2017年03月03日

11518 「生きていること」の大切さ

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
http://96k.blog98.fc2.com/
17年03月03日
11518 「生きていること」の大切さ

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 先月26日、高校時代の恩師が逝った。76歳とまだ若かった。昨年11月に脳梗塞を起こし治療してきたが、併発した肺炎が収まらずそれが原因だったという。栃木県の塩谷町に住んでいた。ご承知の方も多いと思うが、3.11大震災の放射能汚染の残土(産業廃棄物)の仮処分場としてこの町が浮上し、今もくすぶっている。

 恩師は体育の教師で、投網を得意としていた。塩谷町でクラス会を開いたことがある。そのとき、投網で獲れた落ち合アユをごちそうになった。実に美味しかった。そのはずだ、清流で育ったものなのだから。産廃仮処分場について、恩師は反対し続けていた。環境破壊によって貴重な名水が汚れるからだ。

 私は「うちの組合に街宣車があります。いつでも車をもって応援に行きますよ」という手紙を書いたことがある。恩師は笑って、喜んでくれた。が、その宣伝カーを出すことはもうできそうにない。

 その通夜にクラスメート3人と一緒に出かけた。久しぶりに会う仲間たちだ。もちろん、みんな東京近郊に住んでいる。現状を報告しあううちに、私を除く3人の共通点に気づいた。3人ともいわゆる死に目≠ノ遭遇していたことだ。1人は透析をつづけている。あとの2人は心筋梗塞を起こし、救急車で病院に運ばれたことがあるという。

 透析をつづけている彼と、心筋梗塞を発症した1人はペースメーカーを埋め込んでおり、障害者・1級の認定を受けているという。もう1人は、血液をさらさらにする薬が手放せず、服用をつづけ1ヶ月に1回程度の通院を余儀なくされているという。

 ふと、思い当たった。恩師の訃報にこの3人は即座に反応して、遠く塩谷町まで通夜に同行してくれた。それは死に対して、一番身近に感じていたからではなかろうか。恩師の死が、自らの健康状態とオーバーラップして、他人(ひと)事とは思えなかったからではなかろうか。だからと言って、そのほかのクラスメートが冷たい≠ニいうつもりはさらさらない。

 3人は生きていることの凄さと大切さを(本人たちは気づいていないかもしれないが)、無意識のなかに宿しているのではないかと感じた。その発露であろうか、「水久保クン、健康だけは大事にして。無理しちゃダメだよ」と何回も何回も言われた。クンづけで話してくれるのは、彼女らだけである。恩師の死を通じて、生きている事の何かを改めて考えさせられた一コマであった。

 来年、高校卒業50周年を迎える。節目の年である。すでに物故者となったクラスメートも何人かいる。そうだ、来年は50年のイベントをやろう、帰りの車の中でそんなことを考えていた。

★脈絡のないきょうの一行

北朝鮮、「金正男は心臓麻痺」。おっとと、どこかの首相の国会答弁に似てるなー(笑)。ポスト真実かい?

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2017年03月02日

露骨!自衛隊駐屯地の見学ツアー

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年03月02日
露骨!自衛隊駐屯地の見学ツアー

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 本2日付『毎日』の8面を開いて驚いた。驚いた後で背筋が寒くなった。阪急交通社の全面広告。「富士山ぐるっと一周ハイキング」「四国八十八ケ所お遍路の旅」「江戸城歴史ウォーキング」などと並んで「陸上自衛隊駒門(こまかど)駐屯地訪問ツアー」があった。露骨な自衛隊応援ツアーの広告だ。

 まず宣伝文句を見てみよう。「年に一度の!大迫力」「陸上自衛隊 創立記念行事」「戦車やヘリコプターが動く」「空砲射撃や各部隊が展開する迫力の模擬戦」「駒門駐屯地 普段は入ることができない自衛隊駐屯地へ!」「持ち運びに便利なおにぎり弁当付」「阪急交通社特製ミリタリーバッジ付」。

 惹句はまだまだ続く。「行事内容(2016年参考)◆模擬戦・アトラクション◆装備品展示◆記念式典◆模擬販売店」「1日のみの出発催行確定!出発日2017年4/2(日)6,990円」「旅程 各地発=高速道路=陸上自衛隊駒門駐屯地へご案内=御殿場(休憩、買い物)=高速道路=各地着」

