいいた。そう言えば弁護士さんには定年がないんだよな。訃報も聞いた。中国やトルコへ一緒に旅行した元平凡社の森下昭平さん。80何歳だったのかな。

 今朝は七草粥を食べた。今年の正月はこれで終わりだ。寒い。今朝のうちの玄関の温度計は零下2度だと女房が震えていた。何度も書くが、今年は80歳、傘寿になる。昨夜も深夜に左肩が痛くて目が醒めた。右腰も痛みが退けない。周囲も大変だ。暮れに全身痛で入院した大貫くんは幸い5日に退院した。

 おれもいつ病気にかかるか、動けなくなるか分からない。いくつか残っている公的役職をそろそろ整理する段階に入っている気がする。年賀状も来年あたり欠礼通知を出そうかな。
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11500 不透明の時代A

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
http://96k.blog98.fc2.com/
17年01月06日
11500 不透明の時代A

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 1920年代末に始まった世界大恐慌は、29年に発生したウォール街大暴落に始まった、と言われている。この大暴落が起きる直前に不思議な現象が起きている。意外と知られていないが、株価が急騰しているのである。

 猫も杓子も、という言葉があるが当時はかつての日本のバブル期と同じように、ほとんどのアメリカ国民は株に手を出していたという。

 以前、小ブログで紹介したことがあるが「チューリップバブル」というものが1637年にオランダで起きている。「チューリップ狂時代」と冠されているが、世界で初めてのバブル経済の破綻事件で、よく取り沙汰される。

 珍しいチューリップの球根が、破格の値で取引されたという。球根1個で家が建った、とも言われている。オランダ国民はその投機に走ったのである。もちろん、球根経済≠ェ長くつづくわけもなく、ついに破たん。オランダ経済が、がたがたになったのはいうまでもない。同様に1929年のウォール街の大暴落は、予兆としてバブル株価暴騰が進行していたのである。

 翻って現代。どうも変である。景気が良いわけでもないのに株価が上がっている。トランプ次期米大統領が決まって、株価は下がると思われたが逆の現象となっている。日本の場合は、株が下がりそうになると年金積立金を投入して下支えするため、持ちこたえると言われるが、アメリカはそうではなさそうである。

 5日付の新聞に「日経平均は史上最高値に向かう」(週刊ポスト)という週刊誌の広告が大見出しで躍っていた。何やら怪しいが、もしも恐慌の前ぶれとして株高騰が法則化していたとしたら、軽視できない。

 逆に株下落で見ると、最近では2008年9月に起きたリーマン・ショックは記憶に生々しい。アメリカの投資銀行だったリーマン・ブラザーズが破綻し世界的な金融危機が発生したのである。その影響を受けて、日本では日経平均で6000円台にまで株価は落ち込んだ。

 この事態について、1920年代の世界恐慌と比べたらどうなるか、という質問に、名前は忘れたが「今回(リーマンショック)はまだ自殺者がでていないから、あの頃よりはまし」と答えたアナリストがいた。大恐慌の発生は自殺者を出すのである。

 景気も良くないのに株価が上がり続ける日本。週刊ポストが報道するように、史上最高値の株価になるのだろうか。かつての世界恐慌の歴史を見れば、この傾向は喜ぶわけにはいくまい。全く先を見通せない、不透明さが漂っている。(次回につづく)

★脈絡のないきょうの一行
オスプレイ、空中給油を再開。墜落原因不明なのに、政府は「安心」。この国、どうかしている。

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2017年01月05日

海外旅行・パリ(2005年)@

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年01月04日
海外旅行・パリ(2005年)@

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 04年12月1日付で共同企画(元全国一般副委員長の吉村社長)から「ロストユニオンに挑む」(副題・フランス労働運動に学ぶ)という189ページの本を出版した。その中で元エールフランス航空争議団の川崎さんが「たえず頭をかすめていたテーマ『複数組合主義』という一文を書いてくれた。

