2019年04月05日

欧米は新元号フィーバーを懸念している

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


労働運動は社会の米・野菜・肉だ。

2019年04月02日

欧米は新元号フィーバーを懸念している

 仰々しいバカ騒ぎだと思うけど、やはり元号について一言触れなきゃね。新元号の令和についておれの好きな作家の1人浅田次郎さんが「『令』の字は考えていなかったが、なかなかユニーク。『令』には美しく清らか、尊重するという意味があり」と肯定的に解釈している(2日付『毎日』)。

 もちろんそういう意味もあるのだろうが、おれには「命令」「号令」「指令」「司令」「勅令」「法令」「訓令」「令状」など、いわば「上から目線」の言葉しか思い浮かばない。広辞苑で「令」を引くと「@命じること。いいつけ。Aおきて。のり。B長官」などと出てくる。やはり「上から目線」だ。

 元号は元号法によって時の政府が決める。有識者なる者の意見を聞くことになっているが決定権は政府だ。ということは元号には、時の政府の意向が、意識するしないに関わらず反映するのではないかと推測できる。「安倍一強」「聞く耳持たず」「沖縄埋め立て」「原発再稼働」など時の政府は国民に物も言わせず従わせようとの姿勢が強い。なるほど元号に「令」の文字を入れたがるわけだ。とおれは思う。

 政府は新元号は中国の書でなく国書の万葉集に拠ったと誇っているが、これも時の政府の国粋主義志向と無関係ではないだろう。4月2日8:35配信のYahooニュースに、在米ジャーナリスト飯塚真紀子さんの「新元号『令和』欧州メディアは『日本の右傾化』を懸念」のレポートが出ている。

 英・ディリーテレグラフ「伝統を打ち破って、中国の書ではなく日本の書を使うという判断は、安倍政権の国粋主義的傾向と結びついているように見える」
 英・ディーリーメール「新元号の語源は国家の威信の増強を狙う安倍首相の保守的アジェンダが映し出されている」
 米・CNN「和という字は(中略)裕仁天皇時代の昭和の和と同じだが、その文字を選択したのは、安倍首相が、日本の戦争という過去について、ポジティブな論調を推し進めようとしているからだろう」

 なるほど令和の和は昭和の和だ。大東亜戦争をもう一度始める気か。最近の韓国に対する、植民地責任を投げ捨てた反韓思想の鼓吹状況を見ればそれも絵空事でない気がする。いずれにしても祝賀ムード一辺倒の日本国内と違って、諸外国は新元号フィーバーを冷静に見ていることは確かなのだ。世界に通用しない、世界中で日本にしか存在しない元号制度は、この際廃止することにしたらどうだろう。


 
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2019年01月10日

辺野古問題 あの「クイーン」のギタリストも反対署名呼びかけ

元ワイドショープロデューサー仲築間 卓蔵(なかつくま・たくぞう)のブログ
「テレビ」と「平和」と「憲法」のblogより転載
http://blog.goo.ne.jp/takuzou4108
2019年01月09日

辺野古問題 あの「クイーン」のギタリストも反対署名呼びかけ

■仲築間 卓蔵(元日本テレビプロデユーサー)

 1月9日付日刊ゲンダイの記事の一部を紹介しよう。

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設で、「工事反対」に世界的なセレブが参戦した。
 映画『ボヘミアン・ラプソディ』が大ヒット中の英ロックバンド「クイーン」のギタリスト。ブライアン・メイが、埋め立て工事中止を求めるホワイトハウスへの請願署名への協力をSNSで呼びかけたのだ。

 日本時間7日未明に投稿されたツイッターは、「緊急!!!緊急!!!」で始まり、「米軍基地拡張により脅かされているサンゴ礁とかけがえのない生態系を守るために署名を」などと記されている。
 メイには84万人のフォロワーがいて、瞬く間にリツイートは1万件を突破した。
 くしくも現地時間6日行われた米国の「第76回ゴールデングローブ賞」の授賞式で、映画『ボヘミアン・ラプソディ』はドラマ部門の作品賞を受賞、ボーカルの故フレディ・マーキュリー役を演じたラミ・マレックも主演男優賞に輝いた。

 映画は、日本で昨年公開された洋画の興行収入ランキング1位となっているだけでなく、世界でも興行収入7億ドル(約756億円)を突破し、さらに成績を伸ばしている。

 クイーンはもともと日本びいきで、メイは天文学者でもある。
 マーキュリーの死後27年を経過し、メイも71歳になっているが、映画の大ヒットでその注目度は往時をしのぐほどだ。

 辺野古埋め立て反対の署名は現地時間で7日が締切。
 ホワイトハウスが”最善を尽くして対応”するとされる10万筆はすでに超えているが、メイの呼びかけにより、辺野古問題が世界中に拡散された意味は大きい。

 (略)

 マティスに代わる新国防長官の候補とされる元上院議員も、過去に辺野古移設計画の見直しを提言していた人物だ。
 日本政府が「移設する」と言うからそのままにしているだけで、海兵隊のグアム移転を進めている米軍は辺野古にこだわっていないという見方もある。
 現地時間7日午後6時現在、署名は19万6000筆。
 セレブの呼びかけはどこまで広がるか。

 ぼくも署名した一人だ。
 米国事情に詳しいジャーナリストの堀田佳男氏は、「(米国は)セレブの呼びかけに大きく反応する国ですし、こうした民主主義を重視する国です。反対の声が増幅され、ひとつの波になる可能性はあります」という。

 玉城デニー知事を先頭に、沖縄の人たちは元気にとりくみをすすめている。
 連帯の声を、さらに大きくしたい。
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2018年12月29日

新聞販売店が料理の出前とは

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


労働運動は社会の米・野菜・肉だ。

2018年12月24日

新聞販売店が料理の出前とは

 なるほどこれも新聞販売店の生き残り策の一つか。ネットにこんな記事があった。「『出前館』急成長のカギは“新聞配達員”、最短20分で届く日本最大の出前専門サイト」(12月23日配信「食品産業通信社」ニュースweb)。出前事業と朝日新聞社が提携しているというのだ。どんな事業か。

 「自宅で配達員を持たない店舗の料理を配達するサービス」で、シェアリングデリバリーと呼ばれる。飲食店は客から注文が入ると料理を仕上げ、配達は朝日新聞サービスアンカー(ASA)等に任せる。飲食店は配達要員無しで出前ができ、ASAは朝夕刊配達の合間を活用して配達手数料が入る。

 このシステムを運営しているのが「出前館」で、本社は「夢の創造委員会」という一風変わった社名。「同事業の飛躍的な成長の契機は、新聞配達員を活用した配達パートナーによるシェアリングデリバリーサービスの導入だという。16年12月に朝日新聞社との提携で本格スタートした同サービスは、78拠点まで拡大。人手不足から配達機能を持てない飲食店の収益拡大につながる画期的サービスとして注目を集め、加盟する店舗も右肩上がりで拡大中だ」(「食品産業出版社」ニュースweb)。

 「ASAでは早朝と夕方を除いたバイクが稼働していない時間を活用し、出前館オリジナルボックスをバイクに取り付け、料理を配達している。既に持っている配達インフラを活用し、多額の設備投資をしなくても新事業を展開できるとして、新たなシェアリングデリ拠点に名乗り出るASAは増加中だ」。

 新聞販売店は「地元の地理に詳しく、配達インフラが確立している」としての評価が高い。これまでも宅配サービスやポスティングなどに手を広げているが、飲食店の出前までやっているとは知らなかった。確かに高齢化社会を迎えて食事・料理の宅配サービスはこれからの成長業種だろう。販売店のノウハウを活かすのはいいことだろうが、そんなにうまい話ばかりではないだろう。