 新宿出発コースには他にない特典が付く。「プレミアムコース 新宿出発のみ自衛隊OBがガイドする。OBだから語れる体験談 オフレコトークなど バス移動中も自衛隊に関する教養が身につく!」「元自衛隊員だからこそわかる記念行事の楽しみ方伝授!」。このコースのみ8,990円だ。

 「2016年参考」というから、どうやらこのツアーは毎年やっているようだ。そう言えば米軍横田基地の一部を住民に開放する日に合わせるツアーがあると聞いたことがある。基地内で分厚いアメリカンステーキを食わせるとかで人気があるようだ。「愛される米軍、自衛隊」の演出というわけだ。それにしてもバスの中で自衛隊OBの話を聞くことで「自衛隊に関する教養が身に付く」とは恐れ入ったな。

 「空砲射撃や各部隊が展開する迫力の模擬戦」というのだから、明らかに戦闘行為を想定した昔日の「陸軍大演習」ではないか。それを国民に見せて愛国心を鼓舞する。そのためのツアーを旅行社とタイアップして実施する。それを新聞社が全面広告として掲載する。国民は洗脳されつつあるのだ。

 教育勅語を暗記させる幼稚園があるというのにも驚いたが、日本会議とかいう妖怪が跋扈する今日、日本はまたあの軍国主義国家に逆戻りするんじゃないか。そんな心配が襲ってきた。「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」という日本国憲法はどこへ飛んで行ってしまったのか。

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11517 なるほど「アッキード事件」

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
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17年03月02日
11517 なるほど「アッキード事件」

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)


 日刊スポーツが小気味いい報道をしている。「2017年3月1日9時28分 紙面から」としてウェブに掲載された。「政界地獄耳」というコラムだが、実に的を射ている。ガンバレ、スポーツ紙。

                           ◇=◇=◇
だまされるな!!言葉の言い換えだけだ

 ★ネットの世界では既に国有地払い下げ問題や、首相・安倍晋三夫人・安倍昭恵が名誉校長を務めていたことを“アッキード事件”と称して盛り上がりを見せている。いずれにせよ、首相夫妻が異様な私学の教育方針に賛同し、広告塔を務めた事実から見てこの内閣の政治レベルの低下によって、もたらされたものと言える。公約違反を「新しい判断」と言い換え、オスプレイの墜落を「不時着」と言い張ったのもこの内閣。積極的平和主義や最近興奮すると多用する「レッテル張り」に至っては元の意味すらよく分からない言葉になった。

 ★思えば集団的自衛権の解釈変更という強引なごまかしがこの内閣の言い換えの歴史と言えよう。ばくちを認める法律をリゾート開発を主とする「IR法」と言い換え、共謀罪を「テロ等準備罪」にそれぞれ言い換え、南スーダンの状況では戦闘を「衝突」と言い換えて事態を和らげようとする。本質を隠し穏やかに見せようとしてきたごまかし政治の延長にある。

 ★地方議会では白紙領収書を使い政治活動費の水増しや横領で議員が数多く辞職に追い込まれても総務相・高市早苗は「問題ない」と答弁するなど、政治には特権があっても国民生活では決して認められず、役所は一切受け付けない事案を、政治の世界では政治家や高級官僚が関与すれば何でもまかり通る。今、この国の国会ではそんな異常性を見せつけている。

 ★ごまかし政治の最たるものは役所が作るメモに始まり、文書の管理義務があるものまで紛失、破棄と子供の言い訳のように「なくしたから」と言って切り抜けようとする公務員の姑息(こそく)だ。管理責任が問われたという話も聞かないし、後日、ひょっこり見つかるというのだから「隠蔽(いんぺい)」が正しい表現ではないのか。ここにも国民を欺くごまかしがある。政治家と公務員に、これほどまで欺かれても気にならない国民も我慢強い。(K)※敬称略
                           ◇=◇=◇

 国民も我慢強い――実に厳しい嫌味である。

 この間ずっと、国民は安倍内閣の言葉の言い換えに騙されてきた。昨日の共産党・小池晃議員の追及にも「妻に対して犯罪者扱い」などと、見当違いの答弁をしている。反論されると「そういう印象を受ける」と逃げた。一事が万事、そういう人なのだ。こんな人、首相の座から引きずり下ろす必要がある。

★脈絡のないきょうの一行
金正男暗殺事件、マレーシア警察は頑張ってるね。花マル。
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2017年02月26日