 川崎さんは定年後も年1回、運賃10%で4人までエールフランスを利用する役得がある。それを使って、元石播争議団の豊ちゃんこと豊田さん、全国一般中部地域支部の梶さんの4人でパリに行くことになった。2月2日からの6泊7日。ちょっと長くなるがテープの口述旅行記をそのまま起こす。

 《パリ時間12時10分。まだまだこれから4時間27分かかります》《もうすぐモスクワ。ロシアの北極海寄りを飛んでいます。ウラル山脈の上ですね。時速757キロ、高度1万668メートル、外の気温摂氏マイナス69度、成田からちょうど6000キロ飛んだことになっています》

 《今パリ現地時間午後1時40分。3時間を切りました。なんだか腹が減ってきたな。ちょうどサンクトペテルブルグ上空です》《4時40分にドゴール空港に着陸して、トランクを受け取り、エールフランスのバスに乗ったところです。これからモンパルナスのホテル・セントラルに向かいます》

 《2月3日午前7時半。昨日は空港を出てバスでモンパルナスへ。ホテル・セントラルにチェックインして8時に集まり、さて夕食はどこへ行こうか。結局近くの中華料理の福来店へ。終わってスーパーでワインを買って帰り飲みながら議論。眠くなってダウン。ぐっすり眠って朝の7時に爽快に目が醒めた》

 《暖房はエアコンでなくスチームなので柔らかい暖かさだ。もう7時20分なのに外はほの暗い。ほの暗いというより、まだ夜の感じ。思ったほど寒くなくてセーターを2枚も持ってきたのは間違いだったかな。今日は市内観光をして夜はまたワインを飲んでパリの第一日目を楽しく過ごしましょう》

 《昨夜は理想的な眠り方だったな。パリの深夜11時というと日本の3日午前7時、26時間も眠らなかったことになる。梶さんの演説に相槌を打っている内に、おれはもうダメだと言ってパタンとベッドに倒れてそのまま。死ぬときもあんな風に行けたらいいな》

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2017年01月04日

11499 不透明の時代@

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
http://96k.blog98.fc2.com/
17年01月04日
11499 不透明の時代@

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 しばらく、ブログを休ませていただきました。他意はなく単なる休憩でした。今年もよろしくお願いいたします。

1970年代の後半、「不確実性の時代」という言葉が流行した。経済学者であり、ハーバード大学教授のジョン・ケネス・ガルブレイス(1908年10月−2006年4月)が唱えたものである。

 当時は、ソビエトとベルリンの壁崩壊、米中接近、日中国交回復、冷戦停止、東欧独立などめまぐるしく変化していた。なかでも、中国ではケ小平の改革解放政策が断行され、その先行きが見えなかった。それらを称して不確実性≠ニ評したのである。

 日本も例外ではなくバブル経済が崩壊し、ビックバン≠ニ言われる金融の再編成が行われた。その最たるものが、銀行の再編だった。13行あった都市銀行は4行に集約された。たとえば、「三和銀行」や「第一勧業銀行」がどことどう合併したのか、思い出すのに苦労する。

 生活様式も大きく変わった。このころから始まった電子レンジやCDがこんなに普及するとは思わなかったし、パソコンは現代社会を席巻している。ケイタイやスマホはすでに人々のくらしに浸透しきっている。これらを見通して「不確実性」という表現をしたのかもしれない。

 2017年、新しい年が始まった。不確実性の時代≠ゥら40年。世界はどう動くのだろうか。中国は空母を太平洋に展開し、その軍備力を誇示している。アメリカはどこかの国の首相と同じように、メンタル的病気ではないかと思いたくなる大統領が就任する。お隣の韓国では大統領が弾劾された。イギリスではEU離脱が決まり、中近東の争いは激化の一途であり、テロ行為は各地に広がっている。

 日本ではついに、駆け付け警護≠ニいう名において、南スーダンに派兵された自衛隊に銃器の使用が認められた。殺し殺されることのなかった、戦後71年間つづいた平和に暗い影を落としている。破たんしたアベノミクスにより、経済はトンネルを抜けきれない状態が続いている。

 これらを見るにつけ、私は不確実性の時代から「不透明の時代」に突入したのではないか、そう思わざるをえない。(次回につづく)

★脈絡のないきょうの一行
野党協力で逆転58選挙区(4日付毎日新聞)。14年の総選挙をもとにしたものだが、説得力は大。民進党、いや、連合どうする?