 第一、配達労働者の労働条件はどうなんだ。早朝配達で疲れたからだを休めようとした途端、出前に行ってこいと言われたら酷い話ではないか。バイクは空いているかもしれないが、それを使って配達するのは販売店労働者だ。販売店の生き残り策の犠牲にされるような気がする。それもこれも本体の新聞産業の衰退が原因していることを思えば情けないというか内心忸怩たる思いだ。
posted by マスコミ9条の会 at 17:13| Comment(0) | 新聞報道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年11月11日

ストロングマンの強権支配とたたかおう

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


労働運動は社会の米・野菜・肉だ。

2018年11月06日

ストロングマンの強権支配とたたかおう

 「ストロングマン選択」「民主主義破壊の危険性」。11月4日付『毎日』2面「時代の風」欄で、元「エコノミスト」編集長のビル・エモット氏はこのように警告を発している。ブラジル大統領選で右翼のボルソナルが当選したことに関してだ。なるほど「ストロングマン」か、うまいこと言うな。

 「それぞれの国の異なる状況を反映した偶然の一致なのだろうか、それともグローバルなテーマや原因があるのだろうか。ブラジル大統領選でのボルソナル氏の勝利はこんな疑問を突きつける。フィリッピンでドゥテルテ大統領が選ばれたのと同様、ブラジルの有権者は民主主義に反する「ストロングマン(強権的指導者)を選んだ」。ボルソナルはかつてブラジルを支配した軍政を称賛しているという。

 エモット氏はストロングマンの系譜として、ドゥテルテのほかにハンガリーのオルパン首相、トルコのエルドアン大統領、イタリアのサルビーニ副首相を挙げる。さらにアメリカのトランプ大統領、ロシアのプーチン大統領、中国の習近平国家主席もそのリストに入ると指摘する。おれには我が国の安倍首相、北朝鮮の金正恩もお仲間に入りたいと念願しているように思える。若干格下だけどね。

 「危惧すべきは民主的に選ばれたストロングマンたちである」(エモット氏)。民主主義に反する国家指導者を民主的手法で国民が自ら選ぶ。かつてヒットラーも民主的な選挙で選ばれた。「ストロングマンが有権者の支持を得て、民主主義を内から破壊するかもしれないのだ」。

 何故有権者はボルソナルやドゥテルテを選ぶのか。エモット氏は「共通するのは恐怖心とストレスだと思う。ボルソナル氏勝利はブラジルで多発する犯罪で説明できる。フィリッピンのドゥテルテ大統領誕生の背景でもある。法と秩序が腐敗して機能不全になると、より強力な解決策に有権者が誘惑されるのは無理はない」と解説する。法秩序の腐敗が民主的手段による民主主義破壊へと結びつくのだ。

 そこで問題は「我が国の現状」である。首相の嘘を上塗りする高級官僚の忖度、沖縄の新基地強行のための行政不服の茶番劇、国や企業寄りの判決を出す裁判官、国家資金垂れ流しの金融緩和、枚挙にいとまないほどの法秩序の腐敗現象。国民の恐怖心とストレスは限界に達している。「民主主義と法の支配のための闘いは、日々、繰り返さなければならないのだ」とエモット氏。おれたちはたたかう以外にない。
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外国人労働者を21世紀の徴用工にするな

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


労働運動は社会の米・野菜・肉だ。

2018年11月03日

外国人労働者を21世紀の徴用工にするな

 本3日付の『毎日』は外国人労働者の在留資格に関する記事が満載だ。「外国人材 初年度4万人想定」「改正法案閣議決定」(1面トップ)。「外国人材拡大 急ごしらえ新制度」「詳細なお不透明」「財界、人手不足で待望」「異論残し見切り発車」(2面「クローズアップ2018」)。

 「野党、改正案『不備』」「外国人労働者 対象業務など未定」(5面)。そして同面の社説では「就労外国人 入管法改正案」「これで支援ができるのか」「生活者の視点は後回し」「負の現状直視して」と技能修習生問題を正面に据えて、政府案に批判的な姿勢で論じている。「外国人材 業界で差 入管法改正」「暗 コンビニ 在留資格認定難しく」「明 外食 調理、専門技能には理解」(7面経済欄)。

 「歓迎と不安と」「外国人材拡大 人口減対策に定住促進」「付き合いなくトラブルも」「教育環境の整備を」(第二社会面)。さらに識者のコメントとして「共生社会の基本法策定を(近藤敦名城大教授)」「中長期的な視点が必要だ(野村敦子日本総研主任研究員)の二つを紹介している。

 おれが少し気になったのは従来の「外国人労働者」という呼び方に加えて「外国人材」「就労外国人」という呼び名が出てきたことだ。「労働者」という資本主義発足以来の階級を表す言葉が「人材」とか「就労」とかに置き換えられるというのはどういうことなのだろう。おれには心配の種だ。

 今、戦時中の韓国人徴用工への損害賠償が問題になっている。徴用工はいわば昔の外国人労働者である。今と違うのは日本に強制的に連れてこられたという点だ。それだけ悪質なのだが、日本政府や働かせる側の企業の考えは今も昔もちっとも変っていない。要するに必要なのは労働力であって、労働者の人間としての価値は一考だにしない。人間性否定の論理なのだ。

 技能実習生には職業選択の自由も、家庭を持つ自由も、住所変更の自由もない。これは戦時中の徴用工と同じではないか。人手不足解消のために外国人労働者に働いてもらうのなら、まず労働者=人間としての権利を保証するのが第一にやるべきことではないか。それが国としての最低の責務だと思う。

 このまま財界主導の外国人労働者拡大を許すなら「21世紀の徴用工」を生むことになる。日本の労働者と外国人労働者の連帯でたたかおうではないか。
posted by マスコミ9条の会 at 21:29| Comment(0) | 新聞報道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月10日

栃木女児殺害事件と一木弁護士

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


労働運動は社会の米・野菜・肉だ。

2018年08月04日

栃木女児殺害事件と一木弁護士

 「栃木女児殺害2審も無期」「『録画で認定1審違法』東京高裁」(4日付『毎日』1面)「無期判決弁護団『不当』」「手紙の評価疑問視」(同第2社会面)。05年12月に発生した事件。捜査が難航し、懸賞金つきで情報提供を呼びかける。9年後の14年6月に「犯人」逮捕。取り調べでは犯行を自白したが、裁判では無罪を主張。宇都宮地裁の一審で無期懲役。今回東京高裁でも判決は踏襲された。

 足利事件で再審無罪になった菅谷利和さん、布川事件の桜井昌司さんも「この事件は冤罪なんですよ。なんでこんなことが繰り返されるのか」と怒っている。おれも冤罪だと思う。状況証拠だけで無期懲役なんて酷すぎる。それはそれとしておれがこのブログで書きたいのは、関連はするが別の話だ。

 この判決を報じた『毎日』記事に「判決後、記者会見する」弁護団の写真が載っている。なんか見覚えのある顔だ。主任弁護人の一木明弁護士。そうだあの一木先生ではないか。1983年だからもう35年前になる。栃木県の地方紙『下野新聞』争議で最初から最後までお世話になった。

 下野新聞は毎日新聞の系列、経営者が毎日から派遣される。中には点数稼ぎにあくどいことをする奴がいて、賃金をけちるために組合を弾圧した。協約破棄に端を発し、団交拒否、組合幹部配転と攻撃を強めてとうとう労働争議になった。当時おれは新聞労連法対部長で争議指導の責任者だった。

 組合は一連の攻撃を不当労働行為だとして栃木県労働委員会に申し立てた。その組合側代理人を引き受けてくれたのが一木明弁護士。当時まだ独身で真面目一辺倒、ち密な法廷戦術を立てて組合側にいい加減な対応を許さない。一方酒は嫌いな方ではなく、対策会議が終わると宇都宮の繁華街によく飲みに出かけた。打ち合わせのため上京すると新聞労連書記局のある水道橋界隈でも一緒に飲んだ。