海外旅行・ハンガリー(2006年)B

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年02月26日
海外旅行・ハンガリー(2006年)B

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 チェルゴーからブダペストへ、途中、馬と平原のテーマパークでホースショーを見たり昼飯を食ったりして、ほぼ1日かけて移動。ブダ地区のノボテル・ホテルに着いたのが7時過ぎ。8時から中華料理屋で夕食。食いものはあまりおいしくなかったような記憶がある。ワインはうまかったけどね。

 5月10日、午前は英雄広場などの市内見物。昼飯は世界遺産の民俗村ホーロッケー。白と赤の民族衣装を着たおばちゃんたちがのんびりした唄で歓迎してくれた。そこから2時間かけてワインの町エゲルに着く。以前にも来たことのある美女の谷で夕食、赤ワインをたらふく飲んでバスに乗り一路ブダペストへ。

 11日も午前中センテンドレなどの郊外の名所見物で、午後は3時半から国会議事堂見学。

 《3時半です。国会議事堂に入りました。19世紀、ハンガリー帝国の権威の象徴としてつくられました。きらびやかで豪華です。第二次大戦までは2院制でしたが、社会主義国になってからは1院制にされ、ハンガリー労働者党の1党独裁になりました。国会はハンガリー労働者党に独占されました。90年の自由化以降は一応通常の国会になりましたが、いろいろ問題があるようです。これが議場です。閣僚の椅子はビロードに覆われてふかふかですが、議員のは硬くて尻が痛くなるそうです》。

 議事堂内の控室のようなところで、国会議員のサスファニさんの話を聞いた。サスファニさんは前チェルゴー市長で、ジョルジュさんの友だち。かつてハンガリー民主フォーラムの党員でしたが、今は社会主義クリスチャン党に属している。45歳、妻と子ども3人。ハンサムな若手議員だ。

 「ソ連支配時代のハンガリーは悲惨だった。マルクスやエンゲルスは支配の手段として使われた」というサスファニさん。最後に「平和憲法を持つ日本国民を尊敬しています」と結んだ。

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2017年02月23日

獰猛な腰痛に泣く私です

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年02月23日
獰猛な腰痛に泣く私です

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 今日の午前、五香駅前の整骨院に行ってきた。2日続けての通院である。暮れに痛くなった右腰が正月にはだいぶよくなって、OB会の千寿七福神巡りでは約1万歩けた。1月31日〜2月2日の草津、四万温泉旅行も支障なく行けた。ところが7日、マスコミ九条の会エデュカス東京の集会で市ヶ谷駅から坂道を登っているときイヤな違和感を感じた。集会終了後一杯飲んで、帰りの電車が立ち通しで辛かった。

 10日頃から獰猛な痛さが襲ってきた。駅の階段、特に下りが手摺りにすがっても脂汗がでる。夜、布団の上でで寝返りができない。朝は起き上がるのに5分も苦闘。腰をかがめて痛さをこらえやっと歩く。座っていると痛みが薄くなるので、始終パソコンに向かっている。それが余計いけないらしい。

 都内に出かける会議は基本的に欠席するようにしているが、前からの約束でどうにもならない用事もある。18日は孫の誕生祝いで横浜まで行ったが、女房頼りだった。21日はおれが主宰する会議が神保町であって、水道橋から這うようにして目的地へ向かった。酒を飲むと少し痛みが和らぐ。

 昨22日とうとう我慢しきれずに女房が2年前に通院していた整骨院に、女房の車に乗せられ連れて行かれた。なかなか明るい病院で、若い男性の整骨師(と言うんだろうな)がきびきびと応対。急患扱いで診てくれた。患部にちょっとさわって「物凄く硬いですね」と言って指圧とマッサージをしてくれた。

 この整骨院にはベッドが10台もあり、5〜6人の男性整骨師が治療に当たっていた。もちろんおれのような年寄りもいるが、結構若い患者もいる。乳母車の赤ちゃんをそばに置いて腰をマッサージしている若いお母さん。一見して飲食店経営と分かる中年の男性もいた。肩痛、腰痛は国民病なのかな。

 2日連続でマッサージしてもらったのだが、痛みは変わらない。次は土曜日の午前の予約だが、鍼治療をやるかどうかの決断を迫られている。明日は新聞九条の会幹事会だからどうしても本郷まで行かねばならない。湯島からタクシーか、お茶の水から地下鉄丸ノ内線か。いずれにしても本郷まで歩くのは無理だ。

 明日の様子を見てからだが、やはり鍼治療を決断しなければならないかなと思っている。正月、腰痛が軽くなった時に娘の正子に言われて3月6日〜9日の韓国旅行を約束した。正子はすぐ女房と3人分の予約をした。飛行機は大丈夫だと思うが、向こうでの移動が心配だ。一か八か鍼治療に賭けてみるか。