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2017年01月03日

米資本の巨大倉庫店に行って驚いた

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年01月03日
米資本の巨大倉庫店に行って驚いた

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 暮れの30日、二女の桃子の運転で孫2人(小3、3歳)と新三郷のコストコ(COSTCO)倉庫店へ行った。午前10時だというのに駐車場はいっぱい。立体駐車場の最上階にやっと空きスペースを見つける。エレベーターで1階の売り場へ。驚いた。人と大型カ―トで押し合いへしあいの混雑なのだ。

 「なんだこれは。日本は消費不況ではなかったのか」。確かに常盤平や五香の駅前商店街は年末大売り出しでも閑散としている。しかしここは買い物客の洪水だ。おれはワインを5本、桃子は海苔のパックとミニトマトを買った。レジは欧米式の自分で商品を並べ、清算したのを自分で袋に詰め込む方式。おれたちの前の若夫婦は3万数千円支払った。帰りの道路はこれから店へ入ろうとする車で行列していた。

 おれが店内を見渡したところ客層は30代、40代が中心でおれのような高齢者はほとんどいない。働き盛りで、それなりの購買力がある中流家庭がターゲットなのだろう。

 家へ帰ってからコストコとはいったい何ぞや、とネットで調べてみた。創始は1976年、米カリフォルニア州サンディエゴ。コスト低減を目指した小売店としてスタートし、1983年に倉庫型をオープンした。そして世界中に店を広げる。日本では1999年の福岡市郊外店が第一号。

 現在は千葉県幕張、横浜市金沢シーサイド、東京都町田市など25店。土地の高い都心でなく、郊外に広い土地を確保しばかでかい倉庫を建て駐車場を完備する。買い物客を不特定多数相手でなく会員制にしたところがミソ。顧客に割安感と優越感を持たせ、少し遠くてもひんぱんに足を運ばせる。

 取扱商品は、肉・魚・野菜などの生鮮食料品、弁当・寿司、飲料・アルコール類、家電、ベビーキッズ、スポーツ用品、薬・化粧品、お菓子・スナックなど。店内に美容室やクリニックもあり、車のタイヤや補聴器も売っていた。かなり広い食堂スペースがあったが、家族連れで満席だった・

 ワイン売り場の棚には1000円から2000円の輸入ものが並ぶ。他の商品もそれほど高級なものはない。とにかく大変な大量販売方式なのだ。日本の消費者階層のうち一番おいしいところがアメリカ資本に吸い取られているという感じだ。この巨大倉庫店にどのくらいの街の小売店が踏み潰されたのだろう。

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2016年12月29日

からだがだんだんこわれていく

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2016年12月29日
からだがだんだんこわれていく

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 今年の夏、昼過ぎに畳の上でごろ寝していたら左肩に軽い痛みと違和感を感じた。それが次第に酷くなって秋口には手が上がらなくなった。血圧の定期検診の時、かかりつけの三浦先生に相談したら50肩だという。えっおれ来年80だよと言ったら、80でも50肩になると言って軟膏の処方箋を書いてくれた。

 次に行った時、軟膏ではちっとも良くならないと言ったら肩に注射をした。2〜3日痛みが薄らいだがすぐもとの黙阿弥。我慢して11月中旬にバリ島へ行った。帰りの飛行機で今度は右腰が痛くなった。夜寝ていても痛むし、起きる時腰に力を入れられない。これも三浦先生に訴えたら、痛み止めの薬と副作用を止める胃薬と湿布をくれた。風呂上がりに湿布を貼ったが当座すーっとするだけで何の効果もない。

 というわけで痛みをこらえる毎日だ。それと前から気になっていた難聴。テレビドラマのセリフや会議中の発言が聞き取れない。そんな折、腕時計の電池が切れたので西友の4回の時計屋に行った。補聴器も扱っていた。説明だけ聞こうと思ったのだが、結局その場で聴力検査をすることに。