 下野新聞争議は2年間たたかって、配転撤回、協約復活、会社陳謝などを盛り込んだ労働委員会の和解が成立し完全勝利した。毎日本体から送り込まれた労務屋は更迭され、組合幹部は全員元の職場に戻った。市内のホテルで開かれた闘争勝利パーティで一木先生は最高の笑顔を見せていた。

 あれから35年、新聞で見る一木弁護士は髪に白いものが目立ち、顔だちも年相応に変わっている。しかし眼鏡の奥の鋭いまなざし、正義を主張する厳しい表情は昔と変わらない。最高裁での逆転を陰ながら応援したい。
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2018年07月12日

オウム麻原何故死刑を急いだか 

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


労働運動は社会の米・野菜・肉だ。

2018年07月09日

オウム麻原何故死刑を急いだか

 6日、オウム真理教の麻原彰晃ら7人の死刑が執行された。安倍首相を中心に若手中堅議員が前夜、赤坂の自民党宿舎で大騒ぎ、そこに死刑執行の書類に判を押したばかりの上川法相も参加していたという。どういう神経の連中なのか。死刑廃止のEU諸国をはじめ世界中から非難の声があるというのに・・・。

 それにしても何故今死刑執行なのか。「松本死刑囚真相を語らず」「捜査の甘さなぜ=vと疑問を呈する7日付『赤旗』の指摘。つまり「警察の責任」に対する究明をぼやかし、うやむやにするためではないか。あれだけの凶暴集団が放置され、地下鉄サリン事件に至ったのは何故なのか。

 『赤旗』は「防げなかった責任警察や行政に」と題して「住民と危険性を告発した」元上九一色村共産党村議竹内精一さんの談話を掲載している。竹内さんは「松本智津夫死刑囚の死刑執行で、事件の主要な真実が明らかにされず終わりになってしまったのが残念です」という。

「オウム真理教が、殺人から地下鉄サリンまで起こしたその経緯、多くの若者が入信し平気で人を殺す集団になっていったかは明らかになっていません」「1989年にオウム真理教が上九一色村に進出して以降、廃液の垂れ流しや堀削による騒音、私たちに対する監視や脅迫などいろいろな問題がありました。松本サリン事件(94年6月27日)のときにも、私たちは最初から『あれはオウムだ』と訴えてきましたが、警察は被害者の河野義行さんを犯人扱いにし、誤認捜査しました」。

 すくなくとも89年には竹内さんたちが警察に違法集団だとして告発していたのだから、真摯にこれを取り上げて捜査していれば後に起こる坂本弁護士一家殺人、松本サリン、地下鉄サリンは防げたかも知れないのだ。何故警察はオウム真理教に対する厳しい対処をしなかったのか。
 
 おれは警察の側に「泳がせ戦術」があったのではないかと疑っている。かつて60年安保闘争時、国会突入など過激行動を繰り返す「全学連主流派」を大衆運動分断のために泳がしていたのと同じ構図だ。泳がせ戦術はもう一歩進んで「つるみ戦法」にまで達していたのかも知れない。

 松本サリン事件も誤認捜査でなくて初めから河野さんを犯人に仕立てていた可能性もある。坂本弁護士殺人事件への甘い捜査も一連の流れで出てくる。それが地下鉄サリンで泳がせをやめて上九一色村が潰された。それを恨んで国松警察庁長官(当時)が狙撃された。約束が違うではないかということだ。

 その辺の事情を全部知っているのが麻原彰晃(松本智津夫)だ。これからどんなきっかけで彼がしゃべりだすかも知れない。口を塞がなければならない。それが今回の死刑執行の真相なのではないか。
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2018年06月23日

梅雨本番、新聞紙面も湿っている

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


労働運動は社会の米・野菜・肉だ。

2018年06月20日

梅雨本番、新聞紙面も湿っている

 今日6月20日付『毎日』朝刊を読みながら感じたことのつれづれを書く。

 「正恩氏、習氏と会談」「3度目訪中 連携強化を確認」。このところ金正恩の評価がうなぎ上りだ。ま、戦争より平和の方がいいし彼が平和の方を向いていることはいいことだから株をあげたことは喜ばしい。金正恩の株をあげた功労者はトランプと習近平である。この金、習、トランプに共通している政治信条があるとおれには思える。「意見の違い」や「個人の尊重」を認めないことだ。故に(3人とも政治家としてそれなりの資質があるとは思うが)おれは信用していない。

 「日本前半1−1」「格上コロンビアと初戦」。サッカーのワールドカップ予選。結果は日本が2−1で勝った。日本時間の午後9時に始まった試合。決着がついたのが午後11時だ。それでも結果が入らないというのは降版が11時前ということだ。この辺は13版地域だ。おれが輪転機をまわしていた頃(もう50年前になる)の近県版は午前1時過ぎに刷り始めた。午後11時に終わった試合なら完全に結果が入った。当時輪転機は社内にあって社員が回していたが今は別工場で別会社の社員が刷っている。

 「政府、プラごみ減へ戦略」「来年G20までに 産業界に賛否」。松戸市のごみ収集は可燃ごみが週3回でプラスチックごみが週2回だ。それでもプラゴミの日はゴミ集積場が満杯になる。あれは一部再利用しているのだろうがかなりの量が埋められているはずだ。そういえばバリ島のプラごみ公害も深刻だった。バリは棚田がたくさんあり、水利事業が発達している。その水路がペットボトルやレジ袋で詰まってしまうという。おれが滞在したビラビンタンの道路の脇の水路もあちこちでせき止められていた。

 「乗って眺めて世界を巡る」「ハマりました エスカレーター」。おれが驚いて恐怖にかられたのがサンクトペテルブルクのエスカレーター。05年の7月、市内観光はバスでなく地下鉄で移動。それはそれで面白いのだが、地下鉄ホームへの下りエスカレーターは凄かった。まず長い。長いからではなかろうがスピードが半端じゃない。音も激しい。事故がたまにあるらしく降り口に係のおばさんがいて監視している。あれは二駅くらい乗ったのかな。上りのエスカレーターを降りたところに暴力スリがいたっけ。
 
 「加計氏、首相と面会否定」「『担当者が偽情報』強調 獣医学部巡り」(1面)「加計理事長会見」「疑惑打消しに躍起」「質問を遮るそぶりも」「『なぜ岡山で』疑問の声」「文科省職員『不透明感増すだけ』」「『疑われるとは思わなかった』」(第2社会面)。おれのコメントなし。
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2018年06月15日

歴史的会談の歴史的意味 ―メディアの報道姿勢を問う

2018年6月14日
歴史的会談の歴史的意味 ―メディアの報道姿勢を問う

梅田 正己(編集者)


 2018年6月12日、米朝首脳会談が行われた。
 翌13日の各紙はもちろん大きく紙面を割いてその「成果」を報じた。しかしその報道は、一定の評価をしながらも、そろって具体性に欠けるとして留保をつけていた。
 例えば、朝日3面の横の大見出しは「非核化 あいまい合意」
 読売3-2面の同じく横見出し、「非核化 課題多く 北の姿勢 見極め」
 日経3-2面の横見出し、「非核化 時間稼ぎ懸念 米朝敵対解消を演出」

 社説もそろってそのことを指摘していた。
 まず、朝日から。
「合意は画期的と言うには程遠い薄弱な内容だった」「署名された共同声明をみる限りでは、米国が会談を急ぐ必要があったのか大いに疑問が残る」
 さらには「その軽々しさには驚かされるとともに深い不安を覚える」「重要なのは明文化された行動計画である」
 その「明確な期限を切った工程表」が示されてないから「会談の成果と呼ぶに値」しないというのである。