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2017年02月20日

海外旅行・ハンガリー(2006年)A

塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年02月20日
海外旅行・ハンガリー(2006年)A

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 午後のバスの中でテープレコーダーに向かう。
 《森林公園の若葉、色が柔らかです。これから美しくなる少女のような緑とでも言うんでしょうかね。あ黒い雲がちょっと切れてきたみたいです。今日こそは昼間は酒飲まないで夜おいしい酒をと思ったんだけども、公園のレストランで、洋梨のパーリンカや何やら甘くて赤い酒も出て結局飲んでしまいました。

 地元の方が市長さんはじめ何人も出席されて楽しいランチでしたが、気楽な会話の中で面白かったのは、セクハラについてのハンガリー人の見方です。出席者の1人は、あれはアメリカが自分の国の論理を押し付けているに過ぎない。セクハラを強調するのにどんな意味がるのかと疑問を呈していました》。

 大きな牧場で生まれて初めての乗馬体験をした。牛の放牧場で1時間ちょっと過ごし、夕方から牧場のレストランで市長さんを囲んだ大パーティ。広いフロアで軽快な音楽に合わせてみんなで踊る。おれもわけの分からない腰振りダンス。みっともないね。散々騒いで車に分乗してチェルゴーに戻った。

 《5月9日午前10時22分です。午前9時にチェルゴーのバンガローを出て、ひたすら大平原のハイウエーをつっ走っています。菜の花の畑、ポプラの並木、遠くには小高い山も見えます。標識がありましたけど当然読めません。高速道路のジャンクションで方向転換です。黄緑の若葉、結構川もあります。 

 土地は肥えているようですが、十分に有効活用しているようには見えません。点在している家はどれも同じような色合いで、屋根は赤系統壁は白、あ馬が放牧されています。

 昨日、ガールさんとハンガリーの政治について話をした。ソ連支配時代、ハンガリー社会主義労働党の幹部はソ連にペコペコしながら自分の利益のみ追い求めてきた。この連中が自由主義経済になったとたんに企業の社長や経営者になった。一つの政権が倒れて別の政権ができるというよりも、もともとの政権を担っていた連中が次の政権下でも支配を続けると、こういうことへの怒りが国民の中に強くある。

 労働組合はあるにはあるんだが、政府や企業のの御用組合で生産を上げることに力を注ぐだけ。政府や経営者と対立をする気は全くない。今の政権はついこの前の選挙でかろうじて第一党になった社会党だけど、これがアメリカとべったり。外資を導入してそのおこぼれで私腹を肥やす連中ばかりなんだそうだ》
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2017年02月19日

明乳事件の中労委命令に思う

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年02月19日
明乳事件の中労委命令に思う

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 明乳全国工場事件の中労委命令が出た。主文は「本件各再審査申立てをいずれも棄却する」というのだから、労働者側の敗訴には違いない。しかし命令書の最後に異例の「付言」項目があり、中労委はそこで争議解決へ向けた「当事者双方の互譲による合意」を求めている。つまり解決へ向けて話し合えということである。

 もし会社が、付言は付け足しみたいなものだから無視してもいいなどと思っているとしたら大間違いである。異例の付言に至った中労委の「事実認定」および「判断」は、申立人らに対する長年にわたる会社の行為を厳しく指弾している。つまり会社の不当労働行為意思を明確に認定しいるのだ。

 都労委命令(市川工場事件も含む)は、@インフォーマル組織の組合分裂工作に会社は加担していない、A申立人らが提出した証拠文書は真正のものとは認められない、B申立人らの低職分、低賃金は公平な人事考課の結果であり有意の格差は存在しない、と会社主張をそのまま丸飲みした認定を下していた。

 中労委の今回の命令は@会社はインフォーマル組織の結成に関与し、申立人らへの誹謗中傷を抑制しなかった、A会社の不当労働行為意思の証拠として申立人らが提出した高島、笠原、村田らのノート等は成立の真正が認められる、B昭和40〜50代にかけて申立人らとその他集団間に職分・賃金の格差が存在したことは事実である、とした。普通の事件ならこの認定だけで申立人らは救済されるはずなのだ。

 では何故全面棄却の敗訴になったのか。労組法第27条2項の「除斥期間」が壁になっている。申立ては不当労働行為があった時点から1年以内でなければならないという規定だ。明乳で新しい職分制度が導入されたのが昭和44年、その運用で差別が生じたとして市川工場の労働者が都労委に申立てたのが昭和60年、全国工場事件はさらに9年後である。これはどう考えても間が空きすぎるというわけだ。