 当然ながら難聴のデータが出る。試しにデンマーク製の補聴器を耳に入れてみる。何となくいいみたいだ。2週間ばかり試しに使ってからどうしようかと考えたが勢いで購入することにする。57万円だ。この年で高価な買い物だが、これで不便が解消すれば・・・。ところが、確かに低い音も拾うし雑音もないがテレビドラマのセリフは相変わらず不明瞭だ。会議の発言聴取も若干は改善されたが10%程度だ。

 落ち込んでいたら畏友サワダオサムさんの個人誌が送られてきた。中に坂村真民という詩人の「老いること」という詩が載っていた。「老いることが/こんなに美しいとは知らなかった/老いるとは/鳥のように/天に近くなること/花のように/地に近くなること/しだれ柳のように/自然に頭がさがること/老いることが/こんなに楽しいとは知らなかった」――おれはなんと想像力に欠ける人間なのだ。今更ながら反省。

 来年6月に80歳になる。傘寿だ。このブログ、開設してからもうすぐ9年。投稿数1053回、訪問者延べ65,155人。この1年は7,601人だった。2013年、14年は1万人を超えていたのだからこのところ魅力がなくなったのかなと思う。海外旅行記が本人が思うほど面白くないせいかな。ブログ開設の直後に生まれた孫の凌が来年は4年生。今おれの炬燵でゲームをしている。我家の中はそれなりに平和だ。来年は世界中が平和でありますように。少し早いけど、それでは皆さんよいお年を!

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2016年12月27日

海外旅行・韓国(2004年)

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2016年12月27日
海外旅行・韓国(2004年)

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 それまでアメリカへ行くことが多かった独身貴族の長女正子が、韓国の魅力にはまったのがこの頃。以来今日まで年に2〜3回ずつ訪韓している。その正子と桃子、おれと女房の4人で5月26日〜30日の4泊5日、ゆったりした韓国旅行をした。街中の移動は地下鉄とバス、それだけソウルに溶け込めた。

 26日、成田発10:20、インチョン空港に12:50。バスでソウル市内へ。宿舎は西大門のミラポーホテル。夜は前回も桃子と行った東大門の大衆焼肉屋。煙がもうもう立ち込める座敷で牛肉主体の焼き肉とマッコリを堪能した。アルコールのダメな女房と正子は不満顔。それにしても値段が安い。

 27日午前は桃子お薦めの絵本喫茶。日本にはないよな。夜は小さな劇場で「地下鉄一号線」というミュージカルを観た。日本語のパンフレットを読んで粗筋を頭に入れる。客席と同じ平面の舞台が親近感を呼ぶ。映像を多く使った舞台構成だったが、どんな内容だったのか。退屈しなかったことだけは確かだ。

 28日はセマウル号に乗ってソウルから天安へ。駅からバスで独立記念館。たっぷり時間をかけて、日本統治下の韓国の歴史を辿る。正子も桃子もこのような展示に興味を持つというのはやはり親譲りか。夜は新村(シンチョン)の高級居酒屋で夕食。店にマッコリが置いてなかったので韓国酒を飲んだ。

 翌朝早くホテルを出て地下鉄で江南へ行き、そこからバスで郊外の民俗村へ。4人で回った民俗村は楽しかった。1日遊んで夕方ソウル市内に戻る。夜は桃子の留学時代の友だちジョナともう一人の女の子に連れられてインサドンの居酒屋で食事。若者向けのチェーン店みたい。ここのマッコリは大きなドンブリに入っていて柄杓で掬う。韓国風お好み焼きのチヂミがうまい。何枚でも食える。

 韓国ではちょうどその頃組合のストライキが盛んにたたかわれていた。チヂミを食いながらジョナちゃんに韓国の労働組合について質問したら「私たちは組合を支持しています」との返事。しっかりした若者たちに支えられているんだな。労働組合の姿がすっかり見えなくなった日本と比べて羨ましくなった。