 毎日の社説も同様の留保をつける。
「固い約束のようだが、懸念は大いに残る」「そもそも北朝鮮がCIVD(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)に同意したかどうかもはっきりしない」

 読売社説も、「評価と批判が相半ばする結果だと言えよう」としながらも、ホンネは批判の方に傾いているようだ。「懸念されるのは、トランプ氏が記者会見で米韓軍事演習の中止や在韓米軍の将来の削減に言及したことだ。和平に前のめりなあまり、譲歩が過ぎるのではないか」

 日経の社説も同様の論調だ。「真に新たな歴史を刻んだとみなすのはまだ早い」と言った上で、同じく米側の前のめりを批判する。
「米側はすでに(北朝鮮の)体制保証で譲歩を余儀なくされた。今秋の米中間選挙を控え、目先の成果を焦るトランプ政権の前のめりな姿勢を、北朝鮮が巧みに利用したといえなくもない」

 以上のように、全国紙各紙は今回の米朝首脳会談について、できるだけその成果を割り引いて評価したいと見ているようだ。テレビにおいても、登場するコメンテーターの殆んどは同様の見方をしているように私には思われた。

 では、両首脳が署名した共同声明を改めて見てみよう。「非核化」に関する部分を見ると、こう書かれている。
 ―「トランプ大統領はDPRK(朝鮮民主主義人民共和国)に対して安全の保証(security guarantees)を提供することを約束し、金正恩委員長は朝鮮半島の完全な非核化(complete denuclearization)に向けた堅固で揺るぎない(firm and unwavering)決意を再確認した」
 ―「3 2018年4月27日の板門店宣言を再確認し、DPRKは朝鮮半島の完全な非核化(complete denuclearization)に向けて取り組むことを約束する」

 各紙の社説も、テレビのコメンテーターたちも口をそろえて、CIVD(完全かつ検証可能で不可逆的な非核化)が具体的に述べられていないから非核化を信じるわけにはいかないという。
 つまり共同声明で2度にわたって明言されている「完全な非核化(complete denuclearization)」では不十分というわけだ。

 しかし、すべての識者が指摘するように、CIVDは厖大かつ複雑な手間と時間がかかる。現有する核爆弾やミサイルを廃棄するほか、関連の研究施設や製造工場などインフラの解体、さらには開発に従事した科学者や技術者の処遇など、山積する問題をすべて処理しなければならないからだ。
 それには、10年、20年の歳月を要するというのがおおかたの認識だ。
 したがって、朝日社説がいうような「明確な期限を切った工程表」を示せという要求そのものが、現時点ではどだいあり得るはずがないのである。
 両首脳は世界中が注視する中で、「完全な非核化」という言葉がくり返し記された共同声明に署名し、その実行を誓約した。
 その誓約にもとづいて、これからその「工程表」が両国の専門家集団によって作成され、実行されてゆくのである。

 今回の首脳会談にたどりつくまでには70年近い歴史過程がある。その基底に横たわる最大の事実(事態)は米国と北朝鮮がいまなお潜在的な戦争状態にあるということだ。そのことを端的に示しているのが、毎年実施される米軍と韓国軍の合同軍事演習だ。仮想敵国はもちろん北朝鮮である。
 テレビでよく見るその合同軍事演習の光景は、海岸での上陸作戦の演習である。想定されている海岸はどこの国の海岸か? 北朝鮮の日本海側の海岸であることはいうまでもない。

 さて、こうした潜在的戦争状態にそなえて、北朝鮮は100万人の軍を維持してきた。人口2500万の国で、将兵として働き盛りの青壮年100万人を非生産的な軍隊の中に閉じ込めておくのがいかに過重な負担、損失であるか、考えてみるまでもない(ちなみに日本の自衛隊は人口1億2500万人に対して25万人)。
 その上に長年にわたり国連の経済制裁を受けて、北朝鮮の経済的窮迫はいまやのっぴきならないところまで追いつめられている。人々の恐るべき飢餓線上の状況は、漏れ伝えられる報道でかいま見るとおりだ。

 北朝鮮がこうした軍事的・経済的苦境から脱するためには、戦争状態の継続に終止符を打ち、国の全力をあげて経済復興にとりくむほかに道はない。
 それには、米国・韓国と交渉して、現在の停戦協定を破棄し、新たに平和条約を結ぶしかない。そのため北朝鮮は一貫して米国に講和のための直接対話を呼びかけてきた。
 しかし米国はそれに応じず、北朝鮮との対話を拒否し続けてきた。なぜか。

 米国がその覇権主義的世界戦略を維持するためである。
 第二次大戦以降、超大国・米国は、「世界の警察官」として振る舞ってきた。そのシェリフの地位を保持するためには、世界の要所、要所に軍事基地を確保し、そこに自国の軍を配置しておかなくてはならない。
 そしてそのためには、常に軍事的緊張状態を保っておくことが必要だ。言いかえれば、常に仮想敵を設定しておく必要がある。
 かつて冷戦時代には、ソ連が仮想敵だった。しかし1991年にソ連は消滅した。中国とは1970年代から国交を開き、今では緊密な経済協力関係にある。なにしろ中国は米国政府の発行する国債の最大の保有国なのだ。米国のドルの価値は中国の手ににぎられているとも言える。

 では、冷戦後の北東アジアにおいて、軍事的緊張の震源として設定できるのはどこか?
 いまだに潜在的戦争状態にある北朝鮮をおいて他にはない。この「北朝鮮の脅威」があるからこそ、米国は韓国に3万、日本に5万の米軍を配置しておくことができるのである。それも日韓両国に「感謝」されながら。
 
 そういう国家戦略があって、米国は北朝鮮から停戦協定の廃棄とその平和条約への転換を求められながら、一貫してそれを拒否し続けてきた。
 北朝鮮側としても、そのことはわかっている。したがって、たんに要求するだけで直接対話が実現できるとは思っていない。米国を対話のテーブルに引き寄せるには、物理的な力を誇示してせきたてるしかない。

 そう考えて、北朝鮮は国民生活の窮迫を犠牲にしながら、また世界中から非難を浴び、制裁を受けながらも、核兵器とミサイルの開発に没頭してきたのである。核とミサイルの対象国は、だから、初めから米国以外に眼中になかった。
 
 その核と大陸間弾道ミサイルを、北朝鮮は今ようやく手にすることができた(と米国に思わせる段階に至った)。
 その結果、ついに米国大統領が―特異なキャラクターの持ち主に代わったということもあって―直接対話の場に登場してくれた。幸運にも、北朝鮮政治指導者の念願がついにかなったのである。

 では一方、トランプ大統領の方はどうか。
 だれもが指摘するとおり、この秋には中間選挙がひかえている、同大統領のコアな支持率は30%程度だという。そのむき出しの自国中心主義に対しては、良識層はこぞって批判的だ。イスラエルを除けば、国際的にも不評だ。
 しかし人一倍名誉欲の旺盛なトランプ氏は、せっかくつかんだ超大国の最高指導者の地位をそう簡単に手放すわけにはいかない。

 そこへ持ち上がったのが、北朝鮮との首脳会談だ。第二次大戦後の歴代大統領がだれ一人としてなし得なかった歴史的会談を実現し、うまくいけば6カ国協議では果たせなかった核問題を自分の手で解決できるかもしれない。ノーベル平和賞の声も聞こえてきた……。

 こうして、米朝両国の最高指導者の思惑と希望が合致し、今回のシンガポール会談が実現したのである。そしてそこで合意された最重要な議題が「完全な非核化」だった。
 その合意事項の実現は、双方の利益に一致する。当然、その目的に向けて、これから手段が講じられていくはずだ。歓迎こそすれ、冷や水を浴びせる理由はない。

 ジャーナリズムの第一の役割は、権力の監視である。その監視には、権力の悪行を暴き出し、批判することとともに、権力が行なった善行に対してはそれを評価し、称えることも含まれる。