 この除斥期間問題についてはこちらにもいろんな言い分があるが、今は言っても始まらない。問題はこの命令を活用して長期争議の解決へどう持っていくかということだと思う。普通の会社なら結論は結論として命令文の中で「あなたたちは社業に従事していた労働者に、特段の落ち度もないのに酷い仕打ちをしたのですよ」と指摘されたことを真摯に受け止めるはずだ。裁判所で更に争う前にぜひ話し合いに応じてほしい。

 これまでの経過があるからそう簡単ではないとは思うが、明乳も企業としての社会的責任があるはず。しかも個人顧客に直接商品を買ってもらわなくてはならない食品企業なのだ。中労委命令の「付言」を「主文」として読むくらいの見識、大局的見地を示されることを切に望む。

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2017年02月16日

自分勝手な大企業トップの経営談義

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年02月15日
自分勝手な大企業トップの経営談義

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 「東芝 債務超過1912億円」「米原子力会社不正疑い」「決算発表延期 会長引責辞任」(15日付『毎日』1面トップ)「また疑惑信用失墜」「体質改善進まず」(同経済面)。「東芝会長が引責辞任」「米原発事業で7125億円損失」(15日付『赤旗』)。東芝経営が大変なことになっている。

 東芝危機を報じる『毎日』経済面の隅に「経済観測」というコラムがある。今日(15日)の執筆担当は日立製作所の川村隆名誉会長だ。言ってることは抽象的だが、経営者の本音が出ている。

 川村氏はまず「日本的経営」に不満を示す。「雇用を守り、取引先や地域とも調和を守りながら、年功序列や終身雇用などの制度下で行う」のが日本的経営で、これでは「世界市場で対等に戦い続けることはできない」。日本の経営制度では企業の最終利益は世界レベルに届かない。もし半分だとすると、未来の@研究開発投資、A設備投資、B人材投資、C市場開発投資も半分しか出せないことになる。

 「日本企業では、経営者も従業員も自分たちがどっぷりつかってきた過去から脱皮する必要がある。仲間内で楽しく暮らす意識が中心で、リスクに備えつつ未来の変革を目指すという意識は薄いのが、日本文化だ」。この仲良しクラブ的日本経営の風土が企業力を弱めているというのが川村氏の言い分だ。

 何故そんな経営になったのか。それは「戦中戦後に日本で確立した年功序列・終身雇用を中心とした雇用・労働制度だと私は考えている」という。川村という男はよほど「年功序列」と「終身雇用」に恨みがあるようだ。名誉会長の報酬がどのくらいか知らないが、定年後もぬくぬくと企業に居残っている奴に終身雇用が経営の足を引っ張っているなどと言われたくない。それにあんたの出世は年功序列じゃなかったのか。

 川村氏は続いて「(今の経営は)企業の未来を切り開く人々を重視し、組織全体を筋肉質かつ流動的にという考えが不十分だ。だから大企業などに、潜在社内失業者が出て、コストを圧迫する現状が出現するのだ」と嘆く。大企業にはさらにリストラの余地があるというわけだ。

 日立は東芝とともに日本内外の原発関連事業に金を注ぎ込んできた。それが6年前の福島原発事故以来、経営の重荷になっている。「未来志向」で原発に踏み込んだのだろうが、結果は惨憺たるものではないか。経営の未来を語るなら、労働者の現状を直視する方が先なのではないか、とおれは思う。

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2017年02月14日

海外旅行・ハンガリー(2006年)@

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
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労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年02月13日
海外旅行・ハンガリー(2006年)@

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 井川君、ジョルジュさん、ガールさんが企画したハンガリー旅行。おれは4度目のハンガリーになる。メンバーは東電の近藤夫妻、稲富夫妻、日立の篠田夫妻、高岡女史、石坂さんのいつもの顔ぶれに東京地評の高畠さん、前澤さん、公務一般の小林さんらを加えて総勢16人。うちの女房は不参加。

 5月5日、10:40の成田発オーストリア航空で一路ウィーンへ。現地時間16:00にウィーンへ着くと、空港にジョルジュさんとガールさんがバスを用意して待っていた。その日のうちにハンガリーに入る。国境の町ショプロン。ホテルにチェックインするとすぐに集合してハム、ソーセージ専門のバーで夕食。ビールとワインもうまかったな。ホテルまで歩いて帰る道は濃い花の匂いがしていたな。

