前田哲男氏の緊急提言
『「従属」から「自立」へ――日米安保を変える』
を火付け役に、今こそ国民的議論を!
梅田 正己(書籍編集者・著書『変貌する自衛隊と日米同盟』他)
衆議院の解散はいつにするか、8月か、9月か、いや10月まで持ち込む手もありそうだ……。
100年に1度の経済危機の渦中に投げ込まれ、世界最大の企業GMが倒産、国有化されたというのに、日本の政界はこんな内向きのせこい話ばかり。
アメリカの直面する状況は大変ですが、それでも「チェンジ」のオバマ政権が登場しただけに、まだ希望が託せるといえます。実際、プラハ演説では核軍縮に踏みだす意思を表明しました。
問題は日本です。この大転換期を迎えたというのに、何の方向性も打ち出せない。
アメリカが追いつめられた直接の要因は、アフガン戦争とイラク戦争の泥沼化でした。それはつまり軍事力を振りかざしたアメリカの覇権主義が立ちいかなくなったことを意味します。
そしてこのアメリカの命取りにもつながりかねない失敗により、安全保障についての考え方、安保のあり方が、いまや根底から変わろうとしているのです。
それなのに日本政府は、ヒラリー・クリントン新国務長官の訪日を迎えたさいも(2月)「日米安保の堅持」「日米同盟の強化」を念仏のように唱えただけです。
振り返ると、1950年、マッカーサー指令により日本が再軍備に踏みだして以降、自衛隊は一貫してアメリカに育てられ、戦略をはじめ装備から訓練まですべて米軍に指導されてきました。
冷戦後も、1991年の湾岸戦争以後、アメリカに追従し、アメリカに突き動かされて自衛隊を海外に送り出すことだけに躍起になってきました。
しかしその「先生」のアメリカがつまずき、もののみごとに転倒したのです。「先生」は不在となりました。
日本もいまや「自前の思考」によって、21世紀にふさわしい安全保障の方向をつくり出さなくてはなくてはならなくなったのです。
続きを読む