 今回の米朝首脳会談の成果については、それが北東アジアの最大の歴史的懸案事項解決への第一歩であることを評価して励まし、両首脳が移り気になって逆戻りしないよう国際世論による歯止めを構築してゆくのがジャーナリズムの役目でなければならない、と私は考える。

 なお今回の首脳会談の成功から北東アジアの平和への道筋がつけられれば、日本にもただちに「平和の配当」がもたらされる。
 まず、いま政府がすすめている弾道ミサイルに対する地上配備の迎撃ミサイル、イージス・アショア(1基、1000億円)の山口県と秋田県への設置は取りやめられる。どちらも北朝鮮のミサイルを前提にしているからだ。

 また、いま沖縄の辺野古で、政府が沖縄の県民世論を無視して建設中の米海兵隊の飛行場と軍港を兼ね備えた一大軍事基地も必要がなくなる。沖縄に海兵隊を配備する理由として、政府と米軍は第二の朝鮮戦争への対処を挙げているからだ。しかしもはやその危機は去ろうとしている。

 もう一つ、3年前、安倍政権は集団的自衛権の容認を閣議決定、それにもとづく安保関連法(いわゆる戦争法)を強行成立させた。
 そのとき安倍首相が最大の根拠として挙げたのが「我が国を取り巻く安全保障環境の根本的な変容」だった。具体的には「北朝鮮の脅威」だ。
 しかし、今回の首脳会談を手はじめに、朝鮮半島をめぐる情勢が「危機」から「平和」へとそれこそ根本的に変わってゆけば、大半の憲法学者から憲法違反を指摘されている安保関連法は無用となるはずだ。

 ちょっと考えただけでも、米朝の敵対から和平への転換は、日本にも多大な「平和の配当」をもたらす。
 にもかかわらず、この国の多くのメディアが、今回の米朝首脳会談の「成果」を割り引き、こき下ろすのに精を出しているように見える。

 みなさんは、安倍政権と同様、やはり「北朝鮮の脅威」が持続してほしいのだろうか。
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2018年06月14日

爆風(95)

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


労働運動は社会の米・野菜・肉だ。

2018年06月14日

爆風(95)

 引揚げ港の葫蘆島は渤海湾に面し、満州と北京を結ぶ交通の要所だ。葫蘆島というが島ではない。瓢箪の形をした小さな半島だ。葫蘆とは瓢箪の意味らしい。日本へ船出するためには遼東半島の先端の大連の方が適していたが、大連は当時ソ連軍の管轄下にあり使わせてもらえなかった。
 
 戸塚家が所属した桜ヶ丘第三大隊は6月28日に東京陵を出発、29日午後3時に錦県駅に着いた。錦県駅は錦西駅のかなり手前の駅で、2万人を収容できる大規模な収容施設がある。施設とはいうが、実際は既に引き上げた日本人の家屋を当てたもので、1軒に何家族か詰め込まれ寝る場所がなく外で寝る人もいた。

 この収容所で7月5日までの1週間滞在した。その間の食事は各自の負担だ。食料は現地の中国人から買うしかない。その値段が日々高騰していた。引揚者は乗船までの費用として1人500円の携行を許されていたが、収容期間がどのくらいになるのか不明ということもあってみんな苦心した。

 7月5日午前4時、第三大隊はいよいよ葫蘆島へ向けて出発することになる。錦県駅から無蓋貨車に乗り、葫蘆島最寄りの茨山駅へ。午後3時に着いてまた収容所だ。この茨山は葫蘆島を見下ろす小高い丘だったらしい。ここに後年、引揚事業を記念する石碑が建てられた。

 茨山収容所には7日まで2日間いた。この間も食事は各自負担である。7日朝収容所を出発して2キロ歩く。港が見えた。日本の船も停泊している。我々が乗るのはアメリカの上陸用舟艇LST−606だ。乗船前、港の広場で最後の携行荷物検査が行われた。検査の終わった順に桟橋に向かう。大きなリュックを背負った行列が続く。戸塚家も父と姉がリュック、母は乳飲み子を背負い、私は亡き妹の遺骨を抱き、5歳の妹は遅れまいと懸命に歩く。乗船するとデッキに立ち止まる暇もなく船底の船室へ詰め込まれた。

 第二工場事務員瀬下信の手記「乗ったのはアメリカのLSTとて戦車を吐き出す軍艦だった。タンクの代わりに我々が筵を敷き詰めたところへ寝ることになった。夏だったからよかった。船はグルっと廻って遼東半島沖を航行中、気のせいか砲声を聞いた様な気がした。赤い夕景の中をイルカが付かず離れず何百何千と空中に舞った。夜は上甲板に集まって船員たちの心尽くしか演芸大会を夜毎楽しんだ。LSTとは便利な船で、夜間海の真っただ中で停まり前方の観音扉を開けると潮風が通り抜けて昼の暑さを忘れる快適な乗り心地だった」。

 船出した日の夕食に麦入りのご飯が出た。涙が出るほどおいしかった記憶がある。おかずが何だったかは忘れた。
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2018年05月17日

マルクスガブリエルの言いたい放題

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載


労働運動は社会の米・野菜・肉だ。

2018年05月16日

マルクスガブリエルの言いたい放題

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)

 14日付『毎日』のオピニオンページが読み応えあった。38歳のドイツの哲学者マルクス・ガブリエルへの一問一答。タイトルは「そこが聞きたい ポピュリズム現象とは?」。ドイツの昨年総選挙で右派政党「ドイツのための選択肢」(AfD)が野党第一党になった。右派ポピュリズムとはどんな思想なのか。

 マルクスガブリエルは右派ポピュリズムをキリスト教原理主義だと定義する。「(原理主義は)「歴史的事実を否定し、事実に合致しないアイデンティティをでっちあげます」。だから右派ポピュリズムの政治は「ウソの物語に基づいて」「誤った事実と認識」で行われることになる危険が大きい。

 そんな危険な政治が何故人々から支持されもてはやされるのか。ちょっと長いが、マルクスガブリエルの言をそのままコピーする。

「人の文化的活動は、心理学者フロイトが名付けた(本能的に欲求を満たす)『快楽主義』と、(社会の仕組みを考慮し欲求を制限する)『現実原則』が調和している時に成り立ちます。このバランスが崩れると人は心を病みますが、私たちはこの二つが一致しにくい病める社会に暮らしているため、複雑な現実を単純化して提示してくれるポピュリズムのような(都合の良い)『幻想』を求めるのです」。

 このマルクスガブリエルの言葉は、今の日本の政治、国民の心理状況をピタリ言い表しているのではないだろうか。事実を顧慮せず断定的に確信を持ったふりをして、政治の場で平然とウソをつく。単純な大衆受けする単語をばらまいて国民の幻想を誘う。そんなウソの政治に対抗軸はないのか。

 マルクスガブリエルは必要なのは「他人の哲学、考えに耳を傾ける『友情の政治』」だという。この対極にあるのが『敵意の政治』で、自分と相容れない人や思想に対して対立の構図を作る。敵対することが良いことだと決めつける。匿名の批判をネットで広げる。そんな国民が右派ポピュリズムの餌食になる。

 一方でマルクスガブリエルはこんなことも言う。「哲学界に『悪いやつ』がいたことは明らかです。(社会主義独裁につながった)カールマルクスや(ナチに利用された)ニーチェ、ハイデッガーらです」。これはちょっと酷い断定の仕方じゃないのかな、とおれは思った。
posted by マスコミ9条の会 at 21:41| Comment(0) | 新聞報道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月04日

金正恩にノーベル平和賞を

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2018年05月04日
金正恩にノーベル平和賞を

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)

 ブラックジョークかと思っていたトランプ米大統領のノーベル平和賞の話が何となく現実味を帯びてきた。「『ノーベル平和賞はトランプ大統領に』韓国・文在寅大統領が発言」(1日付『毎日』)。「6月初旬までに開かれる見通しの米朝首脳会談を前にトランプ氏を持ち上げ、会談成功と平和体制構築につなげたい思惑もありそうだ」。文氏は「ノーベル平和賞をとってください」との声に「ノーベル賞はトランプ大統領が受賞しなければならない。われわれは平和だけ、もらえればいい」と答えたという。立派!