 6日は市内観光。名物の火の見の塔や三位一体像のある中央広場、市庁舎、城壁跡。午後は世界遺産のバンノンハルマ修道院を見学して近くのパルフ村で温泉に入る。もちろん海水着をつけての温泉だからプールみたいなもの。まそれでも温泉は温泉か。ショプロンに戻ってレストランで夕食。調子に乗ってジョルジュさんとパーリンカ(アルコール度60°の蒸留酒)の飲み比べをしてダウン。情けないね。

 翌日はショプロンを離れて南西部の町チェルゴーへ。途中にハンガリー最大の湖バラトン湖があり、その近くにこれまた中欧最大の温泉湖といわれるヘーウィズが。この温泉にも海水着で入ったらしいのだが記憶はない。夕方チェルゴーに着きなんとかいう女性市長や国会議員が出迎えてくれた。

 夕方からいつ果てるともしれない盛大な歓迎パーティ。バーベキューの肉が次々に運ばれてくるが食いきれない。腹が張ってもうビールからワインに移ろうと思ってジョッキをぐいと飲み干すと、地元の人が目ざとく見つけてなみなみと注いでしまう。もうビールと焼き肉でお腹ぱんぱん。下も向けない。

 8日午前は女性市長さんの案内でまず18世紀創立という高等学校へ。緑に囲まれた広い敷地にゆったりした校舎。次にアグネシュラカ国立植物園。木材だけで立てられた管理事務所でいろいろ説明を聞く。どうやらこの植物園に隣接して別荘地を整備したようで、それを買わないかという話らしい。

 値段はばか安だが、なにせ日本から遠く離れたハンガリーでは躊躇せざるを得ない。案内された別荘予定地には黄色い花が一面に咲きほこっていた。昼飯を食べた管理事務所のレストランは素敵だった。
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2017年02月11日

「共謀罪」から連想したこと

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年02月11日
「共謀罪」から連想したこと

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)


 「話し合っただけで罪になる」共謀罪法案が国会に提出されようとしている。実際に犯行に至らなくてもその企てをしたというだけで死刑になった大逆事件・幸徳秋水の例もある。しかもあれは「共謀」容疑自体が明治天皇制国家のでっち上げだった。再び怖い世の中になりそうな雲行きだ。

 「共謀」を広辞苑でひいてみたら「2人以上の者が共同で企むこと」と出ていた。なるほど2人以上で企むから共謀なのか。それでは1人で企むのは罪にならないのかな。1人だってテロ行為はできるのに。多分2人以上で企めば証拠が残るが1人の心の中の企みでは犯罪を立証できないということだと思う。

 子どもの頃読んだ漫画にウソ発見機というのが出てきた記憶がある。本人がいくら否定してもこの機械にかけるとたちまちウソがばれてしまう。人の心の中を見透かす機械なのだ。長じておれは「妄想罪」という短編小説を書いた。ある男が電車から降りたとたんに痴漢行為で警察官に逮捕される話だ。

 男は「おれは何もしていない」と抗議する。すると警察官は「お前は最近改正された刑法を知らないのか。お前は電車の中で前に立っている若い女性の裸を妄想していた。これは痴漢行為なのだ」「いい女だと思って見てはいたが裸なんか想像していない」「そんなこと言い張っても無駄だ。証拠がある」

 電車の中には監視カメラが備え付けられていた。このカメラには特殊なセンサーがついていて、人間の心の中まで写し取ることができる。警察官は男に男の心の中の映像(女性の裸体)を見せ「これが何よりの証拠だ」と自信満々で迫ってきた。男は警察官に監視カメラの他の映像も見せるように要求した。

 そこには件の警察官が映っていてこんなことをつぶやいていた。「ここのところおれの犯罪検挙率は下降気味だ。この辺で成績を上げないと免職になってしまう。あ、あそこに前の女をじろじろ見ている男がいる。あいつを妄想罪でしょっくくれば点数が上がる」。――監視カメラの映像は妄想だらけだった。

 この短編小説は書いているうちに何がなんだか分からなくなって途中で挫折した。しかし人の心の中に入り込んで犯罪に仕立て上げるなんて世の中が来ないとも限らない。共謀罪はその入り口なのかなあとも思う。憲法13条に明記された「個人の尊厳」を守るたたかいがますます重要になっている。
posted by マスコミ9条の会 at 16:49| Comment(0) | 労働運動 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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