 最後の日はわざわざ地下鉄に乗って、有名なお粥朝食を食いに行った。わざわざ行くだけのことはあると思わせる旨さだ。その後女房と娘たちは買い物に精を出し、おれはぼんやり街を歩いて、インチョン空港18:20発、成田20:30着で帰国した。家族4人の旅行はその後はない。 
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2016年12月25日

海外旅行・済州島(2003年)

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2016年12月25日
海外旅行・済州島(2003年)

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 2003年の暮れも押し詰まった12月23日から26日までの3泊4日。メンバーは新聞の井川、石坂、民放の高岡女史、全税関の牛越夫妻、藤沢東京国公議長、元東京地評書記の神谷さん、それとおれたち夫妻。当時失業中だった二女の桃子も「私も行く」とついてきた。桃子は韓国に詳しいので添乗員代わりでもある。

 23日9:45に成田を発ち12:00に釜山空港着。現地ガイドと落ちあった後、観光名所の龍頭山公園へ。そこから釜山市場に回って夕方パラダイスピーチホテルへ。翌朝早い便で済州島へひと飛び。空港を出るとトルハルバンというユーモラスな石像が迎えてくれた。その足で4・3事件を記念した公園を訪ねる。

 第二次世界大戦が日本の降伏で終結し、朝鮮は解放されたが、ソ連とアメリカによる分割占領で複雑な国情にあった。1948年4月、済州島で朝鮮労働党が指導する武装蜂起が起こる。それを弾圧するため韓国軍が島に入り住民の虐殺が始まる。最終的には島民30万人のうち6万人が殺されたという。

 済州島での宿泊はグランドホテル。そこに2泊して島内をバスで観光した。済州島には1年前に開催したサッカー・ワールドカップのための立派なグランドがある。今はひっそり静まり返っていた。民俗村はソウルのものよりスケールが小さいが素朴で心和む施設だった。暖かくてコートを脱いで歩いた。

 自由行動(つまり食事代は自分持ち)なのにガイドの女性がついてくる。昼飯も夕食も自分の管轄の店へ連れて行く。明らかに店からリベートをとっている様子だ。桃子が韓国の友だちに勧められた焼き肉の店があって、そこへ行くと言ったら極端に嫌な顔をした。それでもついてくる。

 桃子の友だち推薦の焼き肉店は座敷とテーブルが3つほどの小さな店構え。おれたち10人で座敷を占有した。豚の焼き肉とチゲ鍋の料理は今まで食べたことのないうまさ。店に置いてないので、わざわざ買いに行ってくれたマッコリがまた美味だった。それで昨夜の3分の1の値段。みんな大喜び。桃子の面目躍如。親のおれもしたり顔でにこにこ。くだんのガイド女史だけが終始苦虫をかみつぶしていた。

 26日もゆっくり島内を見て回って、18:20に済州島を飛び立って20:35に成田に着いた。この旅行で一緒だった国公東京の藤沢さん。翌年定年になったが癌が発見されて2年ももたずに亡くなった。あんなに元気に焼き肉を食い、マッコリを飲んでいたのに人の命ってはかないものだ。
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2016年12月23日

話にならない政府「指針」

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2016年12月23日
話にならない政府「指針」

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 政府が「同一労働同一賃金ガイドライン」案を示した。これから働き方改革実現会議で検討されることになる。「非正規にも賞与・昇給」「同一労働同一賃金 政府が指針案」(21日付『毎日』)。「基本給格差を容認」「非正規待遇 政府が指針案」「格差固定化の危険」(21日付『赤旗』)。

 ガイドラインとはどんなものか。まず基本給だが「『職業経験・能力』『業績・成果』『勤続年数』の各観点が同じなら同一に。違いに応じた差は容認」となっている。これでは使用者に「格差容認」の根拠を与えただけではないか。労働の評価をするのは使用者である。異議があっても立場の弱い非正規労働者が文句を言えるわけがない。異種労働だから基本給が低くても当然だと断定されるだけだ。

 「非正規にも賞与」というが、正社員並みの賞与とは言っていない。ほんの雀の涙ほどを「業績への貢献」の違いに応じて支給するというのだから、6割不支給という現行が改善される期待は持てない。昇給に関しては「認める」というだけで、具体的に実施へ向けての指針は見当たらない。