 ということで、第二次世界大戦後に国の最高指導者でノーベル平和賞をもらったのは誰か、ネットで調べてみた。

 1957年 ピアソン・カナダ首相
 1974年 佐藤栄作・日本首相 沖縄をアメリカから返還させた功績だというが、いまだに基地問題で紛糾が絶えないのはお前の責任じゃないか。
 1978年 ベギン・イスラエル首相 パレスチナへの無差別爆撃で幼い子を殺しているのは誰だ。

 1983年 ワレサ・ポーランド大統領 1981年に「連帯」議長で訪日、読売労組へきたよ。
 1987年 サンチェス・コスタリカ大統領
 1990年 ゴルバチョフ・ソ連最高指導者
 1993年 マンデラ・南ア大統領
 1994年 ペレス・イスラエル大統領

 2000年 金大中・韓国大統領 賞に値する人物だった。
 2002年 カーター・アメリカ大統領
 2009年 オバマ・アメリカ大統領 ノーベル賞金を返却してほしい。
 2016年 サントス・コロンビア大統領

 おれとしてはやはりトランプにノーベル平和賞をやるわけにはいかない、常識的には文在寅だけど、この際サプライズとして金正恩にしたらどうかと思うのだが、皆さんいかがですか。
posted by マスコミ9条の会 at 15:58| Comment(0) | 新聞報道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月22日

やはり変だぞ日米の北朝鮮対応A止

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
http://96k.blog98.fc2.com/
18年02月20日
11563 やはり変だぞ日米の北朝鮮対応@

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)

 韓国(大韓民国)と北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が統一することは、両国にとって悲願であることはご承知のとおり。未だに家族が南北に別れて暮らしている人もあるという。それを解消することは感情としても頷ける。そのために韓国側も努力を重ねてきている。

 核問題や拉致問題は軽視してはならないが、そのことと南北朝鮮の統一は別次元である。それを混同しているところに、日本政府の対応の誤りがある。言い方を変えよう。統一問題は内政問題であり、核や拉致問題は国際政治の問題なのだ。後者について日本がモノを言うのはあっていいことだが、内政について口出しすることは干渉に当たる。

 その国際的な問題について、安倍首相は「対話のための対話は意味がない」として北朝鮮との話し合いを拒否し続けている。実はこれ、拉致問題を解決する気がない、と同意語と言えないだろうか。最近、拉致問題について1センチも前進がない≠フは、話し合いを拒否しているからに外ならない。

 一方、アメリカはひたすら北朝鮮を批判している。これには背景がある。先日の小ブログにも書いたが、アメリカは常にどこかの国を「ならず者」にしておく必要があるのだ。それはイランであったり、アフガンであったり、9.11のときのアルカイダだったりする。そして今は北朝鮮なのだ。

 「ならず者」を名指しすることによって、それと対峙する目的を理由に、国内で武器を作ることができるし、それを消費≠キる恐れもある。その体質を世界の国々は見破っている。だから北朝鮮への「経済的制裁」を提起しても、実効が上がらないのである。

 ところで、北朝鮮の他国との国交はどうなっているだろうか。「2016年12月現在、国連に加盟している192の国のうち、26か国が北朝鮮と国交を結んでおらず、166ヵ国が国交を結んでいる。=北朝鮮まとめ情報=http://www.dprk-nk.com/archives/81」――ということになる。日本とアメリカ、韓国はこの中の26ヵ国に入る。

 笑えるではないか。アメリカの言う「ならず者」国家と国交を結んでいるのは多数派なのである。アメリカの意図するところについて当の北朝鮮は先刻ご承知で、発言は過激だが、少なくともアメリカと戦争しても勝ち目がないことは知っているはずだ。

 核問題を例にあげればこれを解決するには、対話しかないのだ。ところが日米両政府はそれを拒否している。対話の拒否は、北朝鮮の行為を暗に容認したことに通じるのではないだろうか。もう一つ考えなければならないのは、最悪の事態(戦争)に突入したら、犠牲者は北朝鮮、韓国、日本に集中するであろうことは火を見るより明らかであることだ。

 平昌五輪で垣間見えた、北朝鮮攻撃の本質を見据える必要がありそうだ。だからと言って、敢えてお断りしておくが、私は北朝鮮の核開発や拉致問題を容認している訳ではない。遅からず横暴の限りを尽くす金正恩体制は、北朝鮮国民の手によって瓦解するであろうことも想像している。


★脈絡のないきょうの一行
裁量労働データの誤りは法律作りの根拠をなくした。「働き方改革」は、撤回しかない。
posted by マスコミ9条の会 at 19:42| Comment(0) | 新聞報道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

やはり変だぞ日米の北朝鮮対応@

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
http://96k.blog98.fc2.com/
18年02月19日
11562 やはり変だぞ日米の北朝鮮対応@

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)

 昨日のネットに以下の記事が流れた。

            
◇=◇=◇

北朝鮮と韓国、秘密接触を重ねる 昨年、五輪参加協議か

 韓国と北朝鮮の両当局者が昨年秋から年末にかけ、少なくとも2回、平壌で接触した。ソウルの情報関係筋が明らかにした。韓国は基本的に北朝鮮との交流を禁じており、当局者の訪朝は異例。接触を通じ、北朝鮮は平昌(ピョンチャン)冬季五輪参加と南北対話路線を決めるに至った。米国は南北対話の行方を不安を持って注視しているという。

 米国内には韓国の動きに対する不満の声も出ており、ペンス米副大統領が訪韓した際に北朝鮮との接触を拒む事態につながった。

 南北の接触は、五輪を契機に関係を改善したい韓国側が求めた。昨年11月以降、中国経由で訪朝し、北朝鮮の五輪参加問題を巡って協議した。北朝鮮は参加の条件として米韓合同軍事演習の中止を求めたという。

朝日新聞社 2/18(日) 8:11配信
             
◇=◇=◇


 最後の「北朝鮮は参加の条件として米韓合同軍事演習の中止を求めたという。」という部分に引っかかる。先日13日に小ブログに書いた「またまた、アメリカの代弁?」に連動しているからだ。ブログの内容は10日に安倍首相が平昌に行った際、文大統領に「五輪後に米韓合同軍事演習を行ってはどうか」と提案したことと、13日に菅官房長官が韓国大統領の訪朝をけん制したのは、アメリカの代弁ではないか、というものだ。

 今回の報道が事実で、日米ともにこの会議開催を知っていたとすれば見事に符合する。北朝鮮と韓国の接触は昨年の秋から年末だという。そのころ、安倍首相は「平昌五輪には行かない」と言っていた。私はこれについても、小ブログで「大人げない」と批判した。

 ところが今年に入って突然、自民党内の「五輪に行くべきでない」という反対の声を振り切って彼は平昌に行き、韓国大統領に前述の問題を提起し、「内政問題」として事実上、一蹴されている。一方、アメリカはこの五輪中にも相変わらず北朝鮮口撃≠続けている。この問題もう少し考えてみたい。(次回につづく)


★脈絡のないきょうの一行
平昌五輪、フィギュアスケート男子につづいて、スピードスケート女子500mで日本が金。二人を支え続けた人たちに金メダルを贈りたいね。
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2018年02月10日

産経新聞の「おわび・削除」に思う

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2018年02月10日
産経新聞の「おわび・削除」に思う

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)

 「産経記事 おわび・削除」「『米兵が日本人救助』報道」「沖縄地元紙非難」「識者 紙面検証『不十分』」(9日付『毎日』)。産経新聞が12月12日付の朝刊紙面で、地元紙が米兵の交通事故を報じなかったことを非難する記事を載せたが、その非難が的外れだった。産経はその言い訳と地元紙への「おわび」を8日付同紙1面に掲載したと。産経が削除した記事とはとんなものだったのか。

 昨年12月1日、沖縄自動車道で6台の多重衝突事故があった。それに巻き込まれた米軍曹長が怪我をしたが、彼は怪我の前に日本人男性を救助したというのが産経記事。ところが記事はそこでおしまいでない。この米兵の美談を報道しない地元紙を「『反米色』に染まる地元紙メディアは黙殺を決め込んでいる」「メディア、報道機関を名乗る資格はない。日本人として恥だ」とののしった。ここで「日本人として」が出てくるあたりに昨今の国家主義・戦前回帰の風潮の反映が見られる。

 ところが後日の沖縄県警の発表では、そもそも米軍曹長の日本人救助との「美談」は存在しない。産経は米テレビや海兵隊の取材はしたが、県警への取材はしなかったことがはっきりした。交通事故の取材はまず警察からというのが報道の基本である。産経こそ、報道機関を名乗る資格はないではないか。

 米海兵隊も「曹長の美談」を否定したことから、追いつめられた産経新聞が遅ればせながら「おわびと記事の削除」をしたというのがこの話の顛末である。産経新聞東京本社乾正人編集局長は「再発防止のために記者教育を徹底する」と言うが、問題はそんな程度の言い訳で済む話ではないだろう。

 『毎日』記事で服部孝章立教大教授は「深刻な問題だ。産経新聞は沖縄メディアに対し、いわれのない非難をしたからだ。・・・一部勢力に支持されようとして書かれたと思われるが、検証はそうした事情を明らかにしていないのも問題だ」と指摘している。当然の指摘である。

 いま、沖縄では米軍駐留や基地拡大に反対する運動に対していわれのない誹謗中傷が強まっている。中心的指導者の平和運動センター山城博治議長は微罪で152日間も拘留された。沖縄2紙を潰せのかけ声のもと、基地反対運動には中国人朝鮮人がいる等のデマがふりまかれている。

 そのデマの急先鋒が産経新聞なのだ。こんどの「おわび・削除」に対して、非難された側の琉球新報普久原編集局長も沖縄タイムス石川編集局長も「率直に詫びた姿勢に敬意を表します」「報道機関として評価します」と大人の対応でこたえた。それはそれで立派だとは思うがおれにはちょっと「きれいごと過ぎる」とも思えるのだが。
posted by マスコミ9条の会 at 13:52| Comment(0) | 新聞報道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年01月18日

籠池氏長男の恨み節

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2018年01月14日
籠池氏長男の恨み節

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)

 昨年12月16日付「週刊現代」の記事をネットで見た。あの籠池泰典氏の長男籠池佳茂氏(37歳)が「父母拘留4カ月。いくらなんでも酷過ぎる」と訴えている。この間家族さえ接見は許されず、外部と完全にシャットオフされている。大阪拘置所には暖房設備がないという。これはあんまりではないか。

 「もうすぐ真冬ですから、母には厚手の靴下を差し入れています。母が父と同じように拘留されていること自体ありえないことです。接見禁止のまま拘留4カ月、はっきり言って囚人扱いですよ」「『これ自体が懲罰ではないか。日本の司法制度は中世並みだ』と言った人がいますが、本当にそうかもしれない」

 「父も母も逃亡するはずはない。証拠隠滅する気もないから、逮捕はないと思っていた。下の妹は泣き崩れていましたが、夢を見ているようでした」「逮捕前、父は一貫して誠意ある対応をしてきました。国有地払い下げに関して、情報も資料も、出したものは全部父の側からです。政権からは一つも出ていない」

 ――11月20日、籠池夫妻は保釈申請を出したが却下された。「特捜部として総理が『詐欺』だと繰り返している以上、詐欺罪で立証して『総理の意向』とのあいだに整合性をつけなければならないのでしょう。これが日本という国の実態かと思うと愕然とします」「いま安倍首相をヨイショしている人たちの中には・・・自分も一歩間違えれば籠池のようになりかねないと。それは一種の恐怖政治なんです」

 「(昨年)2月、安倍総理が国会答弁で『しつこい方だ』と手のひらを返すやいなや、保守団体・日本会議は『6年前に退会している』と言い出し、塚本幼稚園を素晴らしいと言っていた人たちも一気に離れていったのです」「(松井大坂知事に至っては小学校建設の地鎮祭に祝電までくれたのに)『籠池さんとは会ったこともない』なんて、よく言えたもんやなと・・・」

 最後に佳茂氏は首相夫人明恵氏について「周囲から黙っているように言われてかなり苦しんでいると思うのです」とおもんぱかる。「幼稚園の園児たちの姿に本当に感動していたのですから」「思い切って本当のことをお話になった方が楽になるんじゃないでしょうか」。

 おれは籠池某の思想も生き方も100%否定する立場だが、口封じのための長期拘留は絶対認められない。これは首相の犯罪を隠ぺいするための国家暴力だ。内幕を喋った籠池氏を牢屋に閉じ込め、白を黒と言い逃れした佐川とかいう男が国税庁長官としてのさばっている。世も末だ。
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2018年01月13日

元旦社説を読むA止

水久保文明さんのブログ「ヘボやんの独り言」より転載
http://96k.blog98.fc2.com/
18年01月03日
11542 元旦社説を読むA止

■水久保文明(JCJ会員 千代田区労協事務局長 元毎日新聞労組書記)

読売の社説は、1面の4割近くを割く長さとなっている。これには驚いた。さらに驚いたのは、あの読売が改憲問題に一行も触れていない点だ。改憲大好き新聞社が、元旦社説でそれに触れないという摩訶不思議さに違和感を抱いた。

 見出しのサブタイトル「眠っているカネは政策で動かせ」という部分は、最初は賛同したが、読み進むうちに国民が老後のために蓄えているものも吐き出せということであることに気づいた。ちょっと待ってくれ、である。チ、ガ、ウ、ダ、ロー、である。

 「家計が保有する現金は、1年間で5兆円増えて83兆円となった。預貯金と合わせると25兆円多い943兆円だ。金融資産全体で83兆円増の1845兆円に達する。」と述べたあと、「民間企業の金融資産を合計すれば3000兆円」と言ってのける。

 なぜ家計の預貯金が増えたのか、その問題を深めることはスルーしている。いまの政治に不安を持っているからに他ならないことは明らか。そこを無視して、「旧来の常識にとらわれず、眠っているカネを動かす大胆な政策を展開すべきだ」という。返す刀で「消費税は、2019年10月に10%とした後、さらなる引き上げが必至だ。」と畳みかける。家庭のフトコロに手を突っ込め、というのである。論外だ。

 平和問題については「北朝鮮による緊張が高まっている。広島型の10倍を超える威力の核実験を行い、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を発射した。」といつものように危機感をあおる。そのうえで「自衛隊と米軍の連携を深め、ミサイル防衛を着実に増強すべきだ。」と軍事大国化を提案している。これが新聞か、と言いたくなった。自民党の言い分そのものではないか。読売らしい。

 東京新聞はたまたまだろうが、毎日と同じように伊藤博文を引き合いにしている。民衆の力の大切さを説きながら「維新をじかに体験してきた伊藤は、民衆の知恵も力も知っていたにちがいないと思うのです。……維新後、各地にわき起こった自由民権運動とは、その名の通り人民主権を求めました。」としながら、当時の日本には民主主義を求める欲求は広がっていたと言う。