 時間外手当や深夜・休日割増を差別しないというのだが、規定通りの手当や割増賃金を支払わなかったら正社員との差別というよりそのこと自体が労基法違反だ。通勤手当、出張旅費、食事手当、慶弔休暇の同一支給については、この指針では「異種労働だから手当を支給しない」と逆用される危険がある。

 そもそも派遣をはじめ、非正規労働を野放しに拡大してきたことが大問題なのだ。社会へ出て働こうとしたら派遣や契約社員しか働き口がない。正社員への道は入り口で閉ざされている。そんな閉塞社会をつくっておいて口先だけ「同一労働同一賃金」などと言ったところで誰が信用できるか。

 確かに昔からパート・アルバイト・臨時・日雇い・内職などの非正規労働はあった。しかしそれは全体の労働者からすれば少数だった。派遣事業は「中間搾取」として禁じられていた。それが1985年に労働者派遣法ができて派遣業が公認される。初めはごく限定されていた派遣業種がどんどん拡大する。今や日本の労働人口の4割が非正規であり、不安定雇用、無権利労働がはびこっている。

 昨年派遣法が改悪されて「生涯派遣」が問題になった。その人の生涯にわたって派遣会社が生血を吸う制度だ。こんな制度をつくっておいて小手先のごまかしをしても話にならない。

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2016年12月20日

海外旅行・ポーランド、ハンガリー(2003年)C

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2016年12月20日
海外旅行・ポーランド、ハンガリー(2003年)C

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 ちょっと時間が遡るが、ブダペストからトカイへ行くバスの中でのジョルジュさんとガールさんの話が面白かった。話を聞いたおれの感想がテープに残っている。

 《共産党政権が変わって自由な国になったけどそれはそれで大変なようです。ハンガリーで活動する合弁企業は最初の5年間は無税です。その合弁企業が倒産する。国外に逃げるか新しい名前になるか。ここで働いていた労働者が失業者になってこれも逃げる。共産党時代は資本主義になれば自由になる。チャンスがあればお金持ちになれると思っていたんだけれど、そうはなかなかいかない。幻想だったということが分かってきて、資本主義の大変さが身にしみているようです。ガ―ルさんも2年前よりはずいぶん思想傾向がリアルになってきているように思えます。共産党は憎むけど人は憎まないと言っています》。

 エゲルには21日と22日の2泊した。22日、世界文化遺産の大平原ホルトバージュへ行った。広々とした観光牧場である。馬車に乗って牧場を一周。牛がのんびり寝そべっていた。馬に曲乗りする観光客向けのカウボーイの芸。素朴なレストランで食べたビーフステーキが美味かった。それとワインも。

 エゲルにはトルコとの古戦場で有名なエゲル城がある。バスを降りてからかなり坂道を上る。城の入り口の石門にトルコ軍撃退を描いた銅版画が埋め込まれている。その前で記念写真。トルコ軍はハプスブルクが追い払ったが、そのハプスブルグによって1702年、エゲル城は爆破で破壊された。今残っているのはお城の残骸。見物は疲れるだけなので、おれは街に残っておみやげ屋でビールを飲んでいた。

 最後の宿泊地はエステルゴム。ドナウ川を隔ててクロアチアと接する国境の町だ。ハンガリー発祥の地といわれ、建国以来政権争いの舞台となったところ。高台にある丸い屋根はカトリック総本山の教会の大聖堂。大きいには大きいがそれだけの話で、特に感激するほどのことはない。

 24日早朝バスでブダペストに戻り、10:40発でアムステルダムへ。そこで乗り継いで機中泊。翌朝8:45に成田に着いた。この旅行で一緒だった細見さんは3年後の06年5月にガンで亡くなった。ジョルジュさんも井川君も横田さんも今はいない。ハンガリーもあれから13年、EUに入ったが、経済的にも政治的にも厳しいようだ。ガイドしてくれた写真家のガールさんは今どうしているだろう。
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