 そのうえで、憲法問題に触れて「押しつけ≠ネどという政治家もいますが、国民多数は大いに歓迎しました。」と強調。さらに(戦後)「世界視点で見れば、……人間の自由権・参政権・社会権。つまり国家優位より個人の尊重。長い時と多くの犠牲を経て人類はそこまで来たのです。」と人間中心の政治が進められてきたことを説いている。が、これに中東紛争やかつてのベトナム戦争をオーバーラップさせたとき、必ずしも頷くことはできない。

 一方で日本の民主主義について「格差という問題があります。……資本主義のひずみは議会のつくる法律で解決すべきだが、残念ながらそうなっていない。」と嘆いている。格差の現実を認識したところまではいいものの、その解決策を示していない。あえて言えば「社会はつねに不満を抱えるものです。その解決のために議会はある」と言い、格差社会の解決は議会でおこなうべきだと強調している。これではまだ、まだ不十分である。

 以上、社説の概略を見てきたが現在の重圧感、閉塞感についての具体的な解決策を示しているのは、残念ながら自民党の政策を焼き直したと思われる読売の社説だけだった。これはいったいどうしたことか。3日以降の紙面で展開されるのかもしれないが、不満鬱積の元旦社説群であった。


★脈絡のないきょうの一行
箱根マラソン、青山学院大学が4連覇。1回の優勝でもすごいのに、これは凄いぞ。
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2017年10月13日

プロ野球選手会の都労委申立に思う

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年10月13日
プロ野球選手会の都労委申立に思う

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)

 11日にプロ野球選手会が都労委に不当労働行為救済申立をした。相手側は巨人軍と日本野球機構(NPB)。選手会は巨人軍山口俊投手の懲戒処分問題にからんで団交をしていたが、巨人軍、NPBともに「処分は不当ではない」として一方的に打ち切った、選手会は誠実な対応とを求めて申立に及んだ。

 山口投手はDeNAで活躍、16年にFA権を行使して巨人に移籍した。移籍条件は年俸2億5000万円、複数年契約3年といわれている。その山口投手が今年の7月11日、酒に酔って怪我をし、傷の手当てに行った病院で警備員を殴りドアを蹴飛ばして破損させた。8月18日に書類送検されたが、22日に不起訴になっている。被害者とは示談が成立し、本人は深く反省している。

 巨人軍は山口投手に対して7月11日から11月30日までの出場停止とその間の年俸をカットする処分を科した。カット分は約1億円である。巨人軍は「本人は納得している」というが、選手会は@カット処分が重過ぎる、A契約見直しを迫り本人に押し付けた、BFA権の侵害に通じる、として処分反対を表明、巨人軍と話し合ってきた。NPBについても「義務的団交事項」と認めるよう要請していた。

 選手会が都労委に申し立ててまでこの問題にこだわるのは、選手と球団との契約(法的には労働契約)が一方的に破棄、変更されることへの危惧からだ。山口投手は巨人軍と締結していた複数年契約の見直しを迫られ、応じなければ契約破棄(解雇)もあると脅された。特に山口選手の契約は長年の努力の結晶であるFA権行使に基くものであり、こんなことが許されればFA権の根幹が揺るがされかねねない。

 ヤフーニュースで発信されている佐々木亮弁護士のツィッターによれば、この選手会による都労委申立には3つの争点があると指摘する。一つは巨人軍の「交渉の一方的打ち切り」が団交拒否になるかどうかということ。交渉が尽くされていれば打ち切りもあり得る。そこが争点だ。

 第二は、巨人軍が山口選手との個別交渉で無理矢理処分に同意させたのは、選手会の無視であり、支配介入にあたるのではないか。第三に一応団交はやるが、姿勢が形式的であり資料提出にも応じない。これは不誠実団交ではないか。この3点が争点になるだろうという。おれもそう思う。

 プロ野球選手会が都労委から労働組合としてその資格を認定されたのは1985年である。それから32年、その選手会から申し立てられた不当労働行為事件だ。都労委の対応が注目される。
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2017年09月15日

テレビの調査報道が富山市議14人を辞職に追い込む

テレビの調査報道が富山市議14人を辞職に追い込む
主催:日本ジャーナリスト会議

 チューリップテレビ  ( T U T )  の記者たちは、 富山市議会のドンと呼ばれた自民党幹事長の政務活動費 不正受給を映像でスクープ。入手した資料を丹念に読み解く調査報道で市議たちの不正を暴きました。
 記者たちと腐敗市議との攻防を描いた番組は、今年度のJ C J 賞を受賞しま した。下記の通リ、「受賞番組を見る会」を開催します。 集会では、受賞番組を上映し、ディ レク ターが取材の真実を報告、質疑討論を行います。
日時:9月23日(土)午後1時会場(午後1時30分開会)
場所:専修大学神田キャンパス5号館571教室(千代田区神田神保町3−8)
資料代:1000円(学生無料)
くわしくは、PDFをご覧ください。
20170915.pdf


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2017年09月13日

「制裁強化」で事態を打開できるのか

戸塚章介さんのブログ「明日へのうた」より転載
http://blogs.yahoo.co.jp/shosuke765
労働運動は社会の米・野菜・肉だ。
2017年09月06日
「制裁強化」で事態を打開できるのか

■戸塚章介(元東京都労働委員会労働者委員)

 相次いでミサイル発射、核実験を行った北朝鮮に対する「制裁」措置が強化されようとしている。「北朝鮮追加制裁を協議」「安保理 石油禁輸焦点」(5日付『毎日』)。「新たな制裁として検討される可能性のあるのは、北朝鮮経済に打撃を与える石油の禁輸や、北朝鮮の外貨収入源となっている派遣労働者の禁止や削減、北朝鮮産の縫製品の禁輸などが挙げられる」。さらに取引企業への制裁強化も検討されている。

 「石油禁輸」という新聞の見出しを見て、なんとなく既視感に襲われた。76年前の1941年7月、アメリカは日本への石油全面禁止に踏み切った。帝国主義国家日本は37年7月に蘆溝橋事件を引き起こし、対中侵略戦争を本格化させた。これに対してABCD包囲網と呼ばれる共同戦線がつくられた。

 ABCDとはアメリカ、イギリス、中国、オランダの頭文字を揃えたもので、4カ国が協力して中国侵略を進める日本への制裁を強めるシフトのことだ。アメリカは当初、他国への不干渉主義を採り、日本制裁に消極的だったが、41年に至って石油全面禁輸とともに在米日本資産の凍結を宣言した。

 日本軍国主義政府はこのアメリカの措置を奇貨として国民に危機感を煽り、12月8日の真珠湾奇襲、対米戦争に突入した。「米国の動向が日本の前進の妨害者である以上、そこには日米危機の到来もまたやむを得ぬ。日本国民はこの点につき非常な覚悟を持つ必要がある」(『毎日』社説・毎日社史より)。
 
 もちろん、当時の日本軍国主義と今の北朝鮮を同一視するのは間違いだ。日本軍国主義は東アジア諸国への侵略を狙っていたが、北朝鮮には侵略的意図はない。アメリカの軍事的脅威に対抗しているだけだ。しかし、国連安保理決議に従わずミサイルや核兵器を開発していいわけがない。

 そこでどのようにして北朝鮮を話し合いのテーブルに着かせることができるか、ということが課題になる。アメリカのトランプ大統領のように、軍事行動を準備したり、一国の指導者の「斬首作戦」を計画するのは論外としても、やはり経済的な制裁は必要ではないかという意見が圧倒的だ。

 しかし制裁は短期間には効果が出ない。ますますエスカレートする。その結果北朝鮮が「参りました。もう敵対行為は止めます」と頭を下げるだろうか。真珠湾の二の舞いにならないか心配だ。
posted by マスコミ9条の会 at 16:49| Comment(0) | 新聞報道 